ま行


 「マイノリティ・リポート」

2002年 アメリカ 監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:トム・クルーズ コリン・ファレル サマンサ・モートン

2054年のワシントン。三人の予言者によって犯罪が予知され、事件が起きる前に加害者を逮捕するというシステムで、殺人事件はゼロになっている。
主役であるジョン・アンダートンは犯罪予防局のチーフ。
ある日、彼は予言者の言葉に従って犯罪捜査を始めるが、何と予言された加害者の名前は自分のものだった。そして、被害者は彼が全く知らない人物。
何者かが自分をはめようとしていることを察したジョンは逃亡。それまでとは逆に、追われる立場へと転じてしまう。
果たして、予言のとおり事件は起こってしまうのか。

以下、ネタバレあり。

 

映画を観た人お話を聞くと、「面白い」と「つまらない」の意見が同じくらいだった。
それならば、私も観てみようかい、と思い、劇場に足を運びました。
・・・・え、面白いじゃない。確かに、あらは目立つけれども、観ている間はそこまで気にならないし、十分楽しかったです。

前半、昼間は活動的に仕事をこなすジョンが、帰宅すると一人寂しく家族と過ごした昔のホログラムを観て、薬をやってる場面がなんとも切ない。
映像の中の息子と、カメラを回すトムが本当に幸せそうだから。
このあたりでジョンが犯罪予防局でがむしゃらに働くのは、息子を失ったからだというのが分かる。
近未来という設定だけれど、部屋の内部とか傘とか、小道具が現代とそう変わらないのが、リアリティがあって良かった。
あの自動操縦の車とかは、50年後あたりじゃまだ無理でしょう。(笑)

 

網膜で人を判別する世界、電車に乗っても、車を運転しても、買い物に出かけても、犯罪者はセンサーに引っかかってしまう。
よって、ジョンは眼球を取り替える手術をするのだけれど、その場面が一番インパクトありました。目玉ですよ!
しかも、手術をしてくれる人は昔、ジョンが検挙した犯罪者だし。そんなこと、手術直前に明かすなっての。怖い怖い。
で、摘出した目玉を使って、ジョンやその奥さんが犯罪予防局に潜り込んだりするのだけれど、ジョンは逃亡者なんだから入れないようにシステム変えておけばいいのに、とか思った。(笑)

さらなる疑問点は、予言者の一人であるアガサが、何故ああもジョンに協力的だったのか。
やっぱり、顔が格好良かったからだろうか。(笑)「王子様だわ!」って感じで。攫いに来たジョンに、アガサの方から飛びついていたしね。
アガサも、もっと早くに犯人の名前を言ってくれれば良かったのにとか、ジョンは何故失明しなかったのか(もしかして、片目見えてなかったのか?分かり難い)とか疑問は山ほど。
しかし、ハッピーエンドなので許す。

スピちゃんの映画は、総じてハッピーエンドが多いですよね。安心して観られるというか。
ジョンが殺すか殺さないか、という場面がクライマックスだと思ったのに、もっと続きがあったのが、ちょっと意外だった。
蛇足、という意見もあるけれど、あそこで終わってたら後味悪いですよ。(笑)

 

金券ショップでチケット買っていったのですが、そこのお兄さんに「トムのファンですか?」と訊かれた。さらには笑顔で「トムの水着シーンが観れるよ」とも言われた。
あんな気さくな金券ショップの兄さんは初めてだ・・・・。
というか、トムの水着シーンなんて回想のほんの一場面だったのに、何故彼はあんなことを言ったのだろうか。
映画を観た友達に聞いても、そんなシーン、あったっけ?と言われてしまう程度の場面。
彼にとっては、そんなにインパクトのある場面だったのか。
そっちの方が気になった。トムの水着・・・。

全然関係ないですが、未来を予知して犯罪を犯す予定の人のところに救済人がやってくるという話は個人的に考えたことがありました。
それをアレンジして出来たのが、『天上の恋 地上の愛』という駄文だった。懐かしいー。(笑)


 「マトリックス」

1999年 アメリカ 監督:ラリー&アンディー・ウォシャウスキー 出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス

キアヌー!ラブーー!!って感じ。(わけわからん(笑))
基本的にSFはあまり好きではない。でもキアヌのために観に行くった。
痩せてるキアヌが格好良かったです。
内容も、結構漫画やゲームだとありきたりの設定な気がするけど、映画でバッチリ表現してるところが凄いと思った。
とにかくはまった。
ストーリーの流れも面白かったし、出てる人も皆良かった。
キアヌのカンフーシーンはジャッキー好きの私としては、何だか笑っちゃうところもあるけど、キアヌ自身が特訓してやってると知って、頑張ってるなぁとお気に入りのシーン。
ネオ役がはまりすぎてて、キアヌ以外の配役は考えれれないです。
それにしても、キアヌ可愛い。本当に30代後半なのか??
3部作で2番目の作品だったらしいけど、2は過去の話なのだろうか?
としたら、キアヌは出てくるのか。キアヌのいない「マトリックス」なんて想像できないなぁ。


 「マトリックス リローデッド」

2003年 アメリカ 監督:ラリー&アンディー・ウォシャウスキー 出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス

マトリックスの続編。
アクション、CG、壮大なストーリー。
マトリックスの魅力は様々あるだろうけれど、結局のところこの作品が言いたいのは“愛が地球を救う”なんですね。(どっかの24時間番組で聞いたフレーズのような)
1のときのラスト、トリニティーのキスでネオが復活する場面が納得いかないという人がいましたが(それまでは面白かったのに)私は全然OKでしたので、今回のリローデッドも楽しく観ました。
あれが理解できずにつまらなかった、という人はリローデッドも駄目でしょう。
1が面白かったという人でも、リローデッドはわけが分からないという人が沢山いそうなので、リローデッド以降のマトリックスは本当に万人受けしない、マニア向けな映画のような気がします。
私はネオ=キアヌ好き好き人間ですので、映画のスクリーンでネオが、モーフィアスが、トリニティーが動いているだけで満足だった。
もちろん、内容もそれなりの水準いっていないと駄目ですが。

 

1より、半年くらい経っているようです。
そして、反乱軍の本拠地、ザイオンの全貌が明らかに。
あんな、議会制になっていたんですね。モーフィアスがかなりリーダー的な人かと思ったら、その上にお年寄り方が中心の評議会があったりして。
モーフィアスはただの一つの船の船長にすぎなかったのかー、とちょっとがっかり。
それなりにカリスマありそうですが。
ネオは救世主として、皆にあがめられていたり。そりゃー、妙な予知をしたり、マトリックス内では無敵だから。
でも、救世主や預言者といった存在を受け付けない人もザイオンにいて、そのあたりがなかなか楽しかった。

ザイオンにネオに助けられて彼になつく少年がいましたね。
誰やねん、と思いましたがアニマトリックスに登場しているらしい。そんなの、説明してくれないと分からないっす。
その少年がもっと鍵となる人物なのかなぁと思って観ていたら、あっさり登場しなくなって驚いた。レボリューションズで再登場??
彼が持ってきたスプーンも、意味分からない。
1のときに予言者のところにいた少年が持っていたものと一緒??
これもレボリューションズで分かるのだろうか。謎が謎をよぶ。

 

んで、いつの間にやらラブラブになっているネオとトリニティー。
凄いですね。時間を惜しんでラブラブしてます。
エレベーターの中でチューしてたら扉が開いちゃった、という場面が何かコントのようで。(笑)いや、いいけど。
ベッドシーンも無意味に長かったですねぇ。
丁度映画館の前の席がお子さま二人組みだったもので、そっちが気になって集中できなかったよ。(←?)
あんなもん二人の関係を匂わせる程度でいいんだよーとは思ったけれど、「あんまり早く終わっても救世主なのにマズイだろう」というご意見を某掲示板で観てなるほど、と思った。(←??)
ネオとトリニティーの場面もあれだが、合間に挿入されるザイオン住人のダンスの場面も乱交パーティーのようでやばかったと思うのは私だけなんだろうか。

いろいろあるが、ラブラブは別に嫌いじゃないので、まぁいいかなぁと。
1はトリニティーがネオを思ってる感じが全面に出てたけど、リローデットはトリニティー以上にネオが彼女のことを思ってますね。
トリニティー、良かったなぁ。
半年の間に二人に何があったのか、凄い気になりますわ。逆に戦いが忙しくて何もなかったから、少々時間のあった今回、あんだけ燃え上がってたような気もしますが。
ネオがトリニティーを執拗に求めていたのは、予知夢の影響もあったでしょうね。

 

予言者が何故マトリックス内にいるのか分かったり。
あの予言者の警護をしていた人が、ジェット・リーがやるはずだった役なのよね。たぶん。
ジェット・リーがこの役を蹴ってしまってがっかりしたのですが、こうして作品を観ると、彼じゃなくて良かったかも、と思った。
最強のジェット・リーにワイヤーアクションをやられたら、ネオでも太刀打ちできないっての。キアヌじゃ絶対見劣りするっての。(笑)
キアヌも頑張ってたけどね。やはり動きがどこかぎこちない。そこも可愛い。(メロメロ)
何か、腕試しみたいなことをしてましたが、あれだけの役じゃないですよね。きっと、レボリューションズでネオとまた戦ったりするのよね。

新たに登場したツインズ。
彼らも無敵ですねぇ。物質通り抜けてるし。傷、すぐ治っちゃうし。あのラスト、凄い納得いかないんですけど。(笑)そんな馬鹿な。
キーメーカーは、えらいなで肩の気弱な日系のおっちゃんで、頑張れーと応援したくなっちゃう。
だって、周りは超人ばかりなんだもの。ちょこまかと逃げ回る動作が何だか可愛かった。
パーセフォニーは、これまたちょい役な感じでびっくりした。レボリューションズに期待か?
ネオを誘惑するっていうから、もっと凄いこと(?)するのかと思って期待しちゃったよ。(笑)チューだけかぁ。なんだぁ。
モーフィアスやトリニティーがいるんだから、やりにくかったろうけどさ。
嫉妬パワー全開のトリニティー。そして、モーフィアスの心情は・・・・。
「おいおい、いい加減にしてくれよ。ただでさえラブラブな二人にいつもあてられてるっていうのに。トリニティー、今日は荒れるぞー。周りの物、壊さなきゃいいけど。みんなで何か美味いものでも食べにいくか」
ってなことを考えていたら楽しいと思います。

モーフィアスといえば、今回日本刀で車をぶった切る、車の上で大暴れみたいなイメージしかない。あと、ザイオンで何か叫んでたやつ。
もうちょっと活躍して欲しかったです。
トリニティーのバイクの場面は、凄かったですね。高速道路そのまま作っちゃったあたりも。
車から投げ出されたモーフィアスとキーメーカーを飛んできたネオが掴まえるシーンは、映画館で爆笑してる女の人がいました。
ネオ、今回はびゅんびゅんよく飛んでた。彼が出てきたら、事態はあっさり収拾しちゃうからね。ピンチにするためには、彼と引き離さないと。

 

アーキテクトとの会話はよく分からなかったです。どっちの扉とか。たぶん、パソコンに詳しい人は楽しめたと思う。
もっと悩むかと思ったら、ネオはあっさりトリニティーに続く扉を選びましたね。恋は盲目。
周りの物ぶっ壊しながら飛ぶネオは何か、凄かったですわ。
キアヌはよく大根役者だと言われてますが、あのぎこちない感じがまたネオというキャラクターにぴったりなのよね。
すみません。キアヌ、ラブなのです。
普通なら笑っちゃうような100人スミスVSネオもえらい格好良く見えました。本当。
ロングコートの揺れだとか、画面が止まったときのポーズとか、いちいち格好良いし。

散々持ち上げておいてなんですが、リローデッドが1より面白いかと言われれば、微妙なんですね。(笑)
1の映像を観たときの方が驚いたし、ネオとトリニティーがビルの入口で警備の人と銃撃戦したときの場面以上のドキドキはリローデッドにはなかったし、1にはネオは本当に救世主なのかという謎がちらついてたし、ネオの成長していく過程が楽しかった。
続編に名作なしとはよく言ったもので、リローデッドもその類かと。前後編の前編だから、レボリューションズを観ないとはっきり言えないけれど。
リローデットを観た人の大半が、わけ分からないという感想をどこかに持ったのではないかなぁ。
1の方がまだ分かりやすかったですよね。日本の漫画そのもので。
まぁ、個人的にはキアヌを沢山観れたから大満足ということで。

 

ちょっと疑問に思ったのだけれど、あのザイオンに入り込んだスミス(コピー)は、あの中で増殖できないんですかね。
ネオ達がザイオンに帰ったら、スミスだらけ。・・・嫌だわ。


 「マトリックス レボリューションズ」

2003年 アメリカ 監督:ラリー&アンディー・ウォシャウスキー 出演:キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス

続編に名作なし。

この言葉は、正しいのだなぁと心底思いました。
レボリューションズは、どうも疑問が多すぎて、終わり方もすっきりしなかったです。
観終わったあとは、疲労感だけが残りました。
あと、気持ちが悪かった。たぶん、機械の数があまりに多すぎて酔ったんだと思います。
私の中で『マトリックス』は1作目で終わっています。
リローデッドがなければ、ネオトリ(トリネオ)にはまりませんでしたが。(笑)

 

以下、激しくネタバレ有り!!!注意!

 

あのですね、主役三人の活躍が少なかったと思いませんか?
今回一番の功労者は、ミフネでしょう。
ネオは狭間の世界で迷っていたそうですが、何でそんなことにする必要があったのか。あのプログラムの家族と会話させたかったのでしょうか。
それより、リローデッドのレストランであのおじさんが登場していたようですが、それはよく注意していないと忘れると思います。
もっと、これからも登場するんだという何かアクションが欲しかった。
あと、あのお譲ちゃんの存在の意味も不明。彼女は何だったの。太陽を作ったって???分からない。

メロビンジアンとパーセフォニーのあまりの出番の少なさも驚愕でした。もっともっと、重要な役どころかと。ツインズだって、また登場すると思っていたのに!!
モニカの乳だけが見所か?乳、最高!!
ところで、知り合いが「ロックって誰?ナイオビはモーフィアスが好きなんだよねぇ??」と言うので笑ってしまった。
うーん。確かに、レボではロックとナイオビの恋人らしい場面はなかったしね。
というか、最後のあれはモーとよりを戻したということで、よいのでしょうか。可哀想すぎるぞ、ロック。

駅のホームで、「入ったんだから出られるはずだー」と一人悩むネオはラブリーでしたが。トリが迎えに来たとたん、ラブチューですか。やはり子犬だ。ご主人がトリ。
メロビンジアンのところに行く格闘シーンは見せ場だったのですよね。敵が上下逆さまだったりして。小首をかしげるトリが可愛かった。
でも、一作目でのビルの銃撃戦を思い出すと、どうも物足りない・・・・・。
そういえば、セラフももっと活躍すると思っていました。

 

レボリューションズで一番ショックだったのはですね、ザイオンを守るため次々に倒れて行く戦士や、彼女の死よりも、ネオが目をやられるシーンでした。
ネオの美しいお顔が!!!!!!!
キアヌの顔だけは傷つけないでーーーーーーー!!!!!(絶叫)
気絶するかと思いましたよ。本当。夢なら覚めて欲しかった。
もちろん、彼女が死ぬ場面も悲しかったですが、その死だけはネタバレ情報で知ってしまっていたので、少し心の準備はできていた。
しかし、何故彼の目をつぶす必要があったのかなぁ。分からない。

で、ザイオンで必死に戦う人々の姿に、わたくし涙しました。こういうの、弱いんだ。
まさかジーとキッドがあそこまでやってくれるとは。そしてミフネ(涙)。
ナイオビも操縦で頑張っていたし、こうした他のキャラの活躍が目立つほど、モーフィアス、ナイオビの隣りに座ってただけじゃん、とかいう思いが頭をかすめてしまうのですよ。
モー、好きなので。もっと見せ場が欲しかった・・・・。

それで機械の都市に乗り込んだネオとトリニティー。
・・・・太陽、あったんですね。破壊されたとばかり。いや、何で最初から雲の上を通って機械都市に乗り込まなかったのか。
謎は深まるばかり。
「数が多すぎる」とかネオが言っていましたが、そんなの最初から分かっていたことじゃん!!!機械都市に行くっていうのも、唐突なんだよ!
それで、リローデッドでは人類の未来よりトリニティーを選んだネオが、レボリューションズでは人類と機械、両方の平和を願っている。
この短い時間に、何が彼の考えを変えたのか。彼女が死んだからこそ踏ん切りがついたのか?
謎は深まるばかり・・・。

ネオがスミスをやっつけたあとなんですが、機械達が引き上げて言ったのも分からない。
スミスはいなくなったし、あと人類がいなくなれば機械達の天下じゃないですか。律儀にネオとの約束を守る意味は。
機械達にとってのスミスも、そんなに脅威だとは思えなかったし。

 

ラストのスミスとネオの戦いは、ずっと『ドラゴンボール』!!!と思っていました。あと、作品が全体的に『風の谷のナウシカ』。
機械の進撃に備えて非難するザイオンの人々、オームの来襲に備えて避難する風の谷の人々。
敵陣である機械都市に侵入したネオが両手を広げ、彼の体に向かって細い機械の手が伸びてきたときにはまさにナウシカ!!
「その者、金色の野に降り立ち・・・・(云々)」とか、やるのかとドキドキしました。

スミスが消えちゃたのは、ネオが死んだからだと思っていいんでしょうか。
オラクルがネオに言った「スミスは負のあなた」というのを聞いたときから、二人は表裏一体。
スミスが死ねばネオも死ぬし、ネオが死ねばスミスは死ぬのではと思っていました。それにしたって、説明不足ですよね。
そして、ラストのオラクルの言葉。
平和な世界が壊れようとしたときに、また救世主(ネオ)が生まれるということか??
最後のキッドは本当に今回は良いとこ取りで。
避難中のみんなに「戦いは終わったーー」と宣言するところなんか、彼が主役のようでした。(笑)

 

ところで、私、一作目を観たときにはスミスがこれほど重要なキャラクターだとは思いませんでした。
スミスという名前すらおぼつかないというか。エージェント三人でスリーアミーゴズみたいな存在だと思っていました。何であんな力を持ったんですかね。
しかし、パンフに書かれていた「はぐれプログラム」という言葉が格好よい。
「はぐれ刑事 純情派」とか、藤田まことだとかが頭に浮かぶ。
パンフの通販のところにあった、ニット帽も気になる。あんなのかぶってる人、今回いたっけなぁ。

そういえば、一作目のすぐあとに、マトリックスは三部作、今回の話は2の部分にあたり、次作は過去の1の話だと聞いたのは、完全にデマだったのですね。
てっきり、ネオの前の救世主の話だと思ってました。
というか、監督、本当に最初から三部作として考えていたのか???

疑問点が多かったのと、アクションシーンが少なかったのが不満でしたが、機械の映像は凄かったです。凄すぎて気持ちが悪くなったほど。
感想、それくらい??
だって、多くの人類はまだ眠ったままだし、ハッピーエンドとは言い切れないですよね。
レボリューションズは、一番ストーリーがつまらなかった。
何だか、マトリックス続編には期待が大きすぎたみたいです・・・・・・。ネオのことはずっと好きですが。


 「道」

1954年 イタリア 監督:フェデリコ・フェリーニ 出演:アンソニー・クイン、ジュリエッタ・マシーナ

TVでやっていたのを偶然見た。名作。
自分が孤独だったことに気づいた時には、それを癒してくれていた人はもういなかった、というラスト。
寂しくなる映画。こう、やるせないような。北野たけし監督の「あの夏いちばん静かな海」を観た後の感覚に似てる。
本当に泣きそうになった。凄く心にしみる作品。


 「ミッション・インポッシブル」

1996年 アメリカ 監督:ブライアン・デ・パルマ 制作:トム・クルーズ 出演:トム・クルーズ、エマニュエル・ベアール

トムクルーズ演じるイーサンはもちろんスパイなんですけど、IMFから逆スパイの容疑をかけられ、仲間は全て殺されてしまう。
汚名をはらすには、本当のスパイを見つけ出すしかない。
はたして、孤立無援状態になってしまったイーサンは・・・って感じの内容ね。

オープニングがテンポよくていいですねぇ。しかし、あれをよく観てればこの映画の内容全部分かっちゃうんだけど。(笑)
どうも、スパイとか頭脳で勝負の話が好きだったらしい。お気に入り。二度映画館行きました。
誰が裏切り者なんだーって考えていくのが面白い。
トムもアクション頑張ってるし。
あの曲がかかるとドキドキします。


 「耳に残るは君の歌声」

2000年 イギリス=フランス合作 監督:サリー・ポッター
出演:クリスティーナ・リッチ ジョニー・デップ ケイト・ブランシェット ジョン・タトゥー

1920年、ロシア。母を亡くしたユダヤ人の少女フィゲレは、貧しいながらも愛する父、祖母との幸せな生活を送っていた。
ところが、ある日父はアメリカへと旅立ってしまう。ゆくゆくは家族を呼び寄せ、豊かな生活を送るために。
その後村は暴徒に襲われ、フィゲレは祖母と離れ離れになり、村の若者達と父のいるアメリカに行くことになる。
だが、彼らと引き離されたフィゲレが乗った船は、アメリカではなく、イギリス行きの客船だった。

ひとりぼっちのフィゲラは、名前をスーザン(スージー)と変えられ、とある家庭に引き取られる。
言葉も通じず、学校で孤立するスージー。以後、彼女は孤独を抱えたまま成長する。
やがて、彼女は父親を捜すために家を出る。
手がかりは、祖母に渡された父の写真と、コイン。
そして、父が口ずさんでいた歌。

 

主人公が旅をするたびに、舞台がいろいろと移り変わります。
まず最初がロシア。イギリス、パリ、アメリカ。
その時々の国の状況がよく分かります。

幼いフィゲレ役の子が可愛かったv本当―にお父さんのことが大好きなんだなーと伝わってきます。
このお父さんがまた良い人で、よく娘と一緒に遊んでくれるんですよ。
いかにも貧しい村、という感じだけど、フィゲレにとっては大事で幸せな環境なんだな、ってことが分かります。
でも、その幸せが、父の渡米で全て狂ってしまう。
イギリスの港で、父の写真を片手に一人ぽつんと立つ幼い少女の姿に、凄く悲しい気持ちになった。
名作『禁じられた遊び』のラストシーンのように。
そして、大事にしていた写真を取り上げられ、言葉も、名前すら奪われた彼女。
養ってくれた夫婦もそれなりに親切にしてくれたのだろうけど、彼女はずっと寂しくて、孤独だったのだと思います。

とにかく、度胸があって、前向きに力強く生きていこうとする主人公に頭が下がります。
パリのコーラスガールとして働くスージーですが、同僚のローラと仲良くなり、同居することに。
このローラが、暗くて地味なスージーと正反対で、よく喋ってブロンドの迫力美女なのですが、そのコントラストが面白かった。
結局ローラは金持ちの歌手と同棲を始めてしまう。
対して、スージーが選んだのは、自分を同じはぐれ者のジプシーの青年、チェーザー。
このチェーザー役が、私のマイプリンス、ジョニー・デップ!(笑)
白馬のジプシーです。いやぁ、白馬がとてもよく似合ってました。笑っちゃうほど。

第二次大戦が始まってしまい、パリはあっさりとナチスの手の落ちてしまう。
ユダヤ系であるスージーも当然国を去らなければ、危険に。
そして、父探しを再開するために、スージーはチェーザーと別れることになります。
身を切るかのような二人の別れに、戦争の無情さを感じる。
チェーザーにしても、ナチスのジプシー迫害によって厳しい現実が待っているのだから。

ローラの最後も、凄く悲しかったですーー!!(>_<)
最後は男よりも友情を選んでスージーと船に乗るローラですが、彼女もけして幸せとは言えない人生送ってます。
いつも強気のローラが、誰もいないプールの水の中で泣いていた姿が、一番ぐっときたかも。
直後に、彼女は悲劇に見舞われるし。

私は、彼女の同居人のローラに比べて、スージーの太い二の腕が気になったのですが、一緒に観に行った人は「彼女(クリスティーナ)、痩せたねぇ」と言っていたので、昔に比べて痩せているらしいです。
あとですね、チェーザーは馬と一緒に登場するシーンがとても多いので、馬の描写がかなり多い。
これが、何だか笑える。無意味で。チェーザーが真顔なだけに。
ジョニーの登場シーンも唐突だったし。何の催しなんだ、あれは。(笑)

 

結局のところ、どういう話なのかというと、『母を訪ねて三千里』の父版です。
面白いのか、そうでないのかを訊ねられると、ストレートに答えを返せない映画。まぁ、それなりに。


 「メダリオン」

2003年 アメリカ/香港 監督:ゴードン・チャン  出演:ジャッキー・チェン、クレア・フォーラニ、リー・エヴァンス、ジュリアン・サンズ

あらすじ
密輸犯罪組織の首領、スネークヘッドは死者を蘇らせ、その肉体に超人的なパワーを宿すという中国で古くから伝わる謎の力を秘めた伝説のメダルを狙っている。
メダルの力を唯一引き出すことが出来るの少年、ジャイを誘拐したスネークヘッドの一味を追い、香港警察のエディは彼らのアジトがあるアイルランドへと向かう。
以下、ネタバレ注意。

 

今まで見たジャッキー映画の中で、一番最悪だった。
こんなの、こんなの、ジャッキー映画じゃないよ!!(号泣)
ついに、ワイヤーとCGなしでは映画を作れなくなったのか、ジャッキーーーー。
幼い頃から、兄や従兄とジャッキー(&ブルース・リー)映画を見ていたもので、私の中でヒーロー=ジャッキーだった。
でも、それももう終わりか・・・・。

彼が以前来日したとき、インタビュアーが『マトリックス』のワイヤーアクションについて質問したところ、「あんなの本物のアクションじゃない。僕のは生身のアクションだ」みたいな返事をしていたが、それならばこの映画はどう説明してくれるんだ。(涙)
私がジャッキー映画で好きなのは『プロジェクトA』なのですが(サモや、ユンピョウも一緒だし)、本当に面白いなぁと思えたのは『ファイナルプロジェクト』まで。
あとは「どうも、いまいち・・・・」という作品が続いています。ジャッキー、終わっちゃったのかな。サモがアクション監督なのにこの程度だなんて。『マッハ!』に期待するしかないのか。
『タキシード』でも確かにCGを使っていた。
しかし、今回はアクション以前にストーリーがめちゃくちゃなので、はっきりいってつまなかったです。

 

一度は少年の誘拐を阻止したものの、死亡するエディ。しかし、少年とメダルの奇蹟の力で生き返り、不死身の肉体と超人的な能力を手に入れた。
そのあたりから、嘘っぽいワイヤーとCGが活躍することとなる。
私が疑問に思った点を羅列していくと、

・ 大きな組織みたいなのに、何で飛行機じゃなくて船で移動しているんだろう。主人公達が追いついちゃったよ。
・ 溺死死体はもっと遺体が凄いことになっていると思う。
・ エディの肌が健康的で、死体に見えない。
・ スネークヘッドは少年のメダルの力で死んでもすぐ復活したのに、エディは随分時間が空いていたよね。
・ 死人が生き返ったんだから、もっとみんな疑問に思ってくれ。
・ メダル片方でも、生き返らせるのか。しかもあんなに簡単に。
・ メダル片方の力しかないスネークヘッドに、完全版であるはずのエディは負けていた。
・ 人を生き返らせるだけでなく、殺すことの出来るメダルの力って、一体どんなものだったんだ。
・ エディだけでなく、恋人のニコルまで不死身になっちゃったよ。それでいいのか?
・ 首尾良く不死身になったのに、用済みの少年を生かしておいたスネークヘッドの意図は?
・ いつからメダルを使って体を貫くと不死身の体を倒せるという都合の良い設定があったんだ。
・ スネークヘッドのあの最後って、一体・・・。
・ 少年、あんな異次元の世界に行けるなら、敵に掴まったときにそれで逃げろよ。
・ ラスト、空に向かって飛んでいったエディとニコルだが、高くジャンプできる程度の力だったはずでは。(『マトリックス』(一作目)の最後のネオのような・・・)
・ ワトソンの奥さんの正体って、一体何だったんだー。普通の主婦じゃないって。

少な目にしましたが、それでもこれだけ疑問があると、物語が破綻しているということじゃないかなぁ。
ワイヤー使うなら、別にジャッキーが主役である必要はないし。
敵である黒人さんを追いかけているときのアクションは、ワイヤー無しでなかなか面白かったけどさ。
あの人、ごみ箱に突っ込ませるだけでなく、警察にしょっ引いていろいろ情報を聞き出した方が良かったのでは・・・・。また疑問が出て来ちゃったよ。

 

ヒロインの女優さん、NG集を見るとジャッキーはとても気に入っている様子。
確かに綺麗だけど、個人的には『タキシード』の彼女の方が好きかな。
ジャッキーを格好良くするために、相方となる刑事のワトソンはめちゃくちゃ間抜けにされていたが、この人はわりと面白かったです。
そして、この映画で唯一面白いと思ったのが、ワトソンの奥さんが大活躍する場面。
家の中で敵に襲われ銃撃される中で、この奥さんが突然クローゼットから盾や銃を取り出して応戦。えええーーー!?という感じでした。あまりに唐突で。
奥さんは実はスパイだったとか、元刑事とか、一言でも説明が欲しかったなぁ・・・・。きっとワトソンが図書館司書だという嘘は見抜いていたんだろうね。
ああ、あと、スネークヘッドのアジトがハリポタに出てきそうな古城で綺麗でした。

水曜日に見たのが救いだった。(女性千円)ジャッキー映画にしては、わりと人が入っていましたよ。(フォロー)
香港映画史上最高額45億円をかけたというが、それでこんなにヒットしないのだから、どうすればいいのか。
低予算だけれど、その分スタントに命をかけてる感じが良かったのにね。


 「無問題2」

2001年 香港 監督:チン・ガーロン 出演:岡村隆史 ユン・ピョウ 酒井若菜 キャンディ・ロー コリン・チョウ

中華店で見習いコックをしているケンは空想癖のある映画好きの男。
ある日ケンはパチンコの景品で香港へ行くことに。
しかし、ケンはホテルで腕利きの殺し屋、“無敵”に間違われ、暗殺現場に向かうことになってしまう。
標的である由美子に一目惚れをしたケンは、反対に彼女のボディーガードを買って出ることになるが、目の前で彼女を攫われてしまった。
カンフーの達人兄妹と知り合ったケンは由美子を救い出すために特訓を始める。

これが大まかなストーリーかなぁ。だと思うんだけど、こう書くと何か違う気がするなぁ。何だろう。

(以下、大幅にネタバレ注意)

 

 

背が小さくて猿顔のケンが、何故かモテモテなんですよ。主人公っていいなぁ。(笑)
アクションが中心なんだけど、ラブストーリーもメイン。
可愛くて胸が大きくてお嬢様の由美子。彼女はケンに危ないところを助けられたことで恋に落ちる。
二人の目があった瞬間に火花が散るところとか、もろです。(笑)
もう一人ケンに恋する女性として、カンフー兄妹の妹の方、ラムトイ。
キャンディ・ローが義歯を付けて、出っ歯で料理の下手のブスな女という役を熱演しております。
彼女は事故でケンとキスをして彼を好きになってしまう。
何か、どっちもベタだよねぇ。(笑)

アクション面ではカンフー兄妹のラムガオ兄役、ユン・ピョウが頑張っておりますよ。久々に画面で彼のアクションを見たよ。
しかし、一目で、「おじさんになっちゃったなぁ・・・・」と思いました。(笑)
ジャッキー、サモと組んでやっていた頃が一番好きだったよ。『プロジェクトA』や『スパルタンX』等々。

由美子を攫われたケンが茫然自失となって自殺を繰り返す場面。
止めようと必死になるガオ兄さんが可笑しかったです。
ガオ兄は殺し屋“無敵”を倒せという師匠の言葉を守るために20年も彼を追っているんですよ。アホな。
で、ケンと共に首尾よく“無敵”を倒した後、ガオ兄はぱったりと画面から消える。そんな、ユン・ピョウーー!
まぁ、ガオ兄がボスと対峙したりしたら、彼が主役になっちゃうものね。

敵のボスがめちゃめちゃ筋肉質の強い男で、どうみてもケンに勝ち目がない。
どうするのかなぁと思ったら、あんなオチが!
しょうがないとはいえ、脱力。いや、ギャグだし。勝てないんだからしょうがないけどね。
カメハメ破を出してます。
思えば、『リーサル・ウェポン4』でも主人公サイドより全然強いジェットー・リー(悪玉)を倒すためにむちゃくちゃしてたからな。

 

作中、いろんな映画をパロってます。
冒頭は、教会に白い鳩が飛ぶ、『男達の挽歌』の世界。拳銃の弾丸避けは『マトリックス』。
『香港国際警察』のジャッキーアクションのマネは岡村さんなかなか頑張ってますよ。
疾走するバスの縁に傘の柄でひっかかるの。あれがすっぽ抜けないかとひやひやで。ここまで克明に真似しているとむしろ潔い。
昔、ウッチャンも番組の企画に似たようなのやってましたね。

そして、ケンと由美子(本当はラムトイ)が竹林を走る場面はもろ『グリーン・デスティニー』。
この竹林の場面がですね、あまりに唐突なんですが綺麗なんで許す。
水の上を人が走っているし。
緑鮮やかな竹林の笹の間を、時代物の衣装をつけた人間がふわふわと浮遊するところは幻想的ですらあります。
『グリーン・デスティニー』一番の見所を上手く模してるなぁと感心しました。
パンフレットに『グリーン・デスティニー』に出てたチョウ・ユンファが写っていたらしいので、彼も撮影の様子を見に来たんですかね。(笑)
ED映像では、苦労してこの竹林場面を取った様子が出てきます。
竹林や川の上を、紐でつり上げられる俳優達。ワイヤーアクションって、凄いなぁ。

 

 

そして、映画の最期は由美子との婚約披露会場を抜け出してきたケンと、ラムトイの竹林の上での会話で終わる。

一人寂しく、笹の上に立つラムトイ。
歩み寄る一つの影。
振り向くと、そこにはケンの姿が。

「婚約したんじゃなかったの?」 
「戻って来ちゃった」 
微笑するラムトイに、同じく笑って答えるケン。

これが、何だか凄く良かったです!これを見た直後に一本カカサク駄文を書き上げてしまうくらい。(笑)
思ったのと全然違う話になってちょっとショックだったんですが、それは置いておいて。
竹林の緑をバックに、義歯を取って笑ったラムトイがえらい綺麗に見えました。
「やめちゃった」とかではなく、「戻って来ちゃった」というケンの答えがまた、最高v

 

この映画、ケンのために必死になるラムトイの姿に何よりも胸打たれた。
下手なりにケンのために頑張って料理を作ったり、これまた下手なメイクをしてみたり、意気消沈するケンを一生懸命励ましたり、ラムガオ兄と特訓するケンを陰からこっそり見守っていたり、最後はあんた、ケンを逃がすために敵のボスの足止めをするんですよ。か弱い女の身で!
殴られても蹴られても、ケンのためにボスの足を離さない彼女の姿に泣きそうになりました。
これでぐっとこなきゃ、ケン、男じゃないよ!

しかしこんなギャグ映画で涙するとは・・・。私、もう駄目かも。
自分の身を犠牲にしてでも、というシチュエーションに弱い気がする。
関係ないけど、先日お昼休みに泣ける童話の話をしていまして、私は『泣いた赤鬼』と『ごんぎつね』をあげた。
『ごんぎつね』ってどんな話だっけ、と訊かれたので細かいあらすじを話していたところ・・・・・・途中で泣いてしまった。
恥ずかしいーーー!馬鹿みたいだ、私!!
ごんが毎日せっせと兵十の家に栗やら松茸やらを運んでいたあたりからすでにやばかった。
私、全然涙もろいほうじゃないのに!!っていうか、聞いてる人も泣いてるし。
新美南吉、あんたは凄いよ!『手袋を買いに』も好きだった。って、また話がずれてる。

由美子にあんまり感情移入できる場面がなかったから、よけいにラムトイに目がいったのかもしれない。
最終的に、あれほど恋焦がれていた由美子よりも、ラムトイを選んだケンに乾杯!
最期の最期で、誰が自分をずっと支えてくれていたか気づいたんだねぇ。

 

『無問題』でサモ・ハン・キンポー、『無問題2』でユン・ピョウ。
となると、次はジャッキー・チェンしかないでしょう!!!!(^▽^)
・・・・もしや、今の10代の人はサモを知らなかったり、『燃えよデブゴン』や『五福星』等の映画を観たことが無いのだろうか。
もったいない!!!


映画の部屋に戻る