■何もかも真っ白な月曜日

 

目が覚めると、白い天井が見えた。
周りを囲む壁も白。
家具も白。
でも、私の頭の中が一番真っ白。
ここはどこで、私が誰であるのかも忘れてしまった。

「サクラ」

名前を呼ばれて振り返る。
誰の名前かも分からないのに、その人が呼んでくれるなら、違ってもそれを自分の名前にしようと思った。
いとおしげに私を抱きしめる男の人の髪もまた。
白。