宇宙の心
TVの前を陣取り、何を熱心に見ているのかと思えば、イタリア語会話の番組だった。
銀時には何が面白いのかさっぱり分からないが、神楽は楽しそうだ。
思えば彼女は地球の生まれではないのに、言葉にあまり淀みがない。「お前、宇宙の公用語も喋れるんだろ」
「うん」
「何か、話してみろよ」
TVに集中していた神楽は、迷惑そうに振り返った。
「☆◎〒▲◇」
「・・・・え?」
「☆◎〒▲◇」
思わず聞き返した銀時だが、もちろん意味は分からない。
今まで耳にしたどの言語とも共通しているのものがなかった。
まるで犬や猫の泣き声のようだ。「わ、わかんねー」
「銀ちゃんも真似して言うアルヨ。☆◎〒▲◇」
「・・・☆◎〒▲◇」
神楽の言うままに繰り返した銀時だが、うまく発音が出来たのか、彼女はにっこりと微笑む。
「で、どういう意味だよ」
「内緒ネ」
それきり、銀時の宇宙語に対する興味は失せた。
地球から離れるつもりはなく、一生使う必用もないはずだ。
だから、たまたま居合わせた坂本に訊ねたのも、偶然その言葉を思い出しただけにすぎない。「☆◎〒▲◇」
「・・・・・なんじゃと」
「だから、☆◎〒▲◇」
何気なく神楽から教えられた言葉を呟くと、坂本は驚愕の表情で後退った。
「いかん、いかんぜよ銀時!!わしにゃー、おりょうちゃんという恋人が!!」
「・・・は?」
真っ青な顔で狼狽する坂本はあきらかに銀時を恐れている。
たった一言だというのに、それほど破壊力のある言葉なのかと驚いた。「何だよ。☆◎〒▲◇って、どういう意味だよ」
「おんし・・・、知らないで言ったのか」
銀時の目を見据え、嘘のないことを察するとようやく坂本は表情を緩ませる。
「驚かせるなやー」
「・・・だから、どういう意味だっての」
肩をバシバシと叩く坂本に、銀時は眉を寄せながら言う。
「愛してる」
「・・・・・え」
「「☆◎〒▲◇」は宇宙の言葉で「愛してる」じゃ。どこのおなごに言われた?」
にやついた坂本は興味深げに訊いてきた。
年中宇宙を飛び回っている彼はもちろんそれなりの知識がある。
間違いはない。「あいつー」
知らずにそんな台詞を言わされていたと思うと今さらながらに恥ずかしくなる。
いやに嬉しそうだった神楽の顔が頭に浮かび、苦笑いをする銀時を坂本は不思議そうに見つめていた。
あとがき??
あ、設定メチャクチャなので。宇宙語があるかどうか知りません。