(おまけSSシリーズ296)『カカシ先生の買い物』

 

「どうしたのー?急に呼び出すなんて」
「ああ、ナルト、早かったな。さっそく頼みがある」
「何??」
仕事帰りに待ち合わせた二人は、目的地に向かいながら話している。
カカシの要求は、“お色気の術”を使うことだった。
ただし、いつもの裸ではなく服を着用していること。
そうでないと並んで町中を歩くことは出来ない。

「何なのさ?」
「実は、サクラと喧嘩しちゃってねぇ・・・。口をきいてくれないんだ」
「それはいい気味、いや、可哀相だねぇ」
さっそく変化して美少女になったナルトは、神妙な顔で頷いて見せた。
大好きなサクラを横からかすめ取り、今では同棲までしているカカシが少しだけ恨めしい。

「喧嘩の原因は何なの?また、先生がサクラちゃんのプリンを食べちゃったとか?」
「あーー、近い」
にっこりと笑って言うと、カカシはその店の前で立ち止まり、扉を指差した。
「ここが今日の目的地」
「へっ・・・・・・」
ナルトが絶句したのも無理はない。
そこは婦人用の下着や寝室着を売るランジェリーショップだ。
このときナルトは自分を変化させたカカシの意図をようやく理解したのだった。

 

「だからさ、自分のパンツを全部洗っちゃったから、履くのがなかったのよ。急な任務が入ったのに」
「はあ・・・・」
「で、サクラのパンツを借りたんだけれど、後でそれがばれてサクラが大激怒よ」
「はあ・・・・」
「何でもシルクのいいやつだったらしいよ。ちゃんと返したけど、もう履けないって泣かれて」
「はあ・・・・」
「洗濯したから大丈夫だって言ったのに、自分のパンツを履いちゃうような俺の神経が信じられないって」
「はあ・・・・」
「でもノーパンでズボン履くのって落ち着かないし、抵抗あるよなぁ、って、ちゃんと聞いてるー??」

先ほどから生返事をするナルトに、カカシは口をとがらせて言う。
しかし、ナルトの視線は相変わらず泳いだままだ。
当然なことに、周りは女性だらけ、店員も女性、そして周りには下着類がディスプレイされている。
こうした場所に来たことのないナルトはあがりまくりだった。

「あの、これって素材はシルクなんですよね」
「はい。お客様が履かれるんですか?」
「いえ、こっちにいる彼女です」
そんなわけ無いだろうと思いつつ、カカシは店員に向かってにこやかに返事をした。
直立不動のナルトは会話もままならなかったが、男が一人で来るよりはだいぶマシなはずだ。
「じゃあ、これください。えーと、色違いで他のも買っておくかなぁ」
多少恥ずかしかったが、サクラの機嫌を直すため、仕方がない。
付き合ってくれたナルトにも、一応お礼として同じシルクの下着を買ってプレゼントした。

 

「それじゃ、有難うなー。気をつけて帰れよーー」
「はあ・・・・・」
最後まで気の抜けた返事をするナルトは、夕日を背にして帰っていくカカシを呆然と見送る。
サクラとおそろいというのは嬉しいが、女物の下着ではあまり喜べない。
何より、サクラのシルクのパンツを履いて任務に行くカカシの姿も想像したくない出来事だった。

 

あとがき??
元ネタは『THE 有頂天ホテル』。どの部分かは見たら分かる。(笑)
先生は変化で女になるのが面倒で、一人で行くのも抵抗があったから暇なナルトを付き合わせたらしいです。

 

 

(おまけSSシリーズ297)『ドリンク剤の代わり』

 

「も、もう駄目・・・・」
言うが早いかサクラは青い顔で机に突っ伏した。
サクラが火影の執務室に入って今日で一週間が経過している。
書類整理の手伝いを頼まれたのだが、次から次へと仕事はたまっていき、全く終わる気配がなかった。
いつもはシズネの他、火影配下の特別上忍達が任されている作業だ。
彼らが揃って風邪で休み、火影一人でてんてこ舞いしているのだから、サクラも見捨ててはおけない。
それにしても、泊まり込みの仕事がこうも長引くと段々とストレスがたまってきた。

「サクラ、もう少しの辛抱だよ!仮眠をとってもいいから、ドリンク剤もう一本飲むかい」
サクラと同じく、山のような書類に囲まれ目の下にクマを作った綱手は大きな声で彼女を叱咤する
「師匠・・・・ドリンク剤よりもあれを・・・あれを持ってきてください」
「えっ、あれ?」

 

 

火影からの緊急の呼び出しに、サスケはやや緊張気味に扉をノックした。
何しろ、現在遂行中の任務を中断してまで駆けつけたのだ。
里の一大事に違いない。
それにしては、酒と鶏のささみを持ってこいという命令が不可解だったが、何か理由があるのだろう。

「充電ーーー」
「うわっ!」
扉を開けるなり飛びつかれ、サスケは思わず後退る。
それでもしっかりとサスケに掴まっているのは、髪は乱れ、やつれた顔のサクラだった。
「サスケくんの匂いだー、一週間ぶりのサスケくんーーー」
「お熱いねー。で、頼んでいた物は持ってきてくれたかい」
「はい」
よく分からなかったが、サクラがくっついたまま移動したサスケは酒とササミを綱手に手渡す。

「はー、やっぱりこれだよ、これ。一杯飲めばまたやる気が出てくるってもんさ」
「あの・・・・」
「サクラも元気が出たかい?」
「はいー、もう少し頑張れそうですv」
声を弾ませるサクラに頬ずりをされたが、サスケはまだ事態を呑み込めない。
「じゃあ、もう十分だろ。そろそろサスケを戻さないと」
「ああーーー!!」
サスケから無理矢理引きはがされたサクラは悲鳴を上げた。
混乱するまま外に出されたサスケは、にっこりと笑う綱手を呆然と見つめる。
「ご苦労様。もう仕事に戻っていいよ」

言葉と共に扉は閉められた。
中からは、「サスケくんーー」というサクラの嘆き声が聞こえてくる。
結局のところ、火影の用事がなんだったのか、不明なままだ。
「一体・・・・・」

 

あとがき??
元ネタのだめ。
ただ、ぎゅーっとしているサクサスを書きたかっただけ。
サクラ達が閉め切り前の漫画家のようになっております。

 

 

(おまけSSシリーズ298)『このは幼稚園 1』

 

「いってくるってばよー」
大きな声を出すと、ナルトは水色の幼稚園用のスモックに黄色い鞄を襷がけにして飛び出した。
一ヶ月前に入園した“このは幼稚園”では友達も沢山出来、毎日が楽しくて仕方がないといった様子だ。
「ナルト」
そのまま駆け出そうとしたナルトは、母親の声に反応して振り返る。
「周りをちゃんと見ないと駄目よ。車や自転車が来るかもしれないでしょう」
「・・・・うん」
「それと、お弁当忘れてるわよ」
サンダルを履いて出てきた母親は、彼の前でしゃがんで弁当の入った巾着を手渡す。
「知らない人に声をかけられても付いていったら駄目よ。気を付けてね」
「分かったってばよ」

にっこりと笑ってナルトの頭を撫でた母親は、通りの向こうから歩いてきた人影を目にとめる。
ナルトと同じ幼稚園に通う、うちは家の息子だ。
彼と仲の悪いナルトは思わず顔をしかめたが、母はそれには気づかずサスケに笑顔で挨拶をする。
「サスケくん、おはよう」
「おはようございます」
「確か、ナルトと同じクラスだったわよね。二人とも、手を繋いで幼稚園に行ったら?」
ナルトは「げっ」と声を出したが、外面の良いサスケは僅かに表情を曇らせたものの、すぐに頷いてみせた。
「ナルトのこと、お願いね」
金髪に青い瞳の、ナルトと全く同じ色を持つ母親は優しい微笑みを浮かべて言う。
サスケの母親も美人だが、彼女とはまた違った明るさのある笑顔に、暫し見とれてしまった。
そして、ナルトの母親がなるべく子供を一人で行動させないようにしたのには、理由があったのだ。

 

あとがき??
パラレル現代幼稚園ストーリーです。
このまま続くので、ロリネタが嫌いな人はすぐに閉じましょう。
ナルトママは、ナルト祭りのSSに出てきた彼女です。
四代目のいとこで、彼とラブラブな幼なじみ、そのままゴールインという設定。

 

 

(おまけSSシリーズ299)『このは幼稚園 2』

 

「さっさと離せよ」
「こっちの台詞だ!!」
ナルトの母親の目のとどかない場所まで来ると、にらみ合う二人はすぐに互いの手を離した。
何しろ、幼稚園までは同じ一本道で、嫌でも肩を並べて歩くことになる。
気詰まりな沈黙に耐えかねたのか、サスケは小さな声で呟く。
「・・・近頃、この辺りで小さい女の子を狙った変質者が出るって話、聞いたか」
「ああ、その話うちの父ちゃんもしてたってばよ」

町の町長を務めるナルトの父は、日に何度かパトロールのために周辺を歩いている。
ナルトにも気を付けるよう言ったが、彼は男の子なため、それほど心配している様子はない。
だが、怪しい人間が近くにいると思うと、怖い気持ちもあった。
「でも、何で女の子だけなんだ?」
「さあな。悪い奴の考えなんか知るか」
首を傾げるナルトは、次の瞬間難しい顔で腕を組んだ。
「サクラちゃんが心配だってばよ。可愛いから、きっと狙われる」

サクラというのはナルトと同じクラスの女子で、彼が片思いをしている相手だ。
桃色の髪と赤いリボンがチャーミングなのだが、全く相手にされていないところが悲しい。
「よし、今日からサクラちゃんに「一緒に帰ろう」って誘ってみるってばよ」
「・・・サクラなら、あそこにいるぞ」
「えっ」

見ると、サスケの指差す方角に、確かにサクラはいた。
小さな背中と肩の上で揺れる長さの桃色の髪は、間違いない。
「サクラちゃ・・・・・」
呼びかけようとして、ナルトは片手を上げた姿勢のまま固まってしまう。
脇に止まった車の扉が開いたかと思うと、腕を引かれた彼女はあっという間に車内に吸い込まれた。
そのまま走り去る車を呆然と眺め、ナルトはゆっくりとサスケを見やる。
「ゆっ、誘拐!?」

 

あとがき??
パラレル現代幼稚園ストーリーです。
このまま続くので、ロリネタが嫌いな人はすぐに閉じましょう。

 

 

(おまけSSシリーズ300)『このは幼稚園 3』

 

「た、大変だ、俺のサクラちゃんがーー!!」
「落ち着け」
ナルトと同じくらい動揺するサスケだったが、とにかく冷静に頭を働かせる。
「ここからなら交番や俺達の家よりも、幼稚園の方が近い。まず先生達に知らせるぞ」
「おう!!」
猛ダッシュをしたナルトとサスケは、道々に増えてきた子供達を押しのけて幼稚園へと駆け込む。
まず目に入ったのは、入り口で皆を出迎える子供の人気NO.1の保父イルカだ。

「イルカ先生ーー」
「ナルト??」
飛びつかれたイルカは驚きに目を丸くしたが、ナルトの様子が尋常でないことにすぐ気づく。
「どうした?」
「さ、さ、サクラちゃんが、サクラちゃんが・・・・」
「サクラが怪しい車に乗せられて誘拐されました」
声を詰まらせるナルトに変わり、傍らにいたサスケが事情を説明する。
一瞬青ざめたものの、イルカはすぐに怪訝な顔でナルトに向き直った。
「サクラなら、もうここに付いているぞ。本棚の前で絵本を読んでいる」
「ええ!!?」

教室に入ると、確かにサクラはそこにいた。
それならば、自分達の見た光景はなんだったのか。
呆然とする二人に気づいたサクラは、にこにこと二人に笑いかける。
「おはようー」

 

あとがき??
パラレル現代幼稚園ストーリーです。
このまま続くので、ロリネタが嫌いな人はすぐに閉じましょう。
記念すべき300個目がこれでいいのか・・・・。

 

 

(おまけSSシリーズ301)『このは幼稚園 4』

 

「カカシ先生が犯人だったんですね・・・」
「お騒がせして申し訳ない」
反省しているのか、そうでないのか、頭をかくカカシは笑ったまま謝罪する。
近頃、巷で出没する変質者。
サクラがその餌食になっては大変と思い、こっそり車で送り迎えをしていたらしい。
サクラとしては徒歩よりも車の方が楽なのだから、別に異存はなかった。

「一人の生徒を特別扱いするのは、どうかと思いますよ」
「今後気を付けますー」
「・・・・まさか、この辺りで出る変質者の正体もカカシ先生じゃないですよね」
真顔で問いつめるイルカに、カカシは心外だといわんばかりに顔をしかめる。
「まさかー、俺が興味あるのはサクラ一人だけですってば。他の子はどうでもいいです」
「そうでしたか」
安堵としかけて、イルカは顔から笑みを消す。
「それも問題です」

「だってー、あんなに可愛いんですよーー」
必死な様子のイルカに、カカシは口を尖らせる。
「小さくて柔らかくてあったかくて髪がピンクで、イルカ先生は独り占めしたいって思いません?」
「はあ、まあ、それは・・・・って、思ってもやったら駄目なんですよ!!」
「ハハッ、すみませんー」
明るく微笑むカカシを見ながら、どっと疲れが出てきたように思うイルカだった。

 

あとがき??
パラレル現代幼稚園ストーリーです。
このまま続くので、ロリネタが嫌いな人はすぐに閉じましょう。
ようやくカカサクーー。

 

 

(おまけSSシリーズ302)『このは幼稚園 5』

 

「次は俺がサクラちゃんと遊ぶってばよ!」
「俺だ!」
「はい、子供はどいた、どいた」
弁当を食べたあとの休み時間、サクラの両手を引っ張るナルトとサスケを、カカシが無理に引きはがす。
「サクラは俺と一緒にいたいんだものねー」
「・・・・・カカシ先生」
サクラを抱き上げて頬ずりをしたカカシは、冷ややかな声音を耳にして振り返る。
怖いぐらい真剣な眼差しで、イルカは彼に手を差し出していた。
「えっ、何、握手したいの?」
「違います!サクラをこっちに寄こしてください」

激しく抗議したカカシだったが、「5分だけ」という言葉に渋々サクラを離した。
理事の息子であるカカシはこの幼稚園の一番の権力者だが、聞くべきことは聞かなければならない。
「サクラ、カカシさんのこと嫌だったら、はっきりそう言え。俺が守ってやるから」
「えっと、別に嫌じゃないわよ。お菓子を沢山くれるし、オモチャも買ってくれるし」
えへへっと笑うサクラに、イルカはひとまず安心する。
どうやら彼はサクラに対して強引に不埒な行為はしていないらしい。
だが、子供の好きそうな物で気を惹くことはあまり良い事とは言えない。

頭を抱え悶々と悩むイルカを、サクラは不思議そうに見つめている。
イルカがしゃがんでいるため、丁度同じ目線だ。
次の瞬間、頬に触れた暖かな感触に、イルカは驚いて立ち上がった。
「イルカ先生、元気でた?」
子供とはいえ、女の子からのキスにイルカは自然と頬を赤らめる。
無邪気に微笑むサクラを見ながら、何となくカカシの心情が理解出来て、罪悪感にさいなまれるイルカだった。

 

あとがき??
小悪魔サクラちゃん。
あのピンクの髪とリボンはいいですよねぇ。
男のロマンですよ。(←?)

 

 

(おまけSSシリーズ303)『わんちゃんと一緒 1』

 

「はい、あーん」
「んー・・・」
恋人に手作りチェコレートケーキを差し出されたハヤテは、素直にそれを口に入れる。
「・・・どう」
「美味しいですよー」
「良かったvv」
もぐもぐと口を動かして答えるハヤテに、夕顔は嬉しそうに顔を綻ばせる。
面白くないのは、傍らで一人寂しく持参したパンを食べるカカシだ。
「・・・・いちゃつくなら、よそに行ってくれよ」
「でも、ここを離れるわけにはいかないでしょう」
それはカカシにも分かっているが、ラブラブな二人と同じ場所にいると息が詰まりそうだ。
元暗部として、後輩を手伝う仕事を易々と請けたのが間違いだった。
2月の14日、この大事な一日を、空き家を間借りした張り込み任務で終えてしまうなど悲しすぎる。

「カカシ先輩は彼女いないんですかー」
「煩いなぁ、この仕事が入っていなかったら、きっとサクラがチョコレートを用意して待っていたんだよ」
「「・・・・・」」
顔を見合わせたハヤテと夕顔は、ぼそぼそとなにか小さな声で話し合っている。
「意外ともてないらしい・・・」という内容に頬を引きつらせたカカシだが、聞こえなかったことにした。

 

「・・・ん?」
いい雰囲気の二人を無視して足下を見たカカシは、口寄せで呼び出したパックンも何かを食べているのに気づく。
しゃがんで確かめると、それは夕顔が持ってきたものと似た、ハートのチョコレートケーキだ。
「どうしたんだ、それ。まさか、どこかの雌犬に・・・・」
「サクラからもらった」
チェコクリームを口の周りに付けたパックンの返答に、カカシは目を大きく見開く。
「いつ!!?」
「お前さんが今日の7班の任務を休むと伝えに行ったときだ。美味いぞ」
チョコケーキをぱくつくパックンを呆然と眺めたあと、ケーキが残り半分になったあたりでカカシは我に返る。
「俺にもよこせ!!」
「あっ、何をする!!!やめろ!」
カカシがパックンからケーキを奪うと、パックンは必死な様子で彼に飛びかかる。

「・・・・・ついに犬の食べ物を横取りしているわ」
「・・・・・ああはなりたくないですね」
カカシを見つめ、同情的に呟いたハヤテと夕顔だったが、カカシの耳に届いていなかったことは幸いだった。

 

 

「サクラちゃん、有り難うーーv」
「どういたしまして」
幸せそうにケーキの箱を押し抱くナルトに、サクラは苦笑して答える。
甘さ控えめ、ビターチョコケーキを渡されたサスケも、面倒くさそうにしながらもそれを鞄に入れていた。
今日は担任のカカシがいないため、図書館で自習をした3人は仲良く肩を並べて帰路についている。

「あっ!」
「何、どうかした?」
突然大きな声を出したサクラにナルトは驚いて傍らを見る。
「パックンに、カカシ先生と一緒にケーキ食べてねって言うの忘れた・・・・」
「えー、そんなの大丈夫でしょう。あの二人、仲がいいからちゃんと分け合ってるよ」
「そう、そうよね」
安堵の笑みを浮かべたサクラは、彼らがケーキを巡って血みどろの争いをしたことなど知るはずもなかった。

 

あとがき??
可哀相なカカシ先生でした。
ああ、うちのサイトではハヤテさんは生きている設定なので、ご理解ください。
ハヤテ
×夕顔は一本SS書いていたのですが、ちょっと止まっているので代わりにここで出演。
個人的に好きなカップルです。

 

 

(おまけSSシリーズ304)『わんちゃんと一緒 2』

 

寝坊した朝に、パックンを連れて散歩をしていたときだった。
「カカシ先生ーー」
呼び止められたカカシは、その声の主を察し、笑顔で振り返る。
桃色の髪が肩の上で揺れ、息を乱して走るサクラの姿に気持ちがほんわかとした。
休みの日にも可愛い生徒に偶然会えるなど、今日はついているらしい。

「どこに行くのー」
「いや、ちょっとその辺ぶらぶらしてるだけだよ」
「そう」
カカシが頭を撫でて答えると、サクラはにっこりと笑う。
つられて微笑んだカカシは、彼女が持つ綱の先にいるものに目をやった。
パックンと同じパグ犬が、サクラの様子を窺いながら横に控えている。
「その犬は?」
「ああ、うちで飼いだした犬よ。パックンを見ていたら、私も欲しくなっちゃって」
えへへっと笑うサクラは、犬を腕に抱き上げる。
「パー子っていうのよ。可愛いでしょう」

犬よりもサクラの笑顔に目を奪われつつ、カカシは促されるままパー子に手を伸ばした。
大人しくカカシに抱かれた犬は、機嫌が良いのか、暴れることもなく彼に寄り添っている。
「あれ、人見知りする子なのに。パー子、先生のこと好きみたいよ」
「そうかー、嬉しいなぁ」
「先生、私達この先にあるドッグカフェでお茶する予定なの。先生達も一緒にどう?」

 

 

ドッグカフェというのは、飼い主と愛犬がそろって食事が出来る喫茶店のことだ。
とくに犬用メニューは豊富で、犬好きの人間達が集まる憩いの場だった。
カカシとサクラは向かい合わせで席についたが、何故か二人の相棒は別のパートナーと一緒にいる。
当然のようにサクラの膝の上に乗り、悠々としているパックンにカカシは面白くない。
自分に懐いてすり寄ってくるパー子は可愛かったが、それ以上にカカシが仲良くなりたいのはサクラだ。

「先生、ちょっと手を洗ってくるわねー」
「ああ」
紅茶を注文したサクラが席を立ったのを見て、カカシはうろちゃろしているパックンを捕まえる。
「おい、『101匹わんちゃん』って映画知ってるか?」
「ああ」
犬が恋人同士になって自分達の飼い主のキューピットをする内容を思い出し、パックンは頷いた。
「お前、ああいう風に出来ないのか」
「・・・・これと、これも注文してくれたら、考えても良い」
犬用メニューを指差して答えたパックンに、カカシは思わずため息をつく。
「分かったよー」

 

あとがき??
パー子・・・・。サクラもネーミングセンスがないらしい。

 

 

(おまけSSシリーズ305)『わんちゃんと一緒 3』

 

「カカシ先生は、どんな名前がいい?」
「うーん、産まれてみないと性別が分からないしね。何とも言えないよ」
「そうだけど、両方の名前を考えておくってのもいいじゃない」
話しながら、サクラは姓名判断の本を片っ端から選んでいく。
カカシは「一冊でいいよー」と言っているのだが、浮き浮き顔のサクラは全く聞いていなかった。
「赤ちゃん、楽しみだわーv」

 

本屋でカカシとサクラがそんな会話をしたのが一週間前。
どこかで二人の様子を見ていた者がいたのだろう。
噂はあっという間に里中に広まっていった。
最初は二人が出来ているといったもの。
次に子供が生まれるらしい話になり、すでに同棲して籍を入れているという尾ひれも付いた。
カカシに手込めにされたサクラは彼を恨んでいるといった根も葉もないことを言い出す者もいる。
こうした騒ぎを知らないのは、渦中のカカシとサクラ、二人きりだ。

「・・・・先生、このごろ妙に視線を感じるんだけど」
「気のせいじゃないのー」
サクラは不安げに周りを見回したが、カカシはまるで意に介さずイチャパラを読んでいる。
サクラとパー子の散歩にパックンを連れたカカシが付き合っているだけで、何か不自然な行動はしていないはずだ。
それなのに、サクラは何故か道行く人々に見られている気がしてならない。
近頃、皆がやたらと体を気遣うような素振りをするのも謎だ。

「私が脚立にのぼって棚の上の本を取ろうとしたら、慌てて止められたのよね。危ないからやめろって」
「へー」
「「あなた一人の体じゃないんだから」って、どういう意味だと思う?」
「さあねー」
生返事をするカカシにサクラは頬を膨らませたが、自分に駆け寄るパー子を見るとたちまち表情が和らぐ。
「パー子、お腹が大きくなってきたわよねー。赤ちゃん、パー子に似てるかな、パックンに似てるかな」
「どっちも一緒でしょう。同じパグ犬だし」
「2匹とも顔は微妙に違うのよー」
サクラは口を尖らせて抗議した。
「とりあえず、子犬の名前はパーマン、パーヤン、パーレディーってのを考えてあるんだけど」
「・・・・姓名判断の本、読む必要なかったんじゃないの?」

 

あとがき??
わんちゃんシリーズ、これにて終了ーーー。

 

 

(おまけSSシリーズ306)『ロリータ?』

 

「お前、最近よく火影様のところ行くよな。大事な任務が入ってるのか?」
「いや。サクラの様子を見に行ってるだけだよ」
廊下で出くわした上忍仲間の言葉に、カカシは前方を見据えたまま答える。
ナルトもサスケもいない今、彼の直属の部下はサクラだけだ。
そして、サクラは自分が推薦して綱手に弟子入りしたこともあり、気になるのは当然だった。

「そっかー、お前、昔からロリコンだもんなー。サクラのこと好きなのか」
何気ない呟きを耳にして、カカシはその場でつまずきそうになる。
「おいおい、いつからそういうことになったのよ」
「よく依頼人の子供の遊び相手になってたじゃないか」
「それはただの子供好きだろー」
不満げに弁明するうちに、火影の執務室の前まで来てしまった。
ノックの返事があってから、カカシはおもむろに扉を開く。

 

「失礼しま・・・・」
「カカシ先生!」
嬉々とした声音に反応してその方角を見たカカシは、その姿勢のまま一切の動きを止めた。
声はサクラだ。
面影もある。
だが、微笑みを浮かべる彼女の姿は13歳ではなく、20代前半と思われる女性の姿に変わっていた。
手足はすっきりと伸びきり、全体的に丸みを帯びた体型になっている。
「えへへー、今、師匠に好きな年齢に体を変化させる術を教わってたのよー、どう・・・」

サクラが全て言い終えないうちに、Uターンしたカカシは扉を閉めていた。
呆気にとられたのはサクラだけでなく、執務室にいた綱手とシズネも同様だ。
「えっ、な、何で・・・・」
「ほら、あいつロリコンだから、サクラが大きくなってショックだったんじゃないか」
「なるほど」
「ええーーーー!!!?」
妙に納得している綱手とシズネに、サクラは思わず喚声をあげる。
しかし、扉の外にいるカカシにしても、自分が何故そうした行動を取ったか分からずにいた。

 

「し、心臓が止まるかと思った・・・」
一部始終を後ろから見ていた上忍仲間は、珍しく動揺しているカカシに首を傾げる。
「何で?」
「可愛かったから」
「・・・・なるほど」
どうやら大きい方が好みのタイプらしい。
ロリコン説は覆され、上忍仲間は何となくホッとした気持ちでカカシの肩を叩く。
「手を付けるならもうちょっと大きくなってからの方がいいぞ」

 

あとがき??
とっても可愛かったそうですよ。

 

 

(おまけSSシリーズ307)『ロリータ??』

 

仕事を終え、自宅でくつろいでいたカカシは玄関の扉を叩く音に眉をひそめる。
呼び鈴があるというのに、随分と乱暴な訪問者だ。
「はいはいー、今、開けますよーー」
宅配便と思い込み、判子を片手に出て行ったカカシは目を見開く。
「カカシ先生!!!」
一目見るなり反射的に扉を閉めてしまった。
全く、心臓に悪い。

「ちょっとーー、何なのよー!!先生ってば感じ悪いわよーー!」
「サクラだって、何でいつまでもそんな格好してるわけ!?」
「・・・ああ、普通の変化の術と違うから、暫くこのままみたい」
成人女性の姿になったサクラは一瞬冷静になるが、すぐに眉を吊り上げて扉を叩き始める。
「って、そんなことより、どうして私から逃げるのよ!」
「いや、本当、駄目なんだって。ねっ。帰って頂戴」
「駄目って何がよー」

自制が出来そうにないから。
などと頭で考えたところで、サクラに伝わるはずがない。
綱手仕込みの怪力によって簡単に扉は押し戻され、結局彼女は中に入ってきてしまった。
「先生、やっぱりロリコンなの!?」
「・・・・えっ」
「だから私が今みたいに大人の体になったら、嫌いになっちゃうの?ねえ、答えてよ」
誰に吹き込まれたのか、瞳に涙を滲ませ、上目遣いにカカシを見るサクラは非常に魅力的だ。
紅をつけずとも唇は赤く、瞬きを繰り返す長い睫毛は濡れている。
だから駄目だと忠告したのだ。

 

(間)

 

「逆なんだってば・・・・」
カカシの呟きを、サクラはどこか遠くで聞いているような気がした。
突然腕を引かれて抱き締められたのは覚えている。
あとは酸欠で死ぬのではないかと思うほど熱烈なキスをされて、まだ頭がぼんやりとしていた。
お湯を入れたインスタントラーメンが、伸びきるほどの時間が経過したかもしれない。
「サクラあんまり可愛くて、こんなことしたいなーと思っちゃったから逃げてたの。分かったー?」
息も絶え絶えなサクラは、カカシに寄りかかりながらも、何とか自分の足で立って頷く。
「・・・・よっく、分かりました」

 

あとがき??
カカサクならロリコンでも何でもいいんですよ。

 

 

(おまけSSシリーズ308)『見返り美人』

 

「私、先生の後ろ姿が好き」
笑顔で告げるサクラに、カカシはさも心外だというように眉を寄せた。
「何、正面の顔は嫌なわけ?」
「そういうことを言ってるんじゃないわよー」
すねた口調で言うカカシをサクラは笑い飛ばす。

正面だってもちろん好きだ。
二人でいるときは、カカシはきちんとサクラに素顔で接した。
滅多に晒すことのない顔はなかなかサクラの好みで、彼を独り占めしている気分だ。
「大好き」
サクラが両手を広げると、カカシは彼女を抱きしめる。
向かい合わないと、こうしてキスだってできやしない。

 

それでも、サクラは彼の後ろ姿がお気に入りだ。
いつも両手をポケットに突っ込むか、本を片手に猫背気味で歩いている。
まるでサクラのことなど知らない上忍の先生のように。
「先生」
だけれど、たった一声でいい。
呼びかけに反応して振り向くと、子供のように笑ってくれる。
それが何だかとても、可愛いのだった。

 

あとがき??
ラブー、ラブーー。

 

 

(おまけSSシリーズ309)『ペーパータトゥ』

 

昨日まではなかった、蝶々の刺青がサクラの手首に付いていた。
実際に彫ったものではなく、体を洗って何日かすれば消える偽物らしい。
興味深げに見つめるナルトに、サクラは衣服に隠れた胸元を指差す。
「ここにもね、小さいのが一つくっついているのよ」
「それも蝶々の絵なの?」
「秘密ー」

悪戯に笑って立ち去るサクラのあとに、話を聞いていたらしいカカシがナルトに近づく。
「桜の花だよ」
「えっ」
「蝶々とお花はセットなの。春だからね」
「へー、サクラちゃんから聞いたの?」
ナルトが怪訝そうに訊ねると、カカシは首を横に振った。
「じゃあ、何で知ってるのさ」
「秘密ー」

二人に揃って答えをはぐらかされたナルトは面白くなさそうに口を尖らせた。
彼とは違い、おおよその事情を察したサスケは大きなため息をついて横を向く。
「ウスラトンカチ・・・」

 

あとがき??
春ですねー。
先生が面白がってくっつけたようです。
でも、サクラもお気に入り。

 

 

(おまけSSシリーズ310)『ペーパータトゥ 2』

 

「可愛いーー」
「他の男には見せたら駄目だからねー」
サクラの肌のペーパータトゥに触れながら、カカシは確認するように言う。
腕につけた蝶々と、胸につけた桜の花の刺青。
一生涯のものではなく、風呂で体を洗い続ければいつかは消えてしまうものだ。
それが惜しいと思うくらい、サクラはその絵が気に入ってしまった。

「心配しないで、これから先、私の裸を見られる男の人はカカシ先生だけだから」
「・・・これから先?」
サクラが何気なく言った言葉に、カカシはすぐさま反応する。
「じゃあ、何よ。今までは俺以外にもいたってわけ」
「先生、怖ーーい」
ベッドの上に座るサクラは、さりげなくカカシから距離を取る。
「小さい頃は、お父さんや親戚のおじさんとよく一緒にお風呂に入ったしねー。そのことよ」
「そんなのはもう時効だよ」
まるで犯罪事件のように言うカカシに、サクラはくすくすと笑った。
「じゃあ、今日は仕方ないから先生とお風呂に入ろうかな」

 

あとがき??
楽しかったので、続きを書いてみました。

 

 

296〜310まで載せてみました。
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