か行


 「ガタカ」

1998年 アメリカ 監督:アンドリュー・ニコル 出演:イーサン・フォーク ユマ・サーマン アラン・アーキン

従妹の一押しということで観た。(イーサン・フォークのファン)
でも個人的には、うーん、いまいちというか、いまさんくらい。
遺伝子操作で生まれる前に子供の優越を選択できるという近未来。
自然分娩で生まれた主人公は遺伝子操作で生まれた優秀な弟と比較され、何かと劣等感にさいなまれる人生を送っている。
その主人公が宇宙飛行士になるという夢を叶えるために、ある決断をする、ってのが内容。

ラストの医者がイカス!につきるような・・・。
なんで見逃してくれたんでしょうね。
イーサン・フォークは格好良かったですよ。確か、共演した女優さんと結婚したのよね。
SFだと思っていたら、サスペンスだった。
身分を偽って上手く宇宙飛行士の学校にもぐりこんだ主人公は、果たして周囲の人に気取られることなく宇宙に旅立てるのか?という。
途中、殺人事件とかあって、何度もばれそうになるのよね。
しかし、主人公がなんだかんだいってピンチをあっさり乗り切っちゃうところが、なんだーって感じ。
あの静脈注射とかどうやってるんだかよく分からないです。

ユージーンの最後の行動とか、主人公が宇宙に行った後はどうなったんだろうとか、弟はどうして兄を捕まえなかったんだとか、整形したわけじゃないのに何で誰一人主人公に気付かないんだとか、あの先生を殺したのは誰だったんだとか、いろいろ疑問が。
大体無理だと思う。いくら気をつけていても、あそこまで隠しとおすのは。
あんなに綺麗好きなら殺された先生以外にも怪しむ人がいるだろう。
ユージーンがもっと動いてくれるのかと思ったら、結構いい奴で終わってしまってガッカリだった。


 「キス・オブ・ザ・ドラゴン」

2001年 監督:クリス・ナオン 出演:ジェット・リー ブリジット・フォンダ チェッキー・カリョ

私はジェット・リーが好きである。アクションヒーローが好きな私としては、ジャッキー・チェンとはまた違った意味で彼のファン。
しかし、この映画にはちょっと閉口してしまった。
リュック・ベッソンが製作・脚本しているわりに、どうも。思えば、『ヤマカシ』も駄目だった。
あらすじは、フランスを訪れた中国の麻薬捜査官が、地元の警官に殺人事件の濡れ衣を着せられる話。
内容的には、ものすごく過激です。
冒頭の娼婦に殺される人のあたりとか、ジェット・リーと敵対する人達の死に様とか。血の描写が凄いです。はっきり言って残酷。
ジェット・リーが「子供には見せたくない」と言ったのがよく分かります。
私にはジャッキー映画の笑いのあるアクションが丁度良いのかも知れない・・・。

しかし、内容ともかく、ジェット・リーのアクションだけは一級品です。
囲まれたジェット・リーが敵から奪った棍棒を手に闘うんですが、三人を相手に避けるんじゃなくて、その棒で全ての攻撃を受けてるんですよ。
次の瞬間には反撃に転じて全員倒しちゃうし。
あまりの早業に、何が行われてるかわかりませんでした。神業。
異国の地で孤立無援のジェット・リーはとにかく逃げまくるんですが、どうしてこの状況で!?という素晴らしい逃げを見せてくれます。
でも、彼が逃げるたびに死者が増える・・・。
ジェット・リーに協力する娼婦との関係も話のメインらしかったけど、そんな中途半端なラブストーリーは入れない方がいいと思った。
だって、何だかあの二人つりあわない。

駄目だったところも、残酷描写以外にもある。
ラスト、ジェット・リーが押し掛けた建物(そこに一番の悪玉がいる)がパトカーに囲まれるという『レオン』さながらの描写があるのですが、その警官達が最後まで建物に突入しなかった理由がよく分からない。
ジェット・リーは丸腰なんだし、銃を持った警官が入ってくればすぐに終わると思うのだけど・・・。
あと、病院で逃げる場面、一瞬画面が暗転するんですが、あれはどんな意味が?電気が消えたってことだったの??ビデオの調子が悪かったの???
とにかく唐突だった。
病室で敵に襲撃されるジェット・リー → 暗転 → 廊下を逃げるジェット・リー。何があったんだ!
こんなの納得できるのかしら。

私、主人公が針を使って闘うというので『ブラック・エンジェルズ』みたいのを期待してたんですが(古い)針ってあんまり使ってなかったですよねぇ。
最後の最後であんな残酷な使われ方をしても、もっと伏線をはってくれ。
ジェット・リー、中村繁之に似てる・・・・。
彼の作品では『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズが好きです。特に、アメリカ行く話。(笑)
あんな可愛い顔をして、好物は犬だもんなぁ。フェイフォン。


 「キャメロットガーデンの少女」

1997年 英米合作 監督:ジョン・ダイガン 出演:ミーシャ・バートン サム・ロックウェル

キャメロットガーデンとは、お金持ちの住む高級住宅害です。
そこに引っ越してきた一家の女の子、デヴォンが主役。10歳。
その子がどうも閉鎖的な周りの環境になじめない。
それで、芝刈りの仕事のために外からやってくる貧乏青年、トレントに興味を持つ。
最初に彼に会ったのが森みたいなところで、どうやら彼をそこに住む魔女の仲間かなにかだと思っているらしい。
お互い消えない傷を持つ同士、二人はどんどん仲良くなるわけだが、もちろん周りの大人達がいい顔をするわけがない。
そして、悲劇はおこる、って内容かな。

デヴォンの母親が浮気してるところとか、トレントが素っ裸で橋から川に飛び込むところとか、結構ヤバイシーンが多いけど、印象に残る良いシーンも多々ある。
しかし、しかしよ、やたら?が多い映画でした。
レンタル店で「結末は誰にも話さないでください」と書いてあったけど、話さないではなく、話せないなのよ。
理解できないんだもん。謎だらけ。これで終わりー!?と思った。
はっきり言ってしまうと、あのラストは「何故、何故にいきなりファンタジーー!!!」という感じ。

トレントのあの彼女って何故途中から全く姿を消すのか?
トレントの両親の話は必要だったのか?
あれは何かを象徴したラストだったのかしら?
あの木に巻きつけたリボンはなんだったのか?
デヴォンはどうなったんだ?
撃たれた人は助かったのか?
最後、トレントは逃げられたんだな、ということはなんとなく理解できるけど、後味悪いー。

良かったところは、トレントがなんだかんだ言ってデヴォンの言うことを聞いちゃうところ。
鶏泥棒、リボンと。
川辺で車体の上で踊ってる二人も良かった。本当に楽しそうで。
女の子も可愛かったです。たしか「シックス・センス」で幽霊の女の子の役やってる。
青年と少女という組み合わせだけど、全然ロリータ的要素はなくて、健全に友情って感じがいいです。
いろいろ言ってますが、つまらない映画ではないです。


 「キューティ・ブロンド」

2001年 アメリカ 監督:ロバート・ルケティック 出演:リーズ・ウィザースプーン、ルーク・ウィルソン、セルマ・ブレア

ヒロインのエル・ウッズは明るく元気なブロンド娘。裕福な両親のもとに育ち、学園の人気者。
超エリート一族ハンティントン家出身の恋人、ワーナーの求婚を待ちわびる日々。
ところが、エルはある日突然最愛の彼にふられてしまう。30で上院議員を目指す僕にふさわしくないという理由で。
ワーナーを諦めきれないエルはよりを戻すために、彼が入学したハーバードの法学部を目指す。

 

面白いです。抱腹絶倒です。楽しいです。最高です。
とにかく、エルのキャラクターが絶品です。
エル演じるリーズ・ウィザースプーンがめちゃくちゃ可愛くてですね、作中、いろんなファッションを披露してくれます。
それだけでも観る価値有り!
主人公の性格が、何があってもへこたれず、逆境にあってもそれを乗り越える前向きさがいいのです。
観ると、自然に元気がでる映画。

ハーバードの真面目一辺倒の優等生に混じり、全身ブランド・ファッションのエルは当然、浮きまくる。
生徒達も教師達もいい顔をしない。
散々意地悪をされ、さすがに落ち込むエル。
さらにはワーナーにはすでに恋人が!一体、なんのために猛勉強してハーバードまできたのか!!

でも、エルは彼らを見返すために、さらに頑張るわけですね。
いい加減そうな外見と違い、根が真面目なエル。
最初は彼女を馬鹿にしていた周囲の人々も、これは違うのかな、と思い始め、段々と彼女の魅力の虜になっていく。
定番といえば定番だけど、すっきりと気持ちがいい!

ワーナーを気を引くために大学に入学したエルだけど、段々とその方向性は変わってきます。
真剣に弁護士を目指し始めたエル。
映画の内容は、ついには本番の法廷にまで。
はたして、法学部の学生にすぎないエルは、裁判に勝つことができるのか。

 

脇役陣もいい味出してました。

落ち込んだエルを支えることになるヘア&マニキュア店のポーレット。
親元をはなれ、一人新生活を送るエルにとって大事な親友。
ポーレットと、意中の彼の恋の行方も見所。(笑)

個人的にエルのライバル、ワーナーの婚約者のヴィヴィアンがエルに次いで好きなキャラクターでした。
彼女のおかげで、笑いに拍車がかかった。
やはり、主人公と対になるキャラもそれなりの人でないと、パワーダウンしてしまう。
ちなみに、エルが恋敵であるヴィヴィアンのことを、「化粧変えれば美人」と評価しているところは、彼女はいい子なのだと分かる場面でした。
だって、普通は恋敵の女のことを「どんな子?」って聞かれたら、「全然。ぶさいくよ!」って答えちゃうよ。(笑)

チワワの愛犬、ブルーザーがアクセントで可愛かったv
どんなときもエルと一緒。同じファッションなんですよ。ラブリーvv

 

私がこの映画で一番緊張したのはクライマックスの法廷場面ではなく、ポーレットがエルの指示に従って“かがんでパッ!”をやるシーンでしょうか。(笑)
何気ない場面なのに、偉いスリリングなシーンになってます。
頑張れ!って感じで。観れば分かる!!
付随して、ヘア&マニキュア店が一変してミュージカルの現場となる、例のシーンも盛り上がっていい感じでした。

すでにパート2が決定してる本作品。一人前の弁護士になったエルの活躍が観れるのかな?


 「ゲーム」

1997年 アメリカ 監督:デビッド・フィンチャー 出演:マイケル・ダグラス、ショーン・ベン、デボラ・カーラ・アンガー

ドキドキした。ハッピーエンド好きな私としては、ラストは結構好きだったりするけど、このラストが賛否両論をよんでいる様子。
たしかにビックリというか、無理があるというか。
でも、途中で何度ももうダメだと思ったし、スリルがあって良いんじゃないでしょうか。


 「交渉人」

1998年 アメリカ 監督:F・ゲイリー・グレイ 出演:サミュエル・L・ジャクソン、ケビン・スペイシー

内容。警察署内での横領事件にまきこまれ、ついには親友をころした犯人にされてしまった、凄腕の交渉人、ダニ−。
彼は自分の無実を証明するために人質をとってたてこもることになる。
同僚と敵同士になってしまったダニー。
ダニーが交渉役として指名したのは、隣りの地区で交渉人として活躍する全く面識のないセイビアンだった。

思った以上に面白かった!!そんなに期待してなかったのが良かったのかもしれない。
ケビンが格好良いです!
やはりこういうドキドキハラハラが1番好きだわ。
最初スタローンがやるはずの役だとか書いてあったけど、スタローンなら私見てなかったかも。
この二人のキャスティングがピッタリだった。


 「五条霊戦記」

2000年 日本 監督:石井聰亙 出演:浅野忠信 永瀬正敏 隆大介

内容。源義経こと遮那王が弁慶と闘う話です。それだけ。本当にそれだけです。

パンフ読まないと分からないことが多すぎなんじゃあ。
あの妊婦の父親とか、両刃の剣が折れやすいこととか、芥子丸が遮那王を慕っていたとか。(いや、これはちょっとそれっぽいなぁと思ったけど)
でも、納得いかない事が多すぎて。
何で元服前の遮那王役が浅野さんなんだとか、浅野さんの影武者にあの子は年齢違いすぎだろうとか、永瀬、なんでラスト目がああいうことになる必要があったんだとか、赤子、丈夫すぎ!とか。
平家の坊さん、別に自殺しなくても。まだ清盛生きてるんだし。平家も滅んでいないぞ。それとも未来を予見して世をはかなんだのか?
あんなに一生懸命祈っていたのに、何の役にもたたなかったしね。
どう見ても遮那王側より力のありそうな坊さんだったけど。
岸辺さんもあっけなさすぎた。
永瀬、集落の人皆殺しなのにあんただけ生きるなんて、さすがにご都合だろう。

なにより、鬼三人強すぎ!!
甲冑つけてないのに、あんな集団に向かっていったら絶対15秒で殺されてるわ。
矢を刀でなぎ払ってるし。ええー!!
でも一番の不満は殺陣でしょうか。
こう、肝心なところで「キンッ、キンッ」と刀の音がして、どういう状況なのかは写さない。
斬りあってるんだろうなぁとは思うけど、風景とかの描写だけじゃ飽きてくるよ。
もっと普通の時代劇みたいに画面をちょっと引いて全体を見せるとかじゃ駄目だったんだろうか。
全く迫力が伝わってきませんでした。
妙に画面がぶれてり、回ったりして気持ち悪いし。臨場感を出したのか??

でも、「五条の鬼」という呼び名は格好良かった。
最初に五条橋に鬼が現れるシーンとかはちょっとドキドキしましたよ。
何より、鬼の面から垣間見れる浅野さんの瞳がめちゃめちゃ可愛いんだわ。

最初は鬼一人だと思っていたからビックリした。

ラスト、途中から展開よめちゃってちょっとガッカリ。
ただの心中じゃないのよさ。
永瀬ももっと活躍するのかと思った。
あと、あの時代の街並みとか全く出てこなかったですね。殆ど山とか集落とか。ガクッ。
遮那王と弁慶が戦う。ただそれだけのことをよくここまでだらだらと長い話にできたなぁと感心しました。


 「コンフェッション」

2002年 アメリカ 監督・出演・制作:ジョージ・クルーニー 出演:サム・ロックウェル ドリュー・バリモア ジュリア・ロバーツ

面白かったーーー。あとからじわじわきいてきますね。
ブラピが格好良かったです。とかいうと、メインで出演しているキャストような。(笑)
ストーリーは、次々とヒット番組を作り出すTVのプロデューサーが、裏ではCIAの暗殺者をやっていたという、超無理な設定。
実話らしいです。そんな馬鹿な!(笑)
豪華な顔ぶれに惹かれてドキドキのスパイアクションとかを期待すると痛い目を見ます。
派手な爆発シーン等は全くなく、あまり評判のよくない映画というのを知っていて見に行ったから、思ったより面白かったーvと思ったのかも。
ちなみに、人には絶対にお勧めしない映画です。ビデオで十分というか、TVでいつかやるのを待とうというか、あれはTVで放送できるのかというか。
前半とか、エロいしね。全般か。エロエロです。イチゴ味・・・・・。

何が良かったのかというと、主役のサム・ロックウェル。
『キャメロット・ガーデンの少女』に出てきた人ですよね。大作の主役は初めてだそうですが、えらい頑張ってましたよ。
主人公のチャック、女の子が大好きで浮気しまくりだし、いい加減だし、喧嘩弱いし、いつの間にかCIAで働いてるし、人を殺したいのか殺したくないのか矛盾した言動をするし、どうしようもない人なんだけど、どうしてか放っておけない。
何て言うか、あの人好きです。何故だろう・・・。
彼が主役を演じていたから、最後まで退屈しないで見ていられましたよ。
仕事が上手くいかなくなるのと同時に、CIAでの仲間が次々と死んでいく。裏切り者は誰だ。
そうして切迫した状況でどんどんやつれていくチャックがリアルでした。

ヒロイン(?)を演じるドリュー・バリモアはチャックの彼女のペニー。
この人がまたいい子で、チャックが何してても絶対許してくれるし、追いかけてきてくれるし、結婚してくれるし、美人だし、まさに男の夢ですね。
いるのか、こういう人も。
チャックと同じ仕事をしている美女、ジュリア・ロバーツはミスキャストの声が多い。
うーん。確かに彼女じゃなくても良かったかもなぁとは思った。
ジョージ・クルーニーは脇役ですよね。重みはあった。まさにCIAの工作員って、こんなイメージ。

70年80年代のTV業界がどんなだったか分かったり、映像とかは面白かったです。センスある。
でも、お勧めしない映画です。(笑)
女性1000円の映画の日に見たから良いけど、1800円で見てたら、ちょっとなぁ・・・・。
私、下ネタとかエロとか駄目なんですよ。基本的に。


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