ら行


 「ライフ・イズ・ビューティフル」

1997年 イタリア 監督、脚本:ロベルト・ベニーニ 出演:ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ

内容。第二次世界大戦中強制収容所におくられてしまった、一家の悲劇かな。

とにかく主人公がよく喋る。全編喋り捲りだ。
英語なら少しは分かるけど、イタリア語で早口なので、最初かなりうっとおしく感じ観たことを早くも後悔。
しかし、うってかわって話が暗くなる後半の収容所のシーンのために、この前半部分も実は大事な伏線が盛り沢山で、欠かせないものだったと知る。
ユダヤ人お断りの理由についてグイドがジャズエに嘘の言い訳をするシーンですでに切ない気持ちになっていて、収容所でグイドとジャズエが放送でドーラに話し掛けたり、女子の収容所に聴こえるように思い出の曲のレコードをかけるシーンではもう涙ボロボロ。
あのドイツ人の医者、もしかしたら出してくれるかも、と期待しただけに許せなかった。
まぁ、一介の医者にそんな権限があるはずはないけど。

そして、ドイツ兵に見つかったグイドがわざと滑稽な行進をしてジャズエの前を通り過ぎるシーン。
この場面でグッとこない人間がはたしているのか、というくらい胸に響きました。
今まで映画を観ていて一番感動したシーンは「いまを生きる」のラストシーンだったけど、このシーンも負けず劣らず、全然シチュエーションは違うけど、同じくらいの名シーンだと思った。
あえてグイドの死体を出さなかっただけに、もしかしてらラストひょっこり現れてくれるかも、と思ってしまうところがまた泣けました。
とにかく、映画館を出てからも涙が止まらなかった作品は初めてでした。

ドイツ兵の言葉を全くの嘘に翻訳するシーン等、笑えるところも沢山あるのに、それがよけいに過酷な時代背景が際立たせて悲しくなりました。
笑いながら泣く不思議な映画でした。


 「ラヂオの時間」

1998年 日本 監督:三谷幸喜 出演:西村雅彦、唐沢寿明、鈴木京香、布施明、戸田恵子、藤谷俊ニ、もろ師岡、細川俊之

三谷作品大好きです。笑う。ただし、序盤の登場人物紹介なシーンが長いので、私の友達はそこで観るのをやめたという人が多い。もったいない!!
とにかく三谷さんの脚本が素晴らしいので、すみからすみまで笑える。全く予想がつかない展開がドンドン進む。
三谷作品の笑いは下品じゃないので好き。誰が観ても面白いと思う。
笑える脚本を書かせたら、この人の右に出る人はいないんじゃないかと思う。


 「ラッシュアワー」

1998年 アメリカ 監督:ブレット・ラトナー 出演:ジャッキー・チェン、クリス・タッカー

内容。中国領事の娘が誘拐された。領事の友人であるリー刑事が中国からNYへ駆けつけるが、FBIの非協力的な態度からリー刑事はうまく捜査ができない。
だが、ロス市警のカーター刑事と協力し、次第に事件の核心にせまっていく。

W主役だからしょうがないかもしれないけど、ジャッキーのアクションが少なくてちょっとがっかり。
仲の悪かったリーとカーターが仲良くなっていく過程とか、楽しかったけどね。
笑えるシーンも結構あって、これはこれで面白いと思う。


 「ラブ・アクチュアリー」

2003年、イギリス、アメリカ、監督/脚本:リチャード・カーティス 出演:ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、エマ・トンプソン、アラン・リックマン、コリン・ファース

凄い豪華なキャストですね!!!19人の登場人物が綴る愛の物語、ということらしいです。
とくに主役がいなくて、いろいろな愛のエピソードが語られていきます。切ない片思いだったり、老夫婦の愛だったり、幼い少年の恋だったり。それぞれ面白い。
甘いマスクのヒュー・グラントが英国首相って時点で、本当にー??と思いました。映画の中でアメリカ批判してたけど、大丈夫なのだろうかとよけいな心配をしたり。
恋のエピソードに、こう、自分に近いものを見付けてぐっとくる人はいるんじゃないでしょうかね。
私、友達の花嫁に恋しちゃった男の人の、声に出さない告白の場面にほろりときました。隠していた想いがばれちゃうところも、切ない!!
あと、少年が恋しい少女を追いかけて空港を疾走する場面。ああいうことされたら、どんな女の子もぐらりときちゃうよ。
笑ったところは、社内恋愛で片思いをしていたOLが、念願叶ったときに「1秒待って」と言うところ。何だか、気持ちは分かるよって感じ。
でも、この人だけハッピーエンドじゃないんですよね。確か精神病の弟さんとクリスマスを過ごしていた。この映画で不満だったのはそのところだけでしょうか。

彼らのエピソードを並行して見ているのだけれど、その人物達が時々交差しているのも面白い。
一番の笑いどころは意外なことにビル・ナイ演じる老いたロック歌手。この人、やることなすこと面白いよ。
ギャグはミスタービーン役でおなじみのローワン・アトキンソンに期待していたのだけど、彼の方が可笑しかった。
ローワン・アトキンソンもどこに出るんだろう、どこに出るんだろうとわくわくしていたけど、本当にちょい役だったのね。(がっかり)でも、なかなか良い役だった。あの空港での行動は少年を助けようとしてやったんだよね。目配せしてたし。ということは、あのネックレスの場面もわざとやってたのか。(笑)イカス。

キーラ・ナイトレイはめっちゃ綺麗でしたわー。花嫁さんだったから、美しさ倍増。細いし。
あと、映画が終わるまで熟年夫婦の夫役がハリポタのセブルス・スネイプ先生だって気づかなかったです。おおお。何か、すっごくおじーさんに見えたので。
コリン・ファースがプロポーズのために言葉を勉強してるのも可愛かった。いやー、あんなプロポーズ、迷惑だけどクリスマスなら許しちゃうって。
観た後、何だかハッピーになれる映画でした。


 「ル・ブレ」

2002年 フランス 監督:アラン・ベルベリアン フレデリック・フォレスティア 出演:ジェラール・ランヴァン ブノワ・ポールブールド

ギャング団のボスのモルテスは警察に掴まり、刑務所送りに。そこで知り合った看守、レジオと仲良くなり、モルテスは彼に毎週宝くじを買ってもらっていた。
ある日その宝くじが1500万ユーロの大当たり!
喜んだモルテスだったが、何と当たりくじを持ったレジオは長期休暇中。ネコババしたと思ったモルテスは怒って刑務所を脱獄。レジオのあとを追うのだが・・・。

以下、ネタバレ有り。

 

レジオは当たりくじをネコババしたわけではなく、くじを持った妻がアフリカに行ってしまって連絡がつかなくてモルテスに会えなかったと発覚。
モルテスはレジオと共に、ダカール・ラリーに参加したレジオの妻を追ってアフリカに行くことに。
さらに、モルテスに弟を殺されたトルコという男が、復讐のために彼らの後を追う。
トルコと警察→モルテスとレジオ→レジオの妻、というように、追いかけっこをすることになる。
途中、トルコとレジオの妻が遭遇したりと、とにかく展開がめまぐるしい。

こんなにギャグだとは思ってもいなかったのですよ。
冒頭はモルテスが裏切り者を殺してるし、モルテスの居場所を吐かなかった彼の仲間が残酷に殺されてるし。
このままサスペンスタッチのシリアスでいくのかと思ってました。
しかし、モルテスがレジオと共に黒人さんに変装して空港に行くあたりから、一気にお笑い路線へ。
1秒先の予想もできない、ノンストップギャグに抱腹絶倒です。(あれ、何か変な表現)

モルテスがですね、暗黒街のボスをやっていただけあって、沈着冷静で頼りがいのあるダンディーなおっさん。
対して、レジオはスペイン人の妻に頭があがらない気の弱い男。
このでこぼこコンビの珍道中がとにかく笑いを誘う。
いつだって、やっかいごとを引き起こすのはレジオ。尻ぬぐいがモルテス。
それでもレジオを見捨てないモルテスはかなりいい人に見えます。(相棒とか言ってるし)
彼が、何で暗黒街のボスになったのか、全く不思議だ。
個人的に、それまで乗っていた車が爆発したときの、レジオが気絶するまでの微妙な間とか、名前を呼ぶなって言ってるのに(警察に追われてるから)、何かあるとすぐに「モルテスー!」と助けを求めるレジオが可笑しかったです。

 

総合評として全編見所の嵐なので、いつまで続くんだ、と思ってしまうところもある。(疲れる)
あと、サスペンスな部分をちょっと残して置いて欲しかった。
しかし、映画開始20分のあたり、シャンゼリゼ通りのカーチェイスと観覧車の場面のためだけにこの映画を観てもいいかもしれない。
CMにも使われてましたが、とにかく度肝を抜かれました。
ここまでやるか!!
最後の最後、ホテルでばらばらだったキャラクターが一堂に会する場面も凄いですよ。
空港で会ったあの人まで。(笑)
レジオの妻の個性的な顔が忘れられない。
あと、最後の忍者には、かなり意表を突かれました。あんなことをしなくてもモルテスはすぐに出れたのではと思うのは私だけか??

1500万ユーロと言われてもピンとこなかったけれど、約17億円。
これじゃ人を殺しても欲しくなるか・・・。


 「冷静と情熱のあいだ」

2001年 日本 監督:中江功 出演:竹野内豊 ケリー・チャン ユースケ・サンタマリア 篠原涼子

面白かったです。まっったく期待しないで行ったもので、ビックリでした。(笑)
ただ、原作を読んで面白いと思った人は、映画を観に行ってはいけません。(断言)特に、江國香織の方。
原作と映画は全くの別物です。違うタイトルをつけた方が良かったくらいに。人物設定等を少し似せているだけです。
また、映画で感動した人も原作を読んでは駄目です。内容が違っても構わない、という方だけどうぞ。

ストーリー。
主人公、阿形順正はフィレンツェの工房で美術絵画の修復士を志す日本人青年。
23歳でイタリアにやってきた順正は、時が経つにつれ、先生、仲間達に一目置かれる存在になっていた。
しかし、信頼する先生、恋人の芽実が傍にいても、順正の心には埋められない孤独の影があった。
遠い昔に別れた恋人、あおい。
二度と会うことがなくても、決して忘れられない人。
ある日、大学時代の親友、崇によってあおいが同じイタリアのミラノに住んでいることを知る順正。
順正は矢も楯もたまらずあおいのいるミラノへと向かうが・・・。

 

音楽と映像が良かったです。
あのチェロのシーン&手を繋ぐまでの一連の流れとか。
二人の学生時代の回想シーンなど、ああ、青春って良い!!と思う。(誰しも覚えはあるはず!)
キスするまでの長い時間も、若い恋人同士って感じで良い。(笑)

この映画を良かったと思ったのは、竹野内くんのことが好きだったせいもある。(笑)
かっわいいんだわ。竹野内くんが!!竹野内くんファンにはたまらない映画だと思います。
ラストの笑顔(&手の振り)には、さしもの私も胸が熱くなりました。

ラブリーーーーーーー!!!!!!

名シーン、名シーンですよ。雑踏の中で、駅の改札口へと向かう人々と全く反対を向いて、あおいに笑いかける順正。
そして、彼女がよくしていた手振りで合図する。おいで、って感じ。
あの時の、竹野内くんのこぼれるような笑みに撃沈されました。
抱きしめたい!!!
あそこまで盛り上げておいて、ぶっつりと終わるラストもまたいかしてました。
余韻って、素晴らしい。

と、ここまで誉めておいて、気に入らなかった点。原作視点で。

最大の不満。何故会う、順正とあおい!!!!

原作では、学生時代に別れた後、二人は一度も会わないんですよ。
だからこそ、あおいの言った「10年後の私の誕生日に、フィレンツェのドゥオモで会いましょう」という約束が生きてくる。
しかし、映画だと順正とあおいが、数年後にイタリアで再会してしまうのですよ。偶然に。なんじゃそりゃ、って感じで。
あの自転車の故障のシーン、ぜんぜんいらなかった!!(力説)

原作の順正は、10年後のあおいとの約束のため、だけに生きている人なのです。
周りにいる人なんて、全く眼中にない。
自分を心底愛してくれている祖父や芽実など、あおいに比べれば塵も同然。彼の視点は未来ではなく、常に過去の世界のあおいへと向いている。あおい、あおい、あおいーって感じ。
あんたは、そんなにあおいが好きなのか。あおいが死んだらどうなるのよ、と読みながらいらついてたんですが。(笑)
よって、順正の手紙のシーンも、あんまりぐっとこないんだなぁ。
何の音沙汰もなかった順正から突然手紙がきたからこそ、あおいは動揺を隠せなくて、それがマーヴとの別れの起因になってしまったわけだし。

マーヴや芽実の出番が少なかったのも、不満の一つ。
被害者である彼らが、かなりあっさり身を引いちゃって。それぞれが新しい恋人とどんな生活をおくっていたのかをもっとしっかり描いていないと。
それ以前に、マーヴと崇が、原作のイメージとかけ離れてるのだけれど。(笑)
順正の祖父の出番が極端に減っていたのも不満。
あおいの台詞が突然英語になるところも、ちょっと。ケリー・チャンの拙い日本語もひやひやして聞いてたけど。香港からの留学生という設定とあんまり合わない。

くだらないことだと、『らんま1/2』。
修復中の絵を切り裂かれるというショックな事件のおかげで、茫然自失となる順正。必死で慰めようとする芽実。
かなり、かなり真剣なシーンだというのに、TVの映像で『らんま1/2』が流れている。ずっと。しかも、大音量。
そっちの方が気になって、順正と芽実に集中できなかった。これには、わたくし心底立腹致しました。
何らかの意図があったのだろうか。場面が必要以上に重くならないようにとか。
でも、それならそれでもっと工夫できたはずだよなぁ。何故、らんま・・・。

あと、肝心、この話の一番のクライマックスである、ドゥオモでの二人の再会のシーン。

あっさりしすぎーーーーー!!!!!

原作だとですね、順正は朝一番にドゥオモにたどり着いて、あおいを待っているわけですよ。一日中。
しかし、待てと暮らせどあおいは現れなくてですね、観光で訪れる幸せそうなカップルを横目に、やっぱり来ないか、と順正は思う。
そして日も暮れ始めた時刻。ようやく、彼女の姿が順正の視界に入る。

「来ちゃった」

長い時間を感じさせない、あおいの台詞。まるで昨日今日に約束したような。原作のこれが何だかとっても良かったのです。
でも、映画だとあっさりとあおいが登場し、二人は会話もかわさないうちに場面が変わる。
ええ、ちょっと待ってよ!と思ってしまった。
まぁ、撮影の都合上仕方がなかったのだろうけど、ちょっとがっかりでした。
個人的に、この映画はこのドゥオモで再会したシーンで終わっても良かった気がする。あとは観客の想像まかせで。
それだと、あおいの起こす奇跡は見れないんだけれども。
でも、あおい、あのサンダルで本当にドゥオモの天辺まで登ったんか。あの高さから分かるように、ごっつ段数あるのに。(笑)

ところで、何で結婚式で新郎が靴を忘れるのか理解できない。教会まであんなスリッパで来ないっての普通。誰か、教えてあげればいいのにさ。(笑)
順正の乗っていた自転車も気になった。凄い乗りにくそう。道もがたがたしてるし。
外国の自転車ってみんなああなのかしら。そういえば、オランダで乗っていた自転車はハンドルにブレーキなかったよ。(ペダルを逆回転させて止まる)
自転車道があっても、自転車があれではねぇ。ああ、映画から離れてる。

 

何だか不満の方が多くなってしまいましたが、良い映画だというのは認めます。
私は原作に不満の点が多かったから(特に順正)別物である映画を許容できたのだと思います。
個人的に、椎名桔平が好きなので、もっと出番増やして欲しかった。(笑)
篠原涼子も、なかなか良い演技してました。彼女が出てくるシーンは好き。ユースケとのやり取りとか。
順正が病院で父親にくってかかる場面も、順正達より、あおいが、あおいが、と繰り返す順正の姿に呆然とする芽実の方に目がいったし。
良い女優さんです。
友達が、ケリー・チャンは芽実の役の方が似合うと言っていて、ちょっと納得。


 「レオン」

1994年 アメリカ 監督:リュック・ベッソン 出演:ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマン

家族を惨殺された少女がたまたま同じアパートの住人だった殺し屋に弟子入りし、復讐を誓う。

私の一番好きな映画。
殺し屋と少女の間に生まれた愛とも恋とも言えない感情。
この微妙な感じが良い。
殺し屋と女だったらただのラブロマンスになってしまう。少女とだからこそ出てくる微妙な関係が良いのだ。
体力的にはレオンの方が全然強いのに、精神的にはマチルダがレオンを守ってるイメージ。素敵。
「大人になっても人生は辛い?」というチルダの台詞が印象的。
私はハッピーエンド好きなので、ラスト、辛すぎる。(泣)
それでも好きだと思うのは、それだけこの作品が魅力的だからだろう。


 「ロード・オブ・ザ・リング (二つの塔)」

2002年 アメリカ 監督:ピーター・ジャクソン 出演:イライジャ・ウッド ビリー・ボイド ドミニク・モナハン ショーン・アスティン イアン・マッケラン イアン・ホルム

いきなり感想いきます。
この映画、好きな人は読まないように。
1についても、最後のあたりで語っています。

 

わっかりにくい。
7人いた仲間がばらばらに行動しているうえに、頻繁に回想シーンとか入れるもので、どの場面とどの場面が繋がっているのか。
まぁ、全体的にお話のスケールが大きすぎて全てを把握するのは無理な感じですが。
どうも、誰に対しても感情移入できなくて辛い。
メリー&ピピンって、今回エント族の木の上の乗って森をうろうろしていただけのような…。
いや、最後はサルマンのいる塔に突っ込んでいきましたが、一緒に観に行った人達は、アラゴルン達の加勢に行くのかと思っていたらしい。やはり分かりにくい。
というか、エント族達が来たときに、サルマンが塔の上から右往左往して下方を眺めていたのが可笑しかった。あんた、魔法使いでしょうが。何か、魔法をつかわんかい!

さて、ローハンでの戦い。1,000対300。って、絶対勝てるわけない!!(笑)
何か、「指輪を捨てる」という目的が第一なんだから、他のことに目もくれないで行けばいいのに、何で他の国のことなんかに関わっているんでしょうか。だから話がややこしくなるんだってば。
戦いの場面はどきどきするんですが、アラゴルン、ギムリは敵のまん前に突っ込んでも絶対死なないと分かっているので緊張感がない。
最後の最後でガンダルフの救援が来て盛り上がるのですが、1万いた軍隊があんなにちりぢりになるんか。
というか、カンダルフ、最後にちらりと現れておいしいところ持っていくよなぁ。(笑)
もともとアラゴルン達はメリーとピピンを追っていたのだから、彼らをエント族なんかに預けなくても良かったのではとか何とか。

この映画で良かったのは、やはりレゴラス。彼だけ光って見えました。弓使いのエルフの王子様。格好いい!
そのうち、アラゴルン
×レゴラスとか言い出しそうです。(笑)
今回アラゴルンを慕うエオウィンという姫が現れますが、やはり私はアルウェン派ですね。
人間とエルフという禁断の恋愛も良いが、リヴ・タイラーの方が好みなんで。(笑)
しかし、アラゴルンは本当に不死身だなぁ。崖から落ちても、ほとんど無意識のうちに馬に乗って戻ってくるんだから。そんな馬鹿な。

 

ローハン王国、セオデン王がサルマンの配下であるグリマに何か操られていたようですが、どう見てもグリマが怪しいじゃないですか!
セオデン王の家臣は、何故王があんな重症になる前にグリマを引き離さなかったの???
似たような話を『封神演義』で見た気もしますが(王が妖狐の王妃の傀儡になるの)、あれは王妃が悪と分かっていながらも、王妃の妖力に太刀打ちできなくて家臣が殺されてたから。
しかしグリマは青白い顔で生気がなくて、いかにも弱弱しい。簡単に王から引き離せそうなのに。

何故フロドが指輪を破壊する宿命を背負っているのか、未だによく分からない私。
普通の若者ですよね。何か、すぐに指輪の力に捕らわれそうな感じ。今回はちょっと指輪につかまりかかってましたが。
1で何度も指輪をはめてるのに平気そうだったフロドが不思議だった。
全ての答えは原作を読めばはっきりしそうですが、映画だけに人にも分かるようじゃないとやはり作品として駄目なんじゃないかなぁ。

ローハン ヘルム渓谷におけるサウロン軍VS人間+エルフ軍の戦いは圧巻でした。
今の
CG技術は物凄いなぁと。
ラストのガンダルフ率いる援軍が崖を駆け下りて合流するところなんて、一ノ谷合戦における源義経の鵯越を彷彿とさせました。
凄いのだけれど、それだけ。ストーリーに引き込まれないと、やはり全てが色褪せて見える。
その昔、
NHK大河『武田信玄』の川中島の合戦シーンの方がよっぽどドキドキした。(同じように、もう駄目だってギリギリの時に援軍が到着する)

 

そもそも1を観て、あまり面白いと思わなかったのですよ。
はめてはいけないっていうわりに、フロドは何回も指輪付けているし。おじさんにいたっては、ホビット達の目があるときに悪戯半分に姿を消したりしてるし。おいおい。
主人公がホビットである意味がまず分からない。アラゴルンを主人公にしちゃいけなかったんですかね。フロドが指輪に惑わされない、格別意志の強い人物に思えないんですもの。

ラスト、フロドが仲間に隠れてこっそり出発する無責任ぶりにも怒りがこみ上げてきました。
仲間に負担をかけたくないという気持ちは分かる。しかし、指輪を捨てるということは今や彼個人の問題ではなく、世界の命運がかかっているということを誰もが分かっている。
そんな中、いくらフロドが一人で行くって言っても仲間達があとを追うというのは目に見えている。フロドはよけいな手間を増やしただけじゃないですか。
というか、仲間のそんな当然の行動を予想できないほど、フロドは仲間を信じていなかったんでしょうか。どっちにしろ不愉快。
大体、一人じゃそんな大任を果たせないことは目に見えてますし。サムが付いてきてくれて嬉しそうだったし。
フロドをサムが「様」付けして呼んでいるのも分からない。友達じゃなかったの??サムがフロドの家に仕えていたようにも見えなかったよ。

 

魔法使いが魔法使いらしくないのも気になった。
最初はガンダルフとサルマンの魔法戦の格好良いところを見せておきながら、フロド達と旅に出て敵に囲まれると、ガンダルフは杖でぼこぼこ敵を叩いて闘っているんですよ。あんた、魔法はどうしたのさ!!?(笑)
地下道に入る門も開けられなかったし。
さらには、崖から落ちて死ぬという、あっけないラスト。ま、魔法は!!?魔法使いというと、箒に乗って飛んでいる=空を飛べるイメージだから、違和感があるのだろうか。
ま、生きていたわけだけどさ。それにしたって、この時も剣を使って敵と戦ってたし。
魔法使いって、一体・・・・。

ラストが尻切れトンボなところも、そんなアホなという感じが。
3部作だからしょうがないんだよー、と言われたところで、映画としてそれなりに一つを観たところで完結していないと駄目でしょう。


 「Ronin」

1998年 アメリカ 監督:ジョン・フランケンハイマー 出演:ロバート・デ・ニーロ、ジャン・レノ、ナターシャ・マケルホーン

お金で雇われた、それまで何の面識もなかった男たちがとあるスーツケースを奪う仕事を与えられる話。

カーチェイスが凄いんだと兄に言われたけど、最初観た時、飛行機内の上映だったせいか、気づかなかった。
面白い・・・のかもしれないけど、ちょっといまいち。
でもジャン・レノとデニーロさんが好きなので割と楽しめた。

どうもロバート・デニーロを見ると、ウッチャンの、ろばとでに郎(他の漢字は忘れた)を思い出す。(関係ない)


 「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」

1998年 イギリス 監督:ガイ・リッチー 出演:ジェイソン・フレミング、デクスター・フレッチャー、ニック・モーラン、ジェイソン・ステイサム

周りで評判が良いので借りてみた。意表をつく作品。
最初は眠かったです。登場人物多いし、外人の顔と名前覚えるの苦手だし、今まで観たことない撮り方だし。
ついていけない。本気で途中で寝ようと思った。
しかし、途中から気分一新!!面白すぎるーー!!!寝ないで良かったー!!
どんどんどんどん話に引き込まれる。一瞬も目が離せない展開に度肝を抜かれたです。
作品的には沢山人が死んでるのでブラックユーモアなのだろうか。
人は死んでもそんなに気持ち悪いシーンはなかったですよ。
コメディ要素も入っていて(爆笑というのではないけど)楽しいです。
ラストがまたイカス!!

内容的には、賭けに負けて作った大量の借金を返済するために、ドラッグとお金を強奪する計画をたてる4人組の話ということになるのだろうか。
彼らは麻薬組織や借金取り、ギャングから狙われるはめに。
本当はもっともーーーっと入り組んだ内容だけど、私に上手く説明できない。(泣)脚本書いた人凄いです。

 


 「ロミオ・マスト・ダイ」

2000年 アメリカ 監督:アンジェイ・バートコウィアク 出演:ジェット・リー アリーヤ アイザイヤ・ワシントン ラッセル・ウォン

内容。中国系マフィアと黒人系マフィアが手を組んだ矢先に、中国系マフィアのボスの息子が殺害される。
そのことを知った彼の兄であるハンは、刑務所から脱走し、黒人系マフィアのボスの娘、トリシュと共に弟を殺した犯人とその黒幕を暴いていく。

大まかすぎるあらすじ。(笑)
この映画はハン役のジェット・リーのアクションにつきるでしょう。
凄いカンフーです。ワイヤーアクションって凄いのね。
刑務所で脱走するとき、片足をつられた状態でどんどん看守をのしていく場面は、まさに息を飲みました。
スゲーの連発。
内容的には、一目観た瞬間に「この人が犯人じゃん」と分かる。(笑)そして、そのとおりだった。先があっさり読めてしまう。

それにしても、タイトルの意味が全然分からなかったのですよ。
他のサイトを観たところ、中国系マフィアの息子ハンと黒人系マフィアの娘トリシュのことを、ロミオとジュリエットに重ねたみたいですね。ハァ。
でも、あんまりロマンスの要素はない。それで良かったけど。

ところで、ジェット・リーを見たときにナイナイの岡村に似てるなぁと思ってしまったことは黙っていた方がいいのかしら。やはり。(言ってる)
でも、ジェット・リーは可愛いですよ。女は殴らないというハンのフェミニストぶりが似合っていた。


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