(おまけSSシリーズ61)『ご利用は計画的に・・・ 2』

「ああ、料金値上がりしたんですね」
「え?」
廊下ですれ違ったイルカにサクラのことを話すと、笑顔で返された。
「アカデミーのときは、上半身300両、下半身800両だったんですよ」
「・・・・」
「あれから少しは成長したかな・・・・」
無言になったカカシから視線を逸らし、イルカはぼそりと呟く。

 

「思わずイルカ先生に殺意を抱いたんだけれどさぁ・・・・」
「からかわれてるんだよ」
上忍専用控え室に戻り、事情を話したカカシにアスマは煙草を吹かしながら言った。

あとがき??
続く・・・・。

 

(おまけSSシリーズ62)『ご利用は計画的に・・・ 3』

「ちょっとー!何、羨ましいことしてるの」
任務の休憩中、サクラに抱きつくナルトを発見したカカシは目くじらを立てている。
だけれど、当事者であるサクラは何も言わない。
例の料金を払っているのかもしれなかった。
「ナルトはいいわけ?下忍にはそんなにお金ないでしょ」
「ナルトはまだ下忍だから、学生割引がきくのよ」

 

「下忍に戻りたいと思ったんだけれどさぁ・・・・」
「からかわれてるんだよ」
上忍専用控え室に戻り、事情を話したカカシにアスマは煙草を吹かしながら言った。

あとがき??
続く・・・・。

 

(おまけSSシリーズ63)『ご利用は計画的に・・・ 4』

「サクラv」
念願叶い、サクラと一夜を共にしたカカシは至福の表情で彼女を抱きしめた。
だが、ベッドの中で目を覚ましたサクラは、だるそうにカカシを押しのけている。
「家に帰って二度寝するから・・・」
「え、そう?」
そして、帰り際にカカシは何故か1000両を握らされた。
「先生、なかなか良かったよ」

「俺の方が買われたのか・・・・」
「からかわれてるんだよ」
上忍専用控え室に戻り、事情を話したカカシにアスマは煙草を吹かしながら言った。

あとがき??
続く・・・・。

 

(おまけSSシリーズ64)『ご利用は計画的に・・・ 5』

「サクラ、俺以外の男ともああいうことしてるの?」
カカシは気になって仕方がなかったことを遠回しに訊ねる。
「ああいうことって」
「夜、家に泊まったりとか」
その瞬間、サクラの歩みがピタリと止まる。
「・・・・先生、ひどい」
駆け出したサクラの瞳に、涙が光っているのをカカシは見た。

 

「死にたい・・・・」
「その方がいいかもな」
上忍専用控え室に戻り、事情を話したカカシにアスマは煙草を吹かしながら言った。

あとがき??
終わり。
1から5まで10分で書き上げました。でも楽しかった・・・・。
結局、どっちなんでしょうね。

 

(おまけSSシリーズ65)『ラブコメをこえた 1』

「カカシ先生がこのごろ冷たいの・・・・」
サクラはしくしくと涙しながらいのに訴えた。
店に出すためのフラワーアレンジメントを作っていたいのは、作業を続けながら訊ねる。
「きっかけは」
「え?」
「それまでいい雰囲気だったじゃない。理由があるんでしょう」
「・・・・理由」
神妙な顔で考え出したサクラは、何故か急に頬を赤らめ始めた。

「何?」
「んー、この間、任務で木ノ葉温泉に行ったんだけれど、その時見られちゃったのよね」
「何を?」
「カカシ先生に、私の裸」
いのの手から離れた園芸用ハサミが床に落ちていく。
「何で!!?」
「偶然よ偶然!」

 

全ては、宿の風呂が時間帯で男湯と女湯が入れ替わることを知らなかったせいだ。
サクラが脱衣場で服を脱いだとき、ちょうどその風呂は男湯の時間だった。
入ってきたのがカカシ一人だったことは、むしろ幸いだったかもしれない。
見知らぬ団体客だったなら、サクラは今頃恥ずかしさで死んでいたはずだ。

「私を見たとたん、先生、何だか絶叫して飛び出していったんだけれど・・・」
「え、普通、逆じゃないの?」
「私は驚いて声が出なかったの」
肩を落とすサクラは、小さくため息をつく。
「先生の態度が変になったのって、それからよ」
「でも、サクラのせいじゃないし、何が理由だかもよく分からないじゃない」
「そうよねぇ」

あとがき??
元ネタ『お嬢様と私』。
ちょっと大人向けでも良い方は続きをどうぞ。

 

(おまけSSシリーズ66)『ラブコメをこえた 2』

「そういえば、あんたの悩みと関係ないかもしれないけど、今日カカシ先生を見たわよ」
「え、どこで?」
「産婦人科の病院から出てきたの」
「・・・・・えええーーー!!!!」
真顔で語るいのに、サクラは素っ頓狂な声をあげた。
「な、な、何よそれ!!」
「知らないわよ。でも、あの人相を間違えるはずがないし」
詰め寄るサクラにいのは顔をしかめながら説明する。
「一人だったわよ。何だかねぇ、物凄く嬉しそうな顔をしていた」
「・・・・もしかして」

カカシには秘密の恋人がいる。
その彼女が妊娠した。
結婚を考える。
笑顔。
サクラに冷たくなった。

サクラの頭の中で、それらの考えが一気に駆け巡った。
そして、あまりに合点のいく内容だ。

「ショックー!私、遊ばれたのねーー!!」
「・・・まだ深い関係じゃなかったんでしょう」
いのは泣き崩れるサクラの肩を叩く。
「それに、まだ想像の範囲なんだし、ちゃんと聞いてみなさいよ」

あとがき??
産婦人科とカカシ先生って、似合わないな。

 

(おまけSSシリーズ67)『ラブコメをこえた 3』

(1、2より少し時間を遡る)

「12歳の女子の平均胸囲はどれくらいかって?」
「うん」
真剣な眼差しで問うカカシに、アスマは思い切り眉間にしわを寄せる。
仕事を早く切り上げ、相談事があると言われたわりにくだらない内容だ。
「そんなの知ってどうするんだ」
「気になって、気になって、夜も眠れないんだよ!!」
「はぁ、それなら、お前の班にサクラがいるだろう。彼女のを訊けば良い」
「それは駄目だ!!サクラは思い切り平均を下げかねない」
カカシは思わず声を荒げて言う。

「サクラは、本当に女の子だよね」
「・・・えっ?」
「この間偶然見たんだけれど、ここが真っ平らだったんだよ、俺と全く同じ!」
カカシは自分の胸元を押さえながら熱く主張した。
「わずかなふくらみも無かったし、もしかして、サクラは男の子なんじゃあ・・・・」
「おいおい」
呆れるアスマを気にせず、カカシは考え続ける。

サクラは可愛い。
だけれど、好きなのは女の子のサクラで、男の子ならばまた話は別だ。
いや、本当に愛しているならば、性別など関係がないはず。
サクラを想う気持ちに、嘘はないのだから。

「・・・ねぇ、男同士の恋愛って、どういった手順を踏めばいいの?」
「そんなの俺が知るか」

あとがき??
何だか、話がボーイズラブ(?)の方向へ・・・・。(汗)

 

(おまけSSシリーズ68)『ラブコメをこえた 4』

「胸がなかろうと、えぐれてようと、サクラは女だ。変な勘違いするな」
「分からないじゃないか。何かの理由があって、性別を偽っているのかも」
「どこかの御落胤じゃあるまいし、平民でそれはないだろう」
「御落胤・・・・」
アスマの一言に、カカシはハッとなる。
「そうだよ、きっとサクラは身分のある殿様の隠し子なんだよ!」
「おい・・・・」
「城にいれば、意地悪な継母に苛められる。それで素性も性別も偽ってこの里に」
「・・・・」
「教師と生徒、出自の違い、そして男同士。三重苦じゃないか!!」
握りこぶしを作って力説するカカシから目を逸らし、アスマはタバコを吹かしている。
大変そうなわりに、楽しそうだと思いながら。

「・・・・サクラが生まれた病院で訊けばいいんじゃないか?」
「えっ」
「サクラの性別。彼女が生まれたときに立ち会った医者がまだいるだろ」
アスマの真っ当な意見に、カカシは無言になる。
「お宅のお嬢さん、男ですか?」と、サクラの両親には訊けない。
サクラにはもっと無理だ。
だが、病院ならば仕事で下忍達の調査をしている等、何とでも言い訳が出来る。

妙案だった。

あとがき??
サクラならば何でもいいようです・・・。

 

(おまけSSシリーズ69)『ラブコメをこえた 5』

「女の子だった」
数日後、カカシは改めてアスマの元へ報告をしにきた。
その満面の笑みを見ると、のろけを誰かに聞かせたいだけなのだろう。
「病院で訊いたのか?」
「訊いたけど、直に目で見て確かめた」
「・・・・へぇ」
思えば、カカシが脱衣場で目撃したのはサクラの上半身だけだった。
どうやって確かめたかは、訊くだけ野暮だ。

「それは、良かったな」
「でも、これから大変だよ。サクラの胸が成長するよう、俺も頑張らないと」
「・・・・」
意気込むカカシを横目に、アスマはタバコを吸っている。
もはや突っ込みを入れる気力もなかった。

 

「へー、じゃあ、今はカカシ先生とラブラブなんだー。いいわねー」
「うん。今日もお泊りv」
にこにこ顔のサクラは、花の手入れをするいのに大きめのバッグを見せて言う。
「病院から出て来た件は、理由を訊いたの?」
「何だか、どこかの下忍の素行調査がどうとか。恋人がいたわけじゃないみたい」
えへへっと笑うサクラは幸せそのものだ。
カカシに男ではないかと疑われていた等と、知るはずもなかった。

あとがき??
終わりよければ、全て良し。
あ、『お嬢様と私』はもっと全然健全なお話なので。4コマギャグ。お間違いなく。

 

(おまけSSシリーズ70)『遙かなる時空の中で 1』

「助けて下さい。お願いします」

声は、20pほどの小さな竹筒の中から聞こえた。
この日の任務は、さる金持ちの蔵の掃除だ。
金目の物があれば少々失敬して・・・・という考えは甘かった。
何百年も掃除をしていないと思われる古い蔵、埃まみれのがらくたしかない。
破れた傘、穴の開いた提灯、壊れた戸板、等々。
それでも、下忍二人に荷物を外へと持ち出させ、カカシは叩きをかけている最中だった。

「・・・・空耳?」
「ちがいます。ここにいるのです」
「・・・・」
カカシががらくたの中から竹筒を拾い上げると、確かにそこから声がする。
普通ならば怖がって放り出すところだが、そこは上忍だ。
慌てず騒がず、何事にも対応するよう、訓練は受けている。

「えーと、君は何でそんなところにいるの?」
「呪術師に封じられたのです。かれこれ百年ほどこの中にいます」
「百年!!!」
仰天したカカシだが、この蔵にあったのなら人目に付かないだろうと、妙に納得してしまう。
「助けてもいいけど、見返りは?」
「・・・えっ」
「金銀財宝を持ってるとか、ないの?俺は忍者だし、無料じゃ動かないよ」
「・・・・」
竹筒の中の者が困惑しているのが分かる。
ほんの冗談のつもりだが、中からは実に真面目な答えが帰ってきた。

「何も持っていないのです。金品の代わりに、私があなたの妻になるということで、如何?」

あとがき??
続く・・・。

 

(おまけSSシリーズ71)『遙かなる時空の中で 2』

「君、美人なの?」
思いも寄らない提案に、カカシは竹筒を眺めながら思わず訊ねていた。
「ええ、以前は木ノ葉小町と呼ばれて評判でしたよ。求婚者も常に20人位いました」
「そりゃ凄い」
心を動かされたカカシは、深く考えることもなく竹筒の栓に手を掛ける。
評判の美人とやらがどんな顔なのか、非常に興味があった。

栓を抜いた竹筒の中から出てきたのは、白い煙と、一人の少女。
そして、カカシはすぐに騙されたのだと悟る。
桃色の髪の少女は、利発そうな顔つきで確かに可愛い。
だが、彼女が美女に成長するのは、あと5、6年は先のことだ。

「有難うー!やっと出られたわ」
「・・・・話が違うじゃないの」
「ごめんなさい。でも、そうしないと、協力してくれないでしょう」
悪びれもせずに笑う少女は口調まで先ほどとは違っている。
外の風景をきょろきょろと見回しているが、周りにあるのは庭の竹林だ。
「百年経っても、あんまり変わってないわね」
「・・・・まぁ、この辺は木が多いし。町の様子は大分違うと思うよ」
「そうね」

すたすたと歩き出した少女の腕をカカシは掴まえる。
「どこ行くの?」
「町を散策しようと思って・・・あ、あなたにはお礼にこれをあげるわ」
着物姿の少女は、耳に付けていた翡翠のピアスの片方をカカシに差し出した。
だが、カカシはそれを受け取らずに首を振っている。
「君、名前は?」
「・・・・サクラ」
訝しげに眉を寄せている彼女に、カカシはにっこりと笑いかける。
「お礼は、約束通り君をもらうよ」

あとがき??
パラレル、パラレル。
いろいろと足りないので、展開が早いわ。

 

(おまけSSシリーズ72)『遙かなる時空の中で 3』

「あれー、カカシ先生、その子誰?」
「サクラ。今日から俺の嫁になったからv仲良くしてね」
「・・・・」
ふてくされたように頬を膨らます少女を、ナルトはしげしげと眺める。
彼女は何故か右手に手錠を付け、それはカカシの左手と繋がっていた。
逃げようとしてあっさり掴まった結果なのだが、蔵の中にいたナルトが知るはずもない。

「何だか、随分と古風な着物着てるねー。顔は可愛いけど」
「こらこら、失礼だろ」
ぺたぺたと触って絹の手触りを確かめているナルトをカカシが窘める。
「サスケは?」
「まだ中にいる」
足元にある重そうな壺はナルトが持ってきたものだ。
掃除終了には、まだまだ何日もかかりそうだった。

「じゃあ、今日はこの辺で仕事は終わりね。持ち出した物はあっちの新しい蔵に運んで」
「え、ちょっと早くない?」
「嫁が来たから、歓迎しないと。サスケにも行っておいてね」
手を振るカカシは、不機嫌そうなサクラを引きずって屋敷の門へと歩き出している。
カカシがいい加減なのは、いつものことだった。

 

「こんなこと、しなくてもいいわよ」
サクラは手錠を指差して言う。
「約束は約束だし。あなた、上忍でしょう。私の足じゃどうせ逃げられないわよ」
「それもそうだね」
手錠を取り払ったカカシは、改めてサクラと手を繋いだ。
思えば、何故サクラが竹筒に入っていたかも訊いていなかった。
「ね、サクラは何であんなところにいたの?」
「・・・病持ちだったから」

あとがき??
ナルトの話が書きたかったのに・・・おかしい。

(おまけSSシリーズ73)『遙かなる時空の中で 4』

「出来たぞ」
「有難うーーv」
アスマから書類入りの封筒を受け取ったカカシは、笑顔で礼を言う。
もちろん、頼んだ仕事に対する謝礼も忘れなかった。
サクラが木ノ葉隠れの里にいるために必要な、戸籍、保険証、住民票、その他諸々。
一式を作っただけでカカシの貯金が大分減ってしまった。
だが、金を掛けただけあって、本物同然の書類は偽物と見破られることはまずない。

「これでようやくサクラも正規の医者に診てもらえるよ」
「ああ、病気なんだっけな・・・」
煙草を銜えながら、アスマは窓の外へと目を向ける。
カカシを待つサクラが、建物の入口付近に佇んでいるのが見えた。
「うん。今なら、注射一つで治る病気なんだけどね」

百年前は、不治の病と言われていた。
薬は発見されておらず、発病した娘を見た両親は未来に望みを託したのだ。
何年後か、特効薬が出来てから娘を出すつもりで、娘を特殊な術で竹筒に封じ込めた。
中にいる間は病が進行することもなく全ての時間は停止した状態だ。
その日の夜に、両親が盗みに入った賊に殺されるなど、誰も想像していなかった。
サクラの存在は誰にも知られることなく、屋敷共々、竹筒の入った蔵も人手に渡り、今に至る。

 

「あの子は待っていたんだよ。それなのに、今では両親も自分を知っている人も、誰もいない」
「百年か・・・・・想像も出来ないな」
アスマはしみじみと呟く。
「竹筒にいたときは、半分眠っているような感じだったんだって」
カカシはサクラが話したとおりに説明する。
「外で起きたことは何も分からないけれど、時間の経過だけが何となく分かる・・・」
今となっては、生き延びたことが本当に彼女にとって有益だったのかも分からなかった。

あとがき??
・・・おかしい。

 

(おまけSSシリーズ74)『遙かなる時空の中で 5』

「お待たせー」
自動扉から出てきたカカシが駆け出してくると、サクラが街頭
TVを見つめていた。
サクラの時代にはなかったらしく、珍しいようだ。
家にいるときも
TVから離れず、そのおかげで巷の情報にはカカシより詳しい。
知能も高いようで、カカシが教える百年分の歴史はすぐに覚えてしまった。
今では、現代に生きる人間と全く変わりがない。

「良い医者も紹介してもらったし、明日にも一緒に行こうね。すぐ治るから」
「・・・うん」
カカシが手を引いて歩き出すと、サクラは少しだけ口元を緩めて頷く。
彼の掌だけが今のサクラの、心の支えだ。
本当ならば、病で死ぬ前に、両親共々、夜盗に殺されていた。
彼らの分も生きようと心に決めたが、故郷は見知らぬ土地となっている。
仕事を見付けて一人で生活するのは、まだサクラには無理だった。

「何でこんなに良くしてくれるの?」
「お嫁さんだから」
思い切って訊ねたサクラに、カカシは笑いながら答える。
「わざわざ百年も時間をかけて来てくれたんだから、大事にしないと」

あとがき??
一目で、何か感じるものがあったんでしょうか?
書きたかった部分を全く書けずに終了・・・・。(涙)
星新一の短編が元ネタだったんだけど。分かるかな。
次はナル小桜を書こう。

 

(おまけSSシリーズ75)『ラブラブ愛してる 1』

「ナルト!何してるの、こんなところで」
「ああ、久しぶり」
町中で顔見知りのくの一を見付けたナルトは、笑顔で言葉を交わす。
彼女はナルトに密かに想いを寄せていたのだが、にぶいナルトに気付いた様子はない。
ただ、ぼんやりと立っているように見えたナルトだが、ある人物と待ち合わせをしていた。
その相手は誰が見ても母親似の顔をしているが、遅刻が多いところは父親似のようだ。

「彼女さんですか?」
ナルトが誰かを待っているのだと知ると、くの一は不安げに訊ねる。
「えーと・・・、まぁ、そんな感じ・・・」
「ナルト!!!」
少なからずショックを受けるくの一の背後から、甲高い声が聞こえた。
思わず振り返ったくの一の目に映ったのは、まだ十代前半と思われる少女だ。

 

「小桜ちゃ・・・・」
ナルトが名前を呼ぶ前に、駆け寄った小桜は彼に飛び付く。
そして、牽制するようにくの一の顔をじろじろと見つめた。
「この人は?」
「ああ、この間、仕事を一緒にした人で、名前は・・・・」
「やっぱり良いわ。もう行きましょう」
ナルトを引っ張る小桜は、一度くの一に向かってあかんべえをした後に、再び歩き出す。
女の勘は鋭いのだ。
彼女がナルトに色目を使っていたのは一目で分かった。

「ごめん、またね」
小桜に引きずられるナルトは、くの一に一声かけたが、彼女の耳には届いていない。
「・・・あれが、ナルトの彼女」
あらゆる意味でショックを受けるくの一だった。

61〜75まで載せてみました。
web拍手にて、何番の作品がお好みかご意見を頂けると嬉しいです。
何気に『ご利用は計画的に・・・』がお気に入り・・・・・。

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