VitaminX

 

教師が主役のドラマや漫画ではよくある、問題児の揃ったクラスを受け持った担任が生徒達と絆を深めていくストーリーです。
最初にゲームのパッケージを見たとき、シンプルな絵だなぁという印象でした。
評判がいいようなので意を決してプレイしてみましたが、人気も分かる、飽きない作りのゲームだと思いました。
最初から生徒の一人を選んで徹底的に教育していくので、共通ルートが長いってこともないですしね。
以下、超ネタバレあり。結構辛口かも・・・・。

 

 

 真壁翼

最初の攻略は声がヴィンフィールド(パレドゥレーヌ)&眼鏡ということでポイントの高い彼に決定です。
B6Bはバカの略とありましたが、彼は帰国子女で日本語がまだよく分からないという理由があるので、本当は馬鹿じゃない感じですよね。
テストのときは問題の文章が分からなかったから、解く気が無くなったみたいな。
最初は0点が続いていたというのに、一年で大学受験できるレベルになっているわけですから。
彼はとにかく、文化祭が衝撃的でした。これがなかったら翼はあんまり印象に残らなかったかもしれない。
可哀想。
とにかく、ひたすら可哀想だった。
ルックスがよくて、お金は有り余るほど持っていて、何でも叶えることが出来る人をこんなに不憫に思ったのは初めてかもしれない。
クラスメートが一生懸命に準備しているのを知っているのに、いや、知っているからこそ、内装を豪華なものへと変えようとした翼くん。
南先生が泣いて止めた理由を彼は理解できない。
そして、翌朝になってようやく彼は自分の過ちに気づく。
お金の力ではなく、自分達で作り出したものだからこそ価値があるということに。
あのとき翼くんを必死にかばう南先生の姿に私までぐっときましたよ。これは、好きになるって!
不器用な翼くんが初めて作った造花、彼自身が踏みつけたそれを、大切に取っておいた南先生に完敗です。
きっとあの造花を見たクリスマスパーティーで、翼くんの心も決まったのだと思いますよ。
私的にも、翼くんが凄く放っておけない存在に思えてしまった。南先生的、心情!?

途中、父親からの圧力に全てを諦めてしまった翼くんでしたが、それでも必死に自分を追いかけてくれた南先生。
完全にやられましたよ。いい先生ですよ、彼女は。
こう、好きになっていく過程がきちんと描かれていると、
EDもより一層盛り上がりますね。
卒業式の、なんとロマンチックなことか。メロメロ、メロメロです!!
ああーー、乙女ゲームで泣くとは思いませんでしたよ。本当によかったです。このゲームやってよかった。
翼くんの骨董品の趣味の悪さとか、南先生用のヘルメットのデザインとか、翼くん型チョコレートとか(ちゃんと持って帰っているよ、南先生!愛!!)笑える要素も盛り沢山。
大量のチョコレートが溶けるのを想像すると、本当にホラーですよね。(笑)
南先生のために70階の部屋から非常階段で降りてくるところとか、造花の練習をしていて部屋を花だらけにするところとか、想像するとキュンとなります!
ちょーーっとエピローグが上手くいきすぎじゃないかと思いましたが(父親との確執があっさり解消していたり)ハッピーエンドだったので満足ですよ。
ドリーム
EDを見たので、次はパーフェクトEDを見ましょうか。

 

偏差値と恋愛値を両方あげていくとパーフェクトEDです。
桃太郎の絵本を読んで勉強していたあの翼くんが、有名大学に合格するなんて・・・。感慨深いな。
ラストの卒業式では、南先生の前に跪いて告白ですよ。これって海外ではプロポーズのときにやる格好なんですよね。さすが帰国子女。
合格の報告ってのもよかったけど、やっぱりドリーム
EDのお花が個人的にはよかったかな。
しかし翼くんの台詞に酔わせてもらいましたよ。有難う。
新学期になったというのに、ひょいひょい南先生に会いに来る翼くん、自家用ジェットっておいくらなんだ!?
南先生にからむ葛城先生にしっかり嫉妬していたのね。そういえば、バレンタインのとき職員室に来ていたな。
お父さんとのいざこざのときの「先生は俺を見捨てなかった」の台詞に、しつこく追いかけてくる南先生に辟易としながら実はこんな人をずっと待っていたんだなぁと思いましたよ。

でも、お金で動くような駄目な先生しか今まで会えなかったんだな・・・・。
両思いなのにじれったい二人のことを、他の
B6が心配しているところもよかった。友情はいい!
そういえば、偏差値と恋愛値が上がっていくとキャラクターのオプションがついていくのでした。
ドリーム
ED目指していたとき、やたら翼くんの赤いピアスに目がいったんですが、あれオプションだったのか。
翼くんは全体的に白いからあの赤が目立つんですよね。もうちょっと他のオプションがよかったなぁ。そういえば眼鏡もいつのまにかなかった。
眼鏡キャラが好きだったのに・・・・。
しかし、南先生のために外見をいろいろ変えてお洒落していた(?)のかと思うとほのぼのするのでよいです。
パーフェクト
ED狙いのときは、眼鏡がお堅い感じに・・・・。そんな、レンズ越しに目が見えないと、表情が分かりずらくて駄目じゃないの。
次はノーマル
EDですね。
ああ、翼くんの英語の発音はいろいろあやしいですが(笑)鈴木声好きなんで問題ないです。

 

先生として認められるノーマルED。少し寂しいですが、葛城先生をゲットしました。翼くんは付属の大学に合格です。
葛城先生、杉田さんの熱演に度肝を抜かれました。いや、どのキャラもほぼ銀ちゃん声だと思っていたので。
若本規夫さんみたいな口調だった。
翼くんに後押しされて葛城先生が告白した感じですが・・・・・・・私、こんなギャンブラーな恋人は嫌です。
いい人、いい人なんだけど、テンション高いし、貯金なくて、お金を競馬やパチンコにつぎ込んでよその家に居候しているなんて・・・。しかも借金が!!
実生活だったら関わりたくないなぁと思ってしまった。いや、キャラクターとしては嫌いじゃないですよ、ええ。友達なら
OK

翼くんがイギリスでも孤独だったエピソードはこのルートで語られましたね。
祖父母のいるイギリスでは家族愛に包まれて生活していたと思ったのに・・・・・。(涙)
よくあれだけまともで優しい性格に育ってくれたなぁ。ちょっと破天荒だけど、いい子。
5歳まで一緒にいたお母さんの影響大でしょうね。
そういえば、バカサイユってベルサイユと少しもかぶっていないのが気になってしまう・・・・。
いや、
B6も普通に皆バカサイユって言ってるのが微妙な。自分達がバカだと認めているのかーー。彼らはB6Bも「バカ」だと知っていてこの言葉を使っているのか。

 

 

 仙道清春

巷でわりと人気があるようなので、次は仙道清春くんのパーフェクトEDを行きます。
・・・・・・・・・・・・・最後まで、彼のよさがよく分からなかったーーーー。
M気質が足りないんでしょうか。私の可愛い良守(結界師)がグレちゃったよー(涙)としか思えなかったんですが。
とにかく尋常でない悪戯で周りを翻弄する清春くんですが、私なら早々に見捨てちゃいそうですよ。南先生、心が広すぎる。
自分がやられて嫌なことは、人にもしちゃいけないって習わなかったのかー。コンチクショーめ。
凄い特徴的な喋り方(&笑い方)ですよね・・・・。吉野さん凄い芸が細かいなぁと感心しました。
所々棒読みに聞こえるんですけど、計算してやってるんですよね。本当に、ちょっと軽い高校生の男の子が喋っているみたいだ。
しかし南先生は鈍すぎでしょう・・・・・。毎回毎回、清春くんの嘘に簡単にひっかかってくれちゃって。
ギックリ頭痛を起こした清秋くんに、誰かの膝枕で治るといわれ、素直に「私が!」と志願したあたりで笑いました。
あと、寝ぼけた清春くんと瞬くんのやりとりに。何故、膝枕という事態に。(笑)
清春くんの場合は、南先生がどこまでも諦めずに付いてきてくれたから好きになったって分かりますが、反対に南先生は清春くんのどこに恋心を抱いたのかよく分からない。
・・・・・顔か。やはり人間、顔なのか??

たまに南先生をかばってくれたり、体調が悪いときは心配してくれたり、心底悪い人間じゃないとは分かっていますが恋人にしたいタイプじゃないなぁと思ってしまった。いや、嫌いじゃないですよ。
天才ゆえの苦悩は何となく『イタズラな
Kiss』の入江くんを思い出しましたが、清春くんに比べたら入江くんの意地悪さなんて可愛いもんでした。
何か暗い過去があってああなったわけでなく、根っからのいじめっ子気質らしいので、一生彼はああなんでしょねぇ。
自ら苦労を背負い込む南先生に完敗です。
ああ、卒業しきでのバスケの告白シーンは、ちょいとドキドキしましたけどね。青春だなぁ。
そういえば、清春くんは名のある大学に入学出来たようですよ。やれば出来る子。やらないけど。
エピローグは甘々だった・・・・・。最初の頃というか、後半に入った頃でさえ本当にこの二人がラブラブになれるのか、心底疑問でしたよ。このギャップは一体・・・・。
ああ、恋愛値が高くなったときの清春くんの変化は、色眼鏡とヘアピン。うーん、翼くん同様に、やっぱり表情が分かりずらくなってしまって個人的に微妙でしたよ。

ドリームEDは、カメラで告白を中継するのがなかったですよ。驚き。
大学に受かったのにすぐに辞めちゃって、アメリカでバスケに挑戦するらしい。・・・努力する清春くんってあまり想像できないな。
しかし、南先生のおかげで諦めないで努力するってことを学んだようで、よかったです。
オプションは眼鏡と帽子・・・・あの帽子、やっぱりギャグなのか。嫌がらせなのか。
ノーマル
EDが実は一番感動しました。
普通に、「有難う、先生」って言ってくれましたよ。思わず瞳も潤みました。
大学に通いながら高校の職員室にも顔を出しているようです。
衣笠先生
EDは・・・・・・・・・先生が怖い。というか、唐突だったな。葛城先生のときはあからさまに南先生の周りをちょろちょろしていたからなんとなく分かりましたが。
そういえば、葛城先生は衣笠先生のこと、本気で好きに見えるんですがどうなんだ。

 

 

 風門寺悟郎

次は悟郎くんを攻略しましたが・・・・相変わらず岸尾さんは芸達者ですね。女の子に声にしか聞こえないですよ。
清春くんが破壊的なインパクトがあって疲れたので、優しい感じの悟郎くんを選んだというのに、ある意味清春くん以上に腹の立つキャラだったというか。
いや、攻略キャラじゃないときの悟郎くんはとてもいい子なんですけどね。
まず、自分のことを名前で呼ぶ人がもともと苦手というのがある。しかも彼は男の子なのに自分を「ゴロちゃんはねー♪」ですから。
しかも笑顔で従順なふりをして、言うことを聞きゃーしない。問いただせば嘘泣きで誤魔化す。
笑顔で補習の約束→すっぽかして路上に行く→追いかけて次の補習の約束をする→笑顔で補習を了承→すっぽかして路上に行く→エンドレス・・・・
疲れました・・・・・。
いや、最後の方は熱意が伝わって、放課後に教室で南先生を待っていてくれたりするようになるんですけどね。それまでが長い・・・・。
他の皆みたいに、あからさまに嫌な顔をして補習から逃げてくれた方がまだよかった。納得したふりをして、逃げて、捕まえれば笑顔を振りまいて全く反省しないってのがね。
どんだけなめられてるのかって感じが。
それまで一生懸命だった南先生が、悟郎くんの不誠実な態度に、一度突き放したときのエピソードはよかったと思いますよ。
取り巻きと一緒にわいわいやっていたらそれでよかったはずが、前のように楽しいと感じなくなっていた悟郎くん。
本当に自分のためを思って行動してくれているのが誰か、ようやく分かったんですね。

女装のきっかけとかも辛かった。そこから立ち上がってあそこまで明るい性格になったのかと思うと、非常に尊敬します。
しかし、悟郎くんのストーリーだと彼よりも二階堂先生の方がラブリーに見えて気になりました。
何気に南先生を気にして回りをうろちょろしていたり、舞踏会のときの瞬くんの活動に協力してくれたり、南先生をパートナーに誘えなかったり、ドレスを褒めてくれたり。
真田先生とのコンビがいい感じ。
そういえば、悟郎くんがあの無邪気さで邪魔して南先生が危険を回避しているエピソードとか楽しかったですね。
あと、二階堂先生と悟郎くんの体が入れ替わったり、体育祭で悟郎くんのパンツについて会議するエピソードも笑った。
鳳先生、ブルマーに
Tバックって、本当にマニアックだよ!!!(笑)
一くんは悟郎くんが抱きついても普通に受け止めていて本当にいい子。悟郎くんも一番懐いていますね。(笑)ラブラブですよ。
南先生も悟郎くんも料理の腕が破滅的なんですけど、この二人がくっついたら将来の食生活とかどうなるのか、怖いわ。

 

さて、パーフェクトEDとドリームED、両方見させて頂きましたが、悟郎くんが髪を切ってすっかり男の子に戻っていました。
口調はまだ女の子っぽいし、恋愛値が高くなるとつくオプション(クルクルの髪とヘアバンド・・・)そのままでしたけど。
・・・・個人的に、話の途中から悟郎くんの一人称が「ボク」になり、男の子っぽくなっていったのは喜ばしかったのですが。
男の子に戻った悟郎くんって魅力半減なんじゃないでしょうか。女の子の姿の方が個性が出ている。
男の子版悟郎くんって、真田先生が髪の毛の色を変えたようにしか見えないんですけど。一般、その他大勢に埋もれるような普通の男の子ですよ。
パーフェクト
EDでは悟郎くんが美大に合格し、尊敬する教授にその才能を認められるED。主人公の呼び方は「ダーリン」。
ドリーム
EDでは悟郎くんが専門学校に通い、やはりそのイラストを画商に認められるEDですね。主人公の呼び方は「ハニー」。
清春くん同様、南先生がどうして悟郎くんに惚れたのかよく分からないストーリーだったなぁ。

ノーマルEDは他の攻略キャラと同様に、付属の大学に進学した悟郎くんが毎日高等部に入り浸っている感じで。
そして、真の萌えは二階堂
EDにあったのでございます。
路上にいる悟郎くんに会いに来た二階堂&南カップル。悟郎くんに後押しされて、二階堂先生が南先生に結婚前提のお付き合いを申し込みましたよ!!
やるときゃーやるよ、二階堂先生――――!!!って、いきなり結婚前提って、そんな。南先生も驚きです。
しかし、二階堂先生の場合は南先生を好きになっていっている過程がしっかり描かれているので、衣笠先生のときのように唐突な感じはないです。
南先生を追いかける葛城先生、阻止する二階堂先生、二階堂先生の遠まわしな恋心をほんわかと見守る衣笠先生、何も気づいていない南先生。
この図式がお気に入りでした。
二階堂先生は本当に献身的ですよねぇ、あの破滅的な手作りチョコレートを食べたうえに、「美味しい」と言えるんだから。
二階堂先生と一緒になれば南先生は絶対に幸せになれますね。

 

次に、一くん攻略で止まっています。いつか続きを書ければ・・・・。

 

戻る