１０１話～１０４話

１０１話　言霊使いの罠！

水木しげるスキーの京極夏彦先生が脚本を書かれて、自ら出演されていることで知られているお話です。
京極先生が演じられているのは、言霊使いの陰陽師、一刻堂。
さすがにプロの方にはかなわないとはいえ、京極先生、演技上手いですね。
５００年前に一刻堂の先祖がぬらりひょんに協力するといった約束をしたらしく、一刻堂は一度だけ彼の悪事に手を貸すことになります。
小学校で幽霊騒ぎを起こし、まんまと鬼太郎をおびき出す一刻堂。
彼は妖怪ではなく人間ですし、今まで戦ってきた妖怪とは違う術を使うため、鬼太郎達も戸惑うばかり。
そうこうするうちに校庭に描かれた五芒星に誘い出された鬼太郎達は動きを完全に封じられてしまいます。
口から出た言葉が全て現実のものになるという一刻堂の話術に、どんどんはまっていく鬼太郎達。自分達の名前を忘れ、仲間達を忘れ、それぞれ本来の姿に戻されていく。
砂かけ婆は砂に、ぬりかべは石に、一反もめんは布に、子なき爺はカボチャに、ねこ娘は猫を抱く少女に、目玉の親父は人形に。
あー、ねこ娘はただの猫じゃなくて猫＆少女に分裂するのかーと思いましたが、子なき爺は何故カボチャ？？

そしていよいよ鬼太郎へと一刻堂の魔手が・・・・。
一刻堂が「存在しない」と言えば、鬼太郎そのものが消えてしまいます。
絶体絶命のそのとき、屋上で彼らの戦いを眺めていたぬらりひょん＆朱の盆がうっかり鬼太郎の名前を口にしてしまいます。
そこで自分が幽霊族の生き残りであること、ゲゲゲの鬼太郎であることを思い出す鬼太郎。
目玉の親父、その他の仲間達を思い出し、次々と彼らの姿も元の妖怪に戻っていきます。
一刻堂はもともとぬらりひょんに従うことは不本意でしたし、戦いはここまで。ぬらりひょんが鬼太郎を呼ばなければ成功していたので、落ち度は彼にあるということで。
妖怪ってのは、もともと不安定な生き物ですよね。
人間達が想像で作り出したものっていうか。それが人間に否定されるだけでこうも弱くなるとは、一刻堂恐るべし。

一刻堂を前にして何も出来ない鬼太郎達の緊張感が面白かったです。
鬼太郎が一片の勝機も見出せないまま終わる敵って、今までいなかったですよね。一刻堂、無敵。自分の分身とはいえ、格好よくしすぎですよ、京極先生。（笑）
ああ、出かける前にリボンを結び直すねこ娘とか、ねこ娘の叫びに応じて毛針で加勢する鬼太郎とか、猫＆少女に変化したねこ娘とか、ねこ娘絡みの見所もいろいろありました。
しかし、仲間も、本人自身も名前を忘れていたのに、ぬらりひょん達はよく鬼太郎を覚えていましたね。憎しみがよほど強かったんでしょうか。
ぬらりひょんって本性はタコなんでしょうか？これも謎。

１０２話　凶悪！中国妖怪刑天

ある日本人が中国妖怪のミイラを船で日本に持ち出したため、騒動が起こりました。
刑天という悪い妖怪が封じられていたのですが、いつものごとく、ねずみ男がお札を剥がして封印を解いてしまいましたよ。
刑天はあちこちの日本の村で大暴れです。
彼を再び封じるには、中国妖怪のチャイナさんの作った護符を額に貼るしかありません。
そのチャイナさんは目玉の親父達の古い友人らしく、日本に先回りしていたんですが、護符を作るには時間がかかるらしい。
事前に作っておけよ、と思いましたが、直前に作らないと効力がないそうです。
そうこうするうちに、刑天に出くわした鬼太郎の仲間達が刑天によって次々にキョンシーに変えられてしまいました。
駆けつけた鬼太郎が刑天と戦おうとしますが、刑天に操られた仲間達がかばうため、なかなか攻撃できません。
そうこうするうちに、鬼太郎が捕まってしまいましたよ！！
危ういところに、刑天に殺されたと思っていたチャイナさんが鬼太郎に護符を託し、何とか封じることが出来ました。
しかしチャイナさん、見た目はただのじーさんなんですが、強いですねぇ。
幽霊みたいになってしまいましたが、２、３００年もすれば体は復活するそうですよ。そして中国に帰国し、刑天が復活しないよう見守り続けるらしい。

１０３話　化けネズミ！妖怪旧鼠

サブタイトルは「ねずみ男×ねこ娘、愛のメモリー」だと思います。何、この鼠猫フィーバーは！！！！！
鬼猫でさえここまでラブラブな話って今までなかったような気がしますよ。やられた！
村人から妖怪退治を頼まれたねずみ男は、ある古寺に足を踏み入れましたが、そこには巨大な鼠の妖怪、旧鼠が住んでしました。
魂を奪われ、彼の意のままに動かされるねずみ男は、ハツカネズミを街中で配って歩きます。
昼間は芸をする賢いハツカネズミですが、夜になると人間に取り付いて鼠の姿に変えてしまうおそろしい本性が隠されているようです。
元気のないねずみ男を心配してあとをつけたねこ娘は、旧鼠によって鼠にされてしまいます。
ねずみ男の反応を見るために小銭を落とすあたりが、彼のことをよく分かっているねこ娘らしい・・・・。音で１００円って分かるんだな、ねずい男。
自分のせいで鼠になってしまったねこ娘に、ねずみ男は罪悪感を募らせます。
頭をめぐるのは、ねこ娘との思い出です。食事がないときや、敵にやられそうなとき、ちゃんとねこ娘がフォローしてあげていたんですね。
飯や金が目的とはいえ、ねずみ男、ねこ娘にくっつきすぎな！！
なんだよ、仲良しなんじゃないの！！見せつけやがってーーー！！！！ちくしょうめ。
いつも真っ先に裏切るねずみ男の口から「俺はどうなってもいいから、ねこ娘を・・・」なんて台詞が出てくるとは思いもしなかったです。

最後の力を振り絞って、ねずみ男が伝言を頼んだ鼠が鬼太郎に事情を話し、彼らが古寺に駆けつけましたよ。
旧鼠の命令のままに、ねこ娘は鬼太郎に襲い掛かります。鬼太郎を押し倒すねこ娘、大胆な！
チャンチャンコの力でねこ娘は元の姿に戻り、旧鼠の退治に成功します。
もともとは小さな鼠で、荒れた寺に集まった悪霊の力で旧鼠の姿になっていたようですよ。鰯坊主が経文を唱えると霊もすぐに消えていきました。
そしてねずみ男とねこ娘は口げんかを始めて、いつもどおりの関係に戻ったようです。
しかし、鼠にされた鬼太郎は可愛くなかったですね・・・・。鼠と話すときも、妙な顔をしていたような。

１０４話　恐怖！吸血妖怪の島

ぬらりひょんにニセの手紙で呼び出され、単身吸血島へ向かった鬼太郎が幻覚を見る液体を飲まされて、吸血ナマコに食べられてしまいました。
吸血島には古来より吸血妖怪達がひしめいて生活しているそうです。
難を逃れた下駄が仲間達に鬼太郎のピンチを伝えに戻ってきましたよ。下駄がぱたぱた動いて、目玉の親父が通訳するところはさすが幽霊族といったところか。
個人的に、一反もめんの頭に乗っている下駄がラブリーです。
しかし、目玉の親父達が戻ってくるまで、ねずみ男とねこ娘は二人きりで鬼太郎の家にいたのか。前回ラブラブだっただけに、気になるなぁ。
ぬらりひょんは吸血島にある吸血樹を目覚めさせて、鬼太郎の血を吸わせる計画のようです。
化けクジラに乗って吸血島にかけつけた鬼太郎の仲間達に気付くと、吸血三人衆とやらを差し向けてきましたよ。これが弱い！！（＾＿＾；）
目玉の親父は三人衆の一人に飲み込まれたんですが、鬼太郎を助けるよりまず、親父さんを何とかした方がいいんじゃないかと思いました。
鬼太郎は吸血ナマコに食べられても、体の表面がいつもの黒と黄色の縞模様なのですぐ分かりますね。

皆の力で鬼太郎は復活。
しかし、吸血樹もまた吸血三人衆や朱の盆達の血を吸って目覚めてしまいましたよ。
ぬらりひょんが火をつけたことで種がばらまかれ、吸血樹の子供達が大暴れです。万事休すの鬼太郎達でしたが、ぬらりひょんと共に海に落ちた吸血樹の子供が溶けたことで、海水が弱点だと分かります。
崖まで逃げた鬼太郎達を追いかけてきた吸血樹の子供達に、化けクジラが海水をかけて終わりです。
吸血された朱の盆の顔が怖かったです。ぬらりひょんが彼のことを「かわいいやつ」と言っていたのが印象的な・・・・。