*注意*
ちょいエロ・・・・いえ、だいぶエロ設定です!!!
駄目な方は読まない方がよろしいです。
大丈夫な方は、以下の駄文をどうぞ。
脳裏に過ぎる言葉
サクラは朝から風邪気味だった。
微熱があり、咳を繰り返していたが午後にはとうとうまともに声が出せなくなる。
喉が焼け付くように痛い。
皆勤賞を狙って登校したサクラだったが、もう我慢の限界だった。
担任に早退することを告げたサクラはその足でふらつきながら保健室へと向かう。
風邪薬を飲めば、少しは楽になるかもしれなかった。「こん・・・にちは」
かすれた声を出したサクラは扉をノックしたが、返事はない。
今日から新しい保健医が来ると聞いていたが、どこか校内を見て回っているのだろうか。
扉を開け、誰もいないことを確認したサクラは薬棚から風邪薬とおぼしき瓶を取り出す。
頭がぼんやりとしていて、ますます熱があがってきたようだ。
このままでは一人で帰路に着くことは無理と判断し、保健室内にある流し場で薬を飲んでベッドの上に倒れこむ。
2、3時間もすれば下校時間だ。
暫く休んで、いのと共に帰ればいいと思った。
「ただいまー」
サクラが眠りについて数分もしないうちに、その部屋を任されている者が帰ってくる。
白衣姿に眼鏡の若い男、カカシは遅めの昼食を買って一階の売店から戻ってきたところだった。
散らかした机の上に弁当を置くと、ふと、背後にある自分以外の気配に気づく。
その寝息は二つあるベッドの片方からしていた。
怪訝な表情で近づいたカカシは、何の躊躇いもなくカーテンを開けきる。
そこには先ほどまでいなかったはずの桃色の髪の少女が横たわっており、短いスカートから覗く白い足が彼の目になまめかしく映った。
顔はほぼ完璧に彼の好みのタイプだ。「え、何これ、就任祝い?理事長からのプレゼント!!?」
妙な勘違いをしたカカシは浮き立つ心で周りを見たが、答えてくれる者はいない。
彼女の体を嘗め回すように眺めつつ、カカシは一人で勝手に納得して頷いた。
「据え膳食わぬは男の恥って言うし、食欲の前に別の欲を満たしちゃいましょう。うん。有難う、理事長ー!」
授業中の廊下は静まり返っていたが、カカシは念のためにきちんと保健室の鍵をかけておいた。
扉にも『外出中』の札をかけるのを忘れない。
「えへへー、お待たせv留守にしていてごめんね」
待ちくたびれて寝てしまったらしい彼女の顔に手を添え、おもむろに唇を吸う。
柔らかく瑞々しい唇は甘い果実のようで、彼はそれだけですっかり満足してしまった。
なにやら彼女がぐったりとしているのが気になるが、これだけの美少女と出来るのだから些細なことだ。
「うっ・・・」
夢うつつの世界をさまよっていたサクラは、体を撫で回される気味の悪い感覚にはゆっくりと瞳を開く。
視線の先に保健室の天井がある、それはいい。
問題は彼女に圧し掛かっている見知らぬ男だ。
目が合うなり絶叫しようとしたサクラだったが、喉の痛みがひどく声が出せなかった。
「あ、起きたー?制服、ちょっとしわになっちゃったけどすぐ脱がしてあげるから大丈夫だよ」
「・・・・」
自分の顔を覗き込んだ彼にサクラはぱくぱくと口を動かして必死に訴えてみる。
だが、サクラににっこりと笑いかける彼には何も伝わらなかったようだ。「そんな、涙目で誘ったりしないでよー。分かった、もっと急いで欲しいんだね。了解、了解」
都合よく解釈され、声にならない叫び声をあげるサクラだったが当然聞き入れられない。
「随分と大人しいけど、見たところ初めてなんだよね。でも、痛いのは最初のうちだけだから」
楽しげな笑顔で見下ろされ、サクラは背筋を凍らせた。
じたばたともがいたもののカカシの体が邪魔をして足は閉じられず、手首は痛いほどの力で掴まれている。
「犬に噛まれたと思ってちょっと我慢しててね・・・」
耳の奥の方で声を聞きながら、サクラの意識は熱のために一層朦朧としていく。
そもそも彼が誰であるのかすら分からない。
下着はとっくに外されており、ファスナーの下りているスカートは簡単にサクラの体から離れてしまう。
全て病気のための悪夢だと思い込みたいサクラだったが、体に生じ始めた痛みは紛れもなく本物だった。
「今まで学園7不思議って今まで5つしかなかったじゃない。この前、6つ目が追加されたそうよ」
「へえ・・・」
「授業中、鍵がかかって誰もいないはずの保健室から、すすり泣く女の子の声が聞こえてくるんだって」
「・・・・」
紙パックの苺牛乳を飲んでいたサクラは、思わずそれを握りつぶす。
あまり中身が残っていなかったため、机に飛び出した苺牛乳はわずかな量だ。
「キャッ!ちょっと、汚いわねぇ。何やってるのよ」
「ごめん」
机に広がる苺牛乳を紙で拭くサクラは、何故か暗い顔で俯いている。
数日寝込むはめになった風邪はよくなったと聞いたが、サクラは近頃浮かない顔をしていることが多かった。「そういえば、何でジャージ姿なの?朝は制服着てたじゃない」
「・・・見境なくやるもんだから、すぐ制服にしみとしわが出来ちゃって」
「はあ?」
「サクラちゃーん」
いのがサクラにその意味を問いただす前に、名前を呼ばれた。
教室に入ってきたナルトは、近くにある椅子を引き寄せてサクラの隣りに座る。
「カカシ先生が、次の休み時間はきちんと来るようにって言ってたよ。写真ばらまくとか、何とか」
「サクラ?」
突然机に突っ伏したサクラに、いのは仰天してその肩に手を置く。
『ばれたら困るのは君の方だよね〜』
悪魔の囁きと笑顔がサクラの脳裏に蘇った。
事後の写真を盾に関係を強要するなど、最悪だ。
彼は今の仕事にそれほど未練はないらしく、事が露見しても職を変えれば済むことだが、サクラは転校しても噂が付いて回ることだろう。
保健医を体でたぶらかしたなどと、事実とは逆のことを言われるかもしれない。
そうなればサクラの人生はメチャクチャだ。
聞けばカカシは臨時の保健医で、前任者の産休が明ければまた交代するのだという。
ならば、それまで辛抱すればいい話だ。「どうしたのよ?何、写真って」
「ワンッ!」
いのの言葉をさえぎるようにして、サクラは大きな声で言った。
そして、顔を少しだけ上げて正面にいるいのを上目遣いに見つめる。
「・・・・何よ、変な声出して」
「犬に、噛まれただけ」
あとがき??
極悪非道針千本な保健医になってしまったよ・・・・。
後々両思いになるので、見逃してください。ということは、そこまで書かないといけないのか。
やっぱり、保健室でエロネタは必須ですよね。
mitsuさんに保健室カカサクイラストを頂いて勢いで書きました。
「恋愛初心なお題」に矛盾した話になったような・・・・。
ちなみに、祭りの壁紙が桜だらけなのは、カカシ先生の大好きなもので埋め尽くそうと思ったからです。サクラで桜。
一応、『脳裏に過ぎる言葉』の続きですが、読まなくても平気かと・・・。
君がのぞむモノ
「いの??」
会話の途中、突然立ち上がったいのにサクラは訝しげな表情をしたが、彼女はそのまま駆け出していった。
見ると、いのは弁当に一口か二口しか口を付けていない。
朝から具合が悪そうで、おそらく吐き気を感じて昼休みの教室から飛び出したのだろう。
「大丈夫かな。様子を見に行った方が・・・」
椅子から立ち上がりかけたサクラは、ふと、いのの飲んでいたパインジュースに目を向ける。
「そういえば、妊婦さんは酸っぱい物が食べたくなるっていうし、つわりみたいよねぇ」
笑いをまじえ、ジョークのつもりで言ったサクラだったが、向かいの席に座るヒナタは何故か顔を強ばらせた。
もちろん笑いの一つも起こらす、サクラは動揺してヒナタに問いかける。
「ヒナタ、何か知ってるの?」
「・・・・いのちゃん、最近先生と付き合い始めたみたいなの。まさか」彼女の言葉を最期まで聞くことなく、サクラの頭にはカカシの顔が浮かんだ。
前の授業の教室移動の際、サクラはいのが保健室から出てくるのを目撃していた。
あまり気にとめていなかったが、ヒナタの口から出た話に、かっと血が上る。
あの色ぼけ保健医が手を出したのは自分だけではなかったと思うと、怒りに目の前が真っ暗になった。
「何だ、これ」
「荒縄。今日はそれでサクラの体を縛るんだー」
「・・・・・お前、保健室で何やってるんだよ」
「大丈夫!サクラが来ている間は誰も入れないようにしているから」
何がどう大丈夫なのかと思いながら、アスマは足下の袋からはみ出していた縄の一部を元通りに入れ直した。
そこには何か他にもサクラと楽しむためのグッズが入っているらしいが、見る気はない。
周りを見回すと、保健室はすっかりカカシの私室と化し、彼の生活用品が転がっている。
一般の生徒があまり寄りつかないのも頷けた。「あんまりしつこくすると、また逃げられるぞ」
「心配性だねー、アスマは。サクラはずっと縛ってそばに置いておくから平気だって。逃げても追いかけて捕まえるし」
椅子をきしませて座りながら、へらへらと笑うカカシをアスマは呆れながら見つめる。
そうした束縛が恋人に倦厭される原因なのだが、彼は全く気づいていないらしい。
長い付き合いの友人とはいえ、アスマは彼に目を付けられた女性を哀れまずにいられなかった。
「そうそう、それでいのちゃんだけれど、無理なダイエットは止めるようにちゃんと言っておいてね」
「分かった」
「目眩がするってここに来たけど、近頃ろくにご飯食べてないって話だから何も薬は出さなかったよ。突然食べると胃がビックリするから、まずはおかゆみたいな物から食べさせるといいよ」
「ああ」
「しかし、あの年頃の女の子は何でそんなに体重を気にするのかねぇ。俺はもうちょっと肉が付いていた方がいいのに。サクラだって・・・」
「そろそろ職員室に戻るぞ」
なおも続きそうなカカシの惚気話を遮り、アスマは戸口へと向かう。
だが、保健室の扉はアスマが手をかける前に開かれた。「カカシ先生!!!!」
「あっ、サクラvvいらっしゃいーーー」
椅子から立ち上がり、満面の笑顔で両手を広げたカカシに扉を閉めたサクラは一直線に向かっていく。
だが、それは彼に抱きしめてもらうためではない。
ボディーブローを食らわせるためだ。
サクラの殺気をいち早く察し、カカシが寸でのところで攻撃をかわしたため、彼女は怒りを爆発させた。「よけないでよ!!いのにまで手を出すなんて、酷すぎる!!!」
「えっ」
泣きわめくサクラを呆然と眺め、カカシはすぐに傍らへと目をやった。
アスマの眼差しはとてつもなく冷ややかだ。
「ち、ち、違う、誤解だっての。俺はいのちゃんのことは何とも思っていないって。サクラ?」
「嘘よ!!今日、いのがここから出てきたのを見たんだから。それに、ヒナタはいのが「先生」と付き合っているって言っていたし」
「あの・・・・、その「先生」って、こっちのことだと思うんだけれど」
「えっ??」
すっかり興奮していたサクラは、そのときになって初めて煙草を銜えて立つアスマの存在に気づく。生物学の教師をしているアスマはいのの所属しているクラブの顧問をやっている。
保健室から出てきた場面を見ていたために早合点したが、考えてみるといのとアスマはカカシなどよりずっと多くの接点があった。
おそらく、ヒナタがアスマの名前を言う前に、サクラは保健室へと直行したのだ。
「つ、付き合ってるんですか、いのと?」
「まあな」
「ほらねーー。でも、みんなには内緒にしていてね」
戸惑うサクラの肩をカカシは笑顔で抱く。
「俺はサクラ一筋だって。でも、そんな風にいのちゃんとの仲を誤解して嫉妬してくれるなんて、嬉しいなぁ」
「し、嫉妬なんかしてないわよ!!」
急に顔を赤くしたサクラは努めて冷静に抗議したが、背中に手を回すカカシはあまり聞いていない。
サクラの体を抱き寄せながら、カカシは幸せそうに微笑んだ。
「サクラってば、本当に可愛いねーv」ラブラブな空気に当てられたアスマは、そっと保健室をあとにした。
どのみち、彼が出ていっても二人は全く気づかないことだろう。
「そっか、いのが体調崩したのは、急に始めたダイエットのせいだったのね」
「そうそう、それでアスマに注意してくれるよう頼んだの。サクラも気を付けてよー」
言いながら顔を寄せてきたカカシだったが、そのキスをサクラは拒まなかった。
何故だか妙にホッとしていたからだ。
いのとカカシの関係を疑ったときは、怒りと同じくらいの悲しみの気持ちがこみ上げてきた。
カカシが「嫉妬」と言ったのは、当たっていたのかもしれない。「・・・あっ、いや!先生、やめて」
「サクラ?」
いつものように制服を脱がそうとしたカカシだったが、今日に限って彼女は激しく抵抗する。
従順になったサクラに慣れていただけに、そうした態度には違和感があった。
「何、今日はそういうプレイを希望なの?」
「違うわよ!!先生ってば、私の顔を見るとこういうことしかしないじゃない。私は、もっと普通にしたいのよ」
「・・・・えっ??」
全く意味が分からず、当惑した表情をするカカシからサクラは思わず視線をそらす。
「い、一緒にご飯を食べに行ったり、映画を見たり、遊園地に行ったり」
「・・・・・」
照れて頬を赤らめるサクラを可愛いと思いながら、カカシはその言葉の意味をじっくりと考えた。
それはいわゆる、デートというものではないか。
強引に言い寄っている自覚があるから、見事に意表を突かれた。
「・・・・サクラ、俺と手を繋いで外を歩いたりしたいの?」
「そうよ!!何、その意外そうな声は。嫌なの?」
「別にいいけど」
サクラから体を離したカカシは、すたすたと机に向かう。
そして、引き出しから出した映画のチケットをサクラに手渡した。「じゃあ、これ見ようか」
「・・・・・・『イチャイチャパラダイス』って、18禁映画じゃないの!!!私、映画館に入れないわよ、馬鹿!」
「あら、そうだったか。残念―」
悪びれもせず笑うカカシは、怒るサクラをなだめるようにその頭を優しく撫でる。
「ちょっと変装すれば、大丈夫かもよ。ねっ」
「・・・・」
他の映画にすれば良いのだが、あくまで『イチャイチャパラダイス』にこだわっているカカシに、サクラは呆れて声が出ない。
外見は大人なのに、彼は子供のような言動ばかりするのだ。
カカシの笑顔を見て、放っておけない気持ちになるのはそのせいだろうか。「あれ、サクラ?」
カカシの胸に額を付けたサクラは、彼の体を強く抱きしめた。
「順番が逆になっちゃったけど、これから取り戻すんだからね」
あとがき??
いろいろやっちゃってから、交換日記をしたり、手を繋いだり、デートをしたりし始めるそうです。
サクラちゃんには頑張ってカカシ先生の世話をしてもらいたいですね。
いつも同じようなオチになってしまいますが、一応ハッピーエンドなのでご勘弁を。
ちなみに変装をして映画館には入れても、先生がチューをしてきたり服の中に手を入れてきたりちょっかいを出すので、サクラは全く映画を見られないと思います。(笑)最悪なカップル。
ラブラブ大団円、おあとがよろしいようで・・・。