うさぎ日記 1.サクラが来た


「今帰ったぞー」

やもめ暮らしのカカシさん。
飲み会の二次会に参加したことで、時刻はすでに深夜です。
「おかえりなさいー」
ぱたぱたとスリッパを踏みならし、出迎えてくれたのは末の子供のナルトくんでした。
「遅くなるなら、連絡してくれなきゃ・・・」
「悪い悪いー」
へべれけのカカシさんはまるで悪びれた様子もなく答えます。

「サスケは?」
カカシさんは姿を見せない長男について訊ねました。
「もう寝てる」
「起こしてきてよ」
「えー、やだよ」

ナルトくんと、兄のサスケくんはあまり仲がよくありません。
渋るナルトくんにカカシさんはにこやかに言います。
「今日はなぁ、お前達にすっごいお土産があるんだぞ。絶対喜ぶから」

 

無理に起こされたサスケくんは不機嫌もあらわな表情でやってきます。
そして、サスケくんとナルトくんは“すごい土産”とやらはたいしたものではないと高をくくっていました。
それはカカシさんの今までの土産リストを思い浮かべたけですぐに分かります。
はたけ家の納戸には酔っぱらったカカシさんがどこからか持ち帰った蛙や狸、その他諸々のオブジェが並んでいるのです。

「はい、こっちおいでー。待たせたね」
兄弟が揃ったこと確認し、カカシさんは玄関の扉を開いて何やら手招きをします。
カカシさんに手を引かれ、ひょっこりと顔を覗かせたその物体に、ナルトくんもサスケくんも目が点になりました。
「ほら、子兎ちゃん。可愛いだろー」
兎を腕に抱えて、カカシさんは嬉しそうに笑います。
「う、兎って・・・」

サスケくんの目には、それはどう見ても人間の女の子でした。
自分とそう年の変わらない、薄紅色の髪と碧の瞳の少女。
普通と違うことといえば、人間の耳とは別に兎の耳が生えていることでしょうか。
服を着ているので分かりませんが、尻尾も生えているのかもしれません。

 

困惑するサスケくんをよそに、ナルトくんはすんなりと兎の頭に手を置いて猫なで声を出します。
「うわー。可愛い兎〜vおいで」
「って、おい!」
思わず突っ込みを入れたサスケくんは一人頭を抱えました。
この状況を疑問に思ってるのは、俺だけなのか?

「どこで見つけてきたんだ、こんなもん!」
「あー、詳しい話は明日ね。俺、もう眠くて」
欠伸混じりに言うと、カカシさんは兎をナルトくんに託して階段を上がり始めます。
慌てたサスケくんは必死にカカシさんに食い下がりました。
「こ、これ、どうするんだ」
「両親が死んで行くところないらしいから、うちで飼うんだよ。名前はサクラだから。可愛がってやってね」

言い捨てると、カカシさんは無責任にも振り返ることなく行ってしまいました。
途方に暮れるサスケくんと、兎を抱えてご満悦なナルトくん。
2時を知らせる柱時計の音が廊下に寂しく鳴り響きました。

 

さて、今後彼らは兎のしつけ問題で大変苦労することになるのですが、それはまた別の話。


あとがき??
馬鹿です。馬鹿馬鹿です。
お馬鹿な話を書きたかったのです。何にも考えないで読めるやつが。
しかも、続いてる!!!
風邪で寝込んでるときに考えた話なので、ぱっぱらぱーです。
10分で書き上げた。

ハレグゥの第1話みたいな感じにしたかったのですけど。あれ。
何か、サスケが主役みたいだ・・・。(サスケがハレ?カカシ先生がウェダ??)
サクラの耳は『グランゾート』のラビの耳みたいなものだと思ってください。(・・・誰も分からないネタ)

基本が4コマ感覚なので、普段のSSよりさらにショート。
うがー。誰か、バニーなサクラをイラストで描いてくれないかなぁ。うさぎコスをしたサクラ。(悶々)
サクラ中心サイトを回れば、一つや二つ見つけられそうな感じが。(笑)


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