さ行


 「サトラレ」

2001年 日本 監督:本広克行 出演:安藤政信 鈴木京香 八千草薫 寺尾聰 小野武彦 内山里名

サトラレというのは乖離性意志伝播過剰障害の通称。
サトラレは思ったことを口に出さずとも周囲の人々に伝えてしまうテレパシー能力を持つ。
主人公の里見健一は日本で確認された7人目のサトラレ。よって7号と呼ばれている。

主人公は自分がサトラレということを知らない。
サトラレは例外なく知能が高く、国に役立つ人間とされている。
自分がサトラレであることを知り自殺した1号の前例があるから、以後サトラレは国に保護されて生活している。
常に監視の目が行き届き、注目を集めるものの本人に全く自覚はない。
主人公は臨床医を目指しているが、国の人間は新薬開発をして欲しいと考えている。

 

前半、主人公がサトラレだと気付かせないために周囲が四苦八苦している描写が面白かった。それが一番の見所か。
失恋したばっかりなのに、優しくしてくれた小松先生にときめく里見くん(+「またなの」の祖母の台詞)とか、無人島での「アダムとイヴみたいだね」「・・・・口に出して言うとは思わなかったわ」の会話のあたりとか。
やたら年を気にする小松先生も良かった。
所々、本当―に可笑しかったですよ。(笑)

サトラレがサトラレであることを悟ることなく生かされている環境というのを分かりやすく説明してあると思う。
しかし、全く気付かず生きるなんて、本当に出来るのかなぁと思ったり。
サトラレという存在がいることを主人公は知っているわけだし。
一度もサトラレ保護地区である村を出たことがないというあたりから、変だと気付くと思うのだけど。
まさに和製『トゥルーマン・ショー』。

途中、日本で最初に発見されたサトラレ、通称1号さんが登場するんですけど、あのエピソードは必要だったのか?
小松先生と海辺で戯れる7号(主人公)を見かけて、「ちくしょー、俺と同じサトラレのくせに美女と旅行だと!良い思いしやがってー」と思ってのこのこ姿を見せたんだろうけど。
サトラレがサトラレであると知った最悪のケースを見せておきたかったんだろうか。
自殺に失敗し、無人島で人と接することなく生きる彼。とにかく孤独の人。
でも7号くんが1号と接触したわけはないし、あんまり意味がないような。
いなくなった小松先生を必死に捜す里見くんとか、小松先生を見つけたあと、「どこ行ってたんだよ!」と怒りながら心では「無事で良かったー」と安堵する里見くんの場面は良かったです。
そうだよね。案ずるあまり相手に怒っちゃうことってあるよね。

 

唯一の肉親である祖母が難病に倒れ、彼女を救えないことを嘆く主人公の場面がたぶん涙を誘うところなのだと思う。
「治るよ」と言いながら心では「もう駄目だ、癌なんだ」、と思っているのが祖母に伝わってしまう。
そのあたりが切ないのか、な。
確かに、祖母を思って主人公が号泣する場面はぐっとくるものがあった。
しかし、手術が失敗して何度も「ごめん、ごめん」と謝る主人公、その気持ちが伝わり涙する病院の人々、の場面がしつこいくらいにぐるぐると映ってちょっと興ざめだったんですけど。
すみません。たぶん泣くところだったんです。
でも、さあ、泣いてくれーって狙いが見えるような。もうちょっと何とかならなかったんだろうか。おしい。

結局のところ、後半は中途半端な感じがする。
笑えるし、つまらなくはない映画だけど、物足りない映画だった。
主人公は自分がサトラレであると知らないままだし。
小松先生との関係も曖昧だし。
散々里見くんを邪魔扱いしていた病院の人々は今後本当に里見くんを受け入れてくれるんだろうかとか。(あれだけ追い出そうとしていたのに)
おばあさんは死んじゃったんだろうなぁとか、このまま新薬研究の方へは進まなかったんだろうなぁとか、何となく分かるけど。
気になるのは、その後の里見くんでしょう。


 「サボテン・ブラザーズ」

1986年 アメリカ 監督:ジョン・ランディス 出演:スティーブ・マーチン、チェビー・チェイス、マーティン・シュート

腹抱えて転がって笑いました。苦しくて死ぬかと思った。
ロバート・デニーロが出ていた「フランケンシュタイン」を見た後、ものすごーーーーーくやるせない気持ちになって、耐えられなくなって笑える作品が見たくてレンタルした。
爆笑につぐ爆笑。
涙あり、笑い有り、銃撃戦ありと盛り沢山。
ストーリー的にもちゃんとしてて面白いのだ。
メキシコのサンタ・ポコ村に用心棒として雇われたサボテン・ブラザーズ。
しかし、彼らはただの役者で、悪党と戦う術などあるはずはなかった。
そうとは知らない村人は3人を大歓迎。
果たして、三人組の運命やいかに。

「男女7人夏物語」(古い)で大竹しのぶがレンタルしてる(それでさんまに馬鹿にされる)シーンを見てからというものずっと見たいと思っていたのだ。(よく覚えていたよ、私も)
予想を遥かに上回る爆笑ぶりでした。
どこかの雑誌に「サボテン・ブラザーズ」を面白くないと言う人とは友達になりたくない」と言ってる人がいたけど、ちょっと頷いてしまう部分もある。
三谷幸喜のドラマ「合い言葉は勇気」はこの作品を元にしたらしい。
ドラマの第一回を観た時から似てるとは思っていました。
落ち込んでいる時に見るとハイになれて良いです。


 「ザ・メキシカン」

2001年 アメリカ 監督:ゴア・ヴァービンスキー 出演:ブラッド・ピット、ジュリア・ロバーツ

組織でドジばかりのジェリーは、次の任務で伝説のアンティーク銃『メキシカン』を受け取るためにメキシコへ。
足を洗うと言っていたのにメキシコに行ってしまったことに怒ったジェリーの彼女、サマンサは一人ラスベガスに旅に出る。
しかし、ジェリーは現地で銃を盗まれ、サマンサは銃を狙う人間に誘拐されてしまう。
さて、結末は?

なんだかガイ・リッチ−監督の作品を目指したけど、及ばなかったという映画みたいだ。
いまいちどころか、いまさん。本当になんてことはない話。
確かに車泥棒にあったり、仲間に裏切られたりと二転三転するストーリーなんだけど、内容に説得力がない。
なんであの殺し屋が死ななきゃならなかったんだとか、刑務所でボスが改心した理由とか。
ブラピ達が主役じゃなかったら見なかったなぁ。ブラピが珍しく不器用でドジな青年の役で、なんか良かったけどね。
ブラピとジュリアは個々に好きです。二人とも可愛い。
しかし、すぐに別行動するから、映画の中で彼らが一緒の画面にいるのは11分程度。(笑)。


 「四月怪談」

1987年 日本 監督:小中和哉 出演:中嶋朋子、柳葉敏郎、角田英介

勘違いで死んでしまった女の子の魂が、自分の体に戻るまでの紆余曲折を描いた作品。(たぶん)
原作は読んでません。全然違うらしいし。
邦画なのに珍しく好き。
柳葉さんの初主演映画ということもあり、何故かビデオを持っている。
ラストで泣く!

子供の時にかくれんぼをしていて、一生懸命隠れていたのに誰も見つけてくれなくて、気づくと皆他の遊びをしていた時の寂しさといったら。
自分がいなくてもいても同じなんだなぁと子供ながらに感じる一瞬でしょう。
つまりそういうことです。
自分が死んでも、次の日からは皆何事もなかったように生活していくんだ思ってしまった主人公が、生き返る意思を取り戻すまでの話。
角田さんが演じる夏山くんにメロメロでした。
こういうちょっとエキセントリックな子はタイプ。
唯一の笑えるシーンも彼だし。夏山くんが出てくるとかかる変な曲も楽しかった。
ただ彼みたいな人は、はたで見てるのは良いけど、そばにいると困るかなぁ。(笑)
幽霊なのに、何で影が見えるんだーというのは、言っちゃ駄目なのだ。
自分がどんなに大切にされてるかって、なかなか気づけないもの。
DVD化されてるみたいですね。やはり名作!!

雨が降った後、水溜りを見ると、この作品を思い出す。


 「シックス・センス」 

1999年 アメリカ 監督・脚本:M・ナイト・シャラマン 出演:ブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメント、トニ・コレット、オリビア・ウィリアムス

友達にブルース・ウィリスと子役の組み合わせは「マーキュリー・ライジング」がダメだったから、行くのはやめようと言われたが、無理矢理行く。
うーん。世間の評判がなぜそこまで良いのかよく分からなかったです。
確かに、ラストはおおおっと思ったけど。
泣ける?子役が頑張ってるなぁとは思った。あの子のおかげで泣けるかもしれない。


 「シャンハイ・ナイト」

2003年 アメリカ 監督:デヴィッド・ドブキン 出演:ジャッキー・チェン オーウェン・ウィルソン

19世紀末。アメリカ西部で保安官を務めるチョンのもとに、父の訃報が届く。
父の敵を討つため、そして、紫禁城から盗まれた竜玉を取り戻すため、チョンは犯人を追って相棒のロイと共に英国を訪れるが・・・。

『シャンハイ・ヌーン』の続編です。
私、ヌーンの方はあまり面白いと思わなかったのですよ。ジャッキーのアクションが中途半端だし。ストーリーも穴だらけだし。
でも、今回の映画は不満はあるもののそれなりに楽しめました。
何だか私、主人公の一人であるロイの性格がどうも受け付けないみたいです。
いい加減な性格、女にも金にもだらしなくて、使い込みをしたお金で自費出版した本ではチョンの活躍を自分のことのように語っている。最低じゃないの!!
でも、チョンは怒ってもロイのことを親友だからと許してしまうのですよね。分からない。
今回はロイがチョンの妹のリンに一目惚れして、ややこしいことに。私なら、彼らの恋愛を最後まで許さないけどなぁ。

ストーリーがいい加減なのは相変わらずです。
主役二人がスリの少年に伴われて身を隠したあの屋敷(そこで招待状も手に入れる)は誰の家か分からないし、燃え盛る納屋に閉じこめられればそれまでどこにあったか分からない車で脱出したり。そんな、アホな。
道に迷っていれば、リンが車に乗って登場するしさ。ご都合のオンパレード。
リンが何故ロイに惚れるかも分からんし。ロイの方は、ほら、女好きだからな。

 

チョンことジャッキーのアクションはまずまずの出来。
傘を使ってのミュージカル風のアクションが新鮮だった。いや、やはりジャッキーといえば、梯子等の小道具のアクションでしょ。
書斎の暖炉が回転して戦ってたり、壺を壊さないように戦っていたり、マシンガンを避けながら戦ったり。ジャッキーの戦う合間に逆さづりのロイが水の中を行ったり来たりしたりしてたのは、笑った。
でも、ジャッキー、年なのに頑張るよなぁ。もう49歳か。
そのせいではないでしょうが、ラスボスとのやり取りが不満だった。
チョン、剣術では負けてるじゃん。その前の敵も花火でやっつけちゃったりして。誤魔化してない??最後のビックベンはセットだし。(涙)

良かった点は、チョンの妹のリンですね。女の子のアクションってのは楽しい。美人で強いし。
あと、チョンやロイが女の子達と戯れている場面で(考えてみれば凄いシーンだ)いつの間にか見知らぬおっさんが混じっている場面はメチャクチャ笑った。誰だよ、あんた!
あと、アーサー・コナン・ドイルやチャップリン等の小ネタが何とも。
『シャンハイ・ナイト』のナイトって、夜じゃなくて騎士だったのね。
しかし、3が決定しているというのは、本当なのかなぁ。もっと別のにして欲しいですよ。
パンフレットの表紙を見た知人が、「ジャッキー、汚い」と言ったのが印象的だった。あの写真のことか・・・・・。


 「シャンハイ・ヌーン」

2000年 アメリカ 監督:トム・ダイ 出演:ジャッキー・チェン オーウェン・ウィルソン 

いまいちというか、いまさんくらい。
話的には悪くないと思う。紫禁城から連れ出されたプリンセスを追いかけて開拓時代のアメリカの地をふむジャッキー。
チョン・ウェンという名前を、ジョン・ウェインと聞き間違われたり、最後にジャッキーの相棒ロイの本名がワイアット・アープだと分かるとか、小ネタは面白かった。
しかし、ストーリー的に繋がってないじゃんー!ご都合すぎ!!
ロイはどうやってあの穴から脱出したのかとか、ペペ皇女の行動はあれでいいのかとか、疑問が多すぎる。
それに、危なくなったらジャッキーの奥さんが現れるからドキドキしない。
本編より最後のNG集が面白いってどうなのさ。
ジャッキー、長髪やめたほうがいいよってのが一番の感想か。
あと続編もやめて・・・。それより新しい作品撮って欲しい。
どこが「インディー・ジョーンズ」っぽいんだろう。(←そう書かれていた)

ジャッキーの映画で一番好きなのは「プロジェクトA」かな。
サモ(うちの伯母さんに似てる)やユンピョウいたしね。酔拳とか、昔の話も好きだったわ。
年齢のわりに頑張ってるとは思うけどさ。体力的にいつまで続けられるのかなぁ。(心配)


 「ショコラ」

2000年 アメリカ 監督:ラッセ・ハルストレム 出演:ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ、ジュディ・デンチ

フランスの片田舎にやってきた、風変わりな母娘、ヴィアンヌとアヌーク。
彼女達はチョコレート店を開くが、奔放な性格のヴィアンヌは村の指導者で厳格な伯爵と対立。
村ではチョコレート店への出入りを禁止され、ヴァイアンヌ親子は苦しい立場に追い込まれる。
だが、ひょんなことがきっかけで彼女の作るチョコレートは村人達に受け入れられていく。
同時に閉鎖的だった村はゆっくりと変わり始めていた。

パンフレットがめちゃめちゃ凝ってて良い感じでしたvv内容盛りだくさんv
ジョニーが二番目に名前出てるから主要な役かと思いきや、かなり後半からの出番でした。
でもかなり良い役。二枚目のジプシー青年。格好良いvv
もー、観ていてこんなに幸せになれる映画って少ないですよ。しかも全編通して美味しい映画。
チョコレートを食べてる時の役者さんの恍惚とした表情といったら。
私もチョコレート食べたい(飲みたい)!!!って感じ。伝わってくる。

神父が歌って踊ってるシーンが可愛かった。(笑。伯爵に怒られるんだけど)
あとジョセフィーヌが着てる服も可愛かったね。
この映画、基本的に悪人がいないのですよ。(しいて言うならジョセフィーヌの旦那だけど)御伽噺みたいな感じ。
途中、陰険な苛めをする伯爵に、あの野郎―(怒)と思ったけど、彼も実は良い人だった。
思えば、ジョセフィーヌの旦那を更正させようとかなり頑張っていたもんね。
何気に、あの『マトリックス』のキャリー=アン・モスも出演してる。(大事な役)
『ポネット』の名子役が娘のアヌーク役だし。豪華キャスト。
とってもお薦めな映画。


 「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」 

1999年 アメリカ 監督・脚本:ジョージ・ルーカス 出演:リーアム・ニーソン、ユアン・マクレガー、ジェイク・ロイド、ナタリー・ポートマン

アナキンくん可愛い〜。アミダラ姫綺麗〜。エキゾチックな衣装が素敵〜っていうのが感想か。
一番の見せ場であるアナキンくんのレースシーンには確かにドキドキしたけど、大体先の読めちゃう内容だったかな。
「スター・ウォーズ」というビックな看板背負っているわりに、わりと普通の映画だったような気がする。
CGとか、人間以外の生物が本当に生きているようで凄かったけど、ストーリー的には
「ええ、いくらなんでもそんな馬鹿な!」
というご都合な展開が多々見られた。
何でもジェダイの能力ということで納得しろってことなのだろうか。
マスターが全く初対面の少年のレースに全財産をかけたところが納得できなかった気がする。
普通そこまで冒険しないと思うんだけどなぁ。
せめてマスターが彼のレースの腕をチラリとでも見るシーンがあればね。
フォースの力?

私がこの映画で一番感動したのはR2−D2達が果敢に宇宙船を修復するシーンだった。
あれは、可愛いというか、可哀相というか。
アミダラ姫じゃなくてもよく頑張ってくれたねと言いたくなるですよ。

小説版の方が好き。人物の心情とか分かりやすいというか、アナキン少年がメッチャ、アミダラ姫にラブだからかもしれない。
元奴隷の少年と女王の恋。イカス!身分違いの恋が好きらしい。
2はこの二人のラブストーリーなのよね。楽しみ楽しみ。しかし、悲劇だと分かってるのが寂しい。
これエピソード1の感想じゃないわ。ガーン。
だって、映像的にはビックリって感じだったけど、アナキンくんまだ小さいし本当にまだ序章なんだなぁって感じだったから。
つまらなくはないですよ。


 「スティング」 

1973年 アメリカ 監督:ジョージ・ロイ・ヒル 出演:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード

ロバートが若いー。格好いいー。ブラピより格好いいーと思いました。ポールも好き。曲も好き。
内容も二転三転する詐欺ゲームて面白い。ラストは大どんでん返しという感じ。


 「スパイ・ゲーム」

2001年 アメリカ 監督:トニー・スコット 出演:ロバート・レッドフォード ブラッド・ピット

CIAに所属するネイサン・ミュアーは定年を明日に控えるベテランの諜報部員。
その彼のもとに、元部下だったトム・ビショップという男が、中国で捕まったという情報が届く。
彼を見殺しにするつもりの上層部を相手に、ネイサンの孤独な戦いが始まる。

ちょっとばかり期待外れだったけど、後味のいい映画でした。
もっと、スリルとサスペンスというか、アクションとか、入っているのかと思ったのだけど。
ブラピは冒頭で敵に捕まってしまって、ほぼ、回想で登場。
そして、この映画で一番どきどきするのは、やはりこの冒頭でしょうか。
中国の刑務所に要人を救い出しに医者を装って入り込む一団。
しかし、あと一歩というところで捕まってしまう彼ら。そのあたりが、テンポ良く楽しめました。

ネイサンがどのようにトムを一流のスパイに育て上げたのか。
彼らの間の信頼関係を崩してしまう事件。
スパイという仕事に嫌気がさし、離れていくトム。
等々が、回想を交えて語られます。

政府としては救うつもりのないトムを、ネイサンがどうやって助けるのか、というのが見所。
ネイサンの引退、そしてトムの処刑まで、残り時間はあと僅か。
トムが助け出そうとしていた人物は、果たして誰なのか。
ネイサンが会議室&CIA内で、いろいろと画策する場面が主なので、地味な印象なのかなぁ。
でも、頭脳での勝負ってのは、面白いです。
過去と現在を何度も行き来するので、分かりにくい部分もあるけど。
すかっとするラスト。うまくいきすぎだろう、というのもあるが、やはりハッピーエンドはいいですわ。

しかし、トムと一緒に潜入した他のエージェントも助かったのだろうか、とかいろいろ考えちゃったり・・・。
爆発に巻き込まれた医者も可哀相だった。(遅れたのが悪いんだけどさ)
ブラピとレッドフォードの共演というだけでも、楽しめる映画でした。
レッドフォードの若い頃、本当にブラピにそっくりだったんだから。『スティング』の頃、とくに。


 「スピード」

1994年 アメリカ 監督:ヤン・デ・ボン 出演:キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロック、デニス・ホッパー

初っ端からドキドキの展開で、ラストまで全く目が離せなかった。
まさにノンストップアクション!!
これで初めてキアヌを知った。格好良いっすね。
オランダに住んでいた時上映していた。遊びに来た姉がキアヌのポスターの前で写真を撮っていたのが印象に残っている。


 「スリーピー・ホロウ」

1999年 アメリカ 監督:ティム・バートン 出演:ジョニー・デップ、クリスティーナ・リッチ

内容。時は1799年。スリーピー・ホロウ村でおきた連続殺人事件に、NYからやってきたクレーン捜査官が挑む。
なんと、事件の被害者は、全て首を切られて殺されていた。
村人達は、首狩り騎士の亡霊の仕業だと口々に言うが、超現実主義者のクレーンはそのような話を信じようとはしない。
真相ははたして??

ジョニーーーーーーーーーー!!これで私のジョニー熱に火がつきました。
それまでジョニーの印象は「シザーハンズ」で止まってました。済みません。
その時も素顔は格好良い人だなとは思ったけど。

しかし、この作品全部がディズニーランドのホーンテッドマンションな雰囲気で凄く魅力的。
まさに由貴香織里の作品の世界。
ミステリー、ホラー、ファンタジー、ロマンス、これらが完璧に融合している!!

とにかくジョニー・デップ扮するイカボット・クレーン捜査官が超超超可愛い!!!
あんなに可愛い36歳がいていいのか!
敏腕の捜査官で颯爽とした役なのかと思ったら、結構弱い。
作中、何度も気絶してるし、蜘蛛を怖がって逃げてるし、何かことがあると女子供を盾にしてさりげなく後ろの方にまわりこんでるし、馬は言うこと聞いてくれくてフラフラしてるし。(笑)
ああ、きりがない。
ジョニー以外の人が主役だったら、観にはいっていただろうけどこれほどはまらなかったと思う。うっとり。

そしてクリスティーナが激綺麗―。
駅のポスターで目が釘付けになりました。作品の世界にピッタリすぎるヒロイン。
それにしても、ジョニーとクリスティーナって年齢差17歳!!素敵―!!
ラスト、イカボットとカトリーナ、ニューヨークで生活するのねーと思ったけど、ちゃんとマスバス少年もいた。(笑)
ぜひ、イカボット=明智さん、マスバス少年=小林少年で探偵ものinニューヨークとかやってほしいと思った。(無理)

殺人とか、推理とか、金田一少年の事件簿みたいだと思ったけど、実際に魔法とか存在してしまってる世界なのでビックリ。
イカボットもビックリ。
謎がわかるあたりは結構展開が早い。早すぎな気も。
もともと外国には住みたくないと思っていたけど、この映画を見たらあの時代にNYに生まれなくて本当に良かったと思ってしまった。
まだ魔女の存在が信じられていた時代、裁判もされずに処刑されていく罪人達。中には無実の人もいたろうに。
本当にNYにあんな時代があったのかなぁと思いつつ、雰囲気がでていて本当に怖かった。


 「セブン」

1995年 アメリカ 監督:デビッド・フィンチャー 出演:ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、グウィネス・パルトロー、ケビン・スペイシー

ケビンが出てたのに最近まで気づかなかった。というか、興味がなかっただけかも。
ブラピが格好良すぎです。しかし、私がこの映画で良かったのはそれだけです。
済みません、ラスト後味悪すぎ。基本的にハッピーエンドが好きなので。


 「セルラー」

2004年 アメリカ 監督:デヴィッド・R・エリス 出演:キム・ベイシンガー、クリス・エバンス、ジェイソン・ステイサム、ウィリアム・H・メイシー、ノア・エメリッヒ

物語は中学校で生物学の教師をしている主婦ジェシカが、突然家に侵入してきた男達に誘拐される場面から始まる。
メイドは殺され、彼女が監禁されたのはどことも知れぬ家の屋根裏部屋。小窓から外を見ると、周りに助けを求められる民家はない。
そして部屋に残されたものは、壊れた電話だけ。
彼女は階下の犯人グループを気にしつつ、何とかそれを直して回線を繋げようとするが、たまたまそれを傍受した相手はビーチでナンパにいそしむ軽いノリの若者ライアンだった。
見知らぬ相手からの電話、しかも誘拐されたから助けてくれという内容にライアンは悪い悪戯と思いこみすぐに切ろうとするが、彼女は10分だけ時間が欲しい、警察に通報してくれと言う。
しぶしぶ彼女と回線を繋げたままの携帯電話を持ち、警察へと向かったライアンだが・・・・・。

いやー、妙に評価が高いので気になってレンタルしたのですが、面白かったですわ。
誰に繋がるか分からない電話、何とか回線を繋げたもののリダイアル機能はなく一度切れたらおしまい、段々と誘拐の話が真実であることに気づきジェシカに協力することになるライアン、たまたま事件に係わることになった警官の奮闘、犯人グループの狙い、全く飽きることなく最期まで突っ走る映画です。
電話が切れたらもうジェシカの居所も犯人の目的も分からず終わってしまうのですが、途中、携帯電話のバッテリーが切れたら?通話の音が犯人グループに聞かれたら??そうしたふとした疑問が次々物語の中にも反映されて、本当によく出来た映画です。
犯人達はジェシカの夫に用があるらしいけれど、彼は不動産の仕事をしていて事件に巻き込まれるようなことはしていないはず。では、彼らの目的は何なのか??
そうした謎解きも面白かったです。前半から伏線がいろいろ張ってあるので、注意して見なければ。お薦めです!!!

 

以下はネタバレ有りです。注意。

 

いやー、あの刑事さんに惚れましたよ。(笑)仕事をやめるなんて、もったいない。最初はこんなに重要な役になってくるとは思わなかった。
ライアンもビーチでの会話を見ると嫌な奴という感じでしたが、次第に事件を呑み込み、ジェシカ達一家のために失敗しつつも奮闘する姿が格好良く見えてきました。
そして、私の一押しは、車を奪われる弁護士。何、あの人。あんなに少しの出番なのに、笑える。しゃべり方とか、凄い特徴的ですよ。慌てているはずが、そう見えない。
事件解決のためとはいえライアンは皆さんに随分と迷惑をかけているのですが、よく警察に捕まらないなぁと不思議だった。(ニュースでは流れたけれど)
そしてそのニュースを見ている犯人一味はいなかったんだろうか?とか。
何故弁護士の車のところに戻ったのか分からなかったけれど、あれは携帯を取りに行っていたんですね。録画のために。納得。
あんなにせっぱ詰まっているのに、ちゃんとお金の勘定して先に進んでいるあたりがライアンのいいところ。(笑)車はちょっと借りちゃったけどね。
最期の最期まで、電話を上手く使った内容に完敗です。良かった。


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