105話 迷宮・妖怪だるま王国

人間達が自分勝手な欲を叶えようとしたため、だるまが怒る話です。欲と願いは違うそうな。
鬼太郎はだるまの力で町の人全てがだるまにされてしまった市長に呼び出されたんですが、すでに市長もだるまになった後でした。
どこに行っても人の気配はなく、だるまばかりです。赤ちゃんだるまが何気に可愛い・・・・。
そういえば、鬼太郎達が珍しく一反もめんや化けガラスではなく、電車で移動していましたね。他の三人が熟睡しているのに、一人起きている鬼太郎。
常に飄々としている鬼太郎より、「だるまさんが転んだ」等の遊びに興じる砂かけ達の方が無邪気に見えますよ。
ある建物の4階に「だるま王国」という怪しい看板を見つけたんですが階段を上ってもどうしても4階にたどりつけません。
3階と5階の間を行ったり来たりしても、4階がない。・・・・・・・なんだか「うる星やつら」の「ビューティフル・ドリーマー」を彷彿とさせる場面。
階段に座り込む鬼太郎とねこ娘がラブリーです。そのうち小さいだるまが階段を駆け上がるのを発見し、二人はそのあとを追って4階にたどり着きましたよ。
だるまを発見して暫くして、「こんにちは」と言う鬼太郎の台詞の間が絶妙。
この回妙に鬼太郎達の顔が丸っこくて可愛い。あと戦闘の時の鬼太郎の動きとか、台詞の流れがなんだか凄く良いぞ。何だろう、これは。

だるまの家で盛大なもてなしを受ける鬼太郎&ねこ娘は、だるまが人間達をだるまにした事情を聞きます。
どんな理由があっても日本中の人間をだるまにするという彼の計画を許せるはずがありません。そうすると、急にだるまが豹変しましたよ。机まで放り投げて、思いのほか短気です。
並んで座る鬼猫の密着度が良かったのになぁ。スペースは沢山あるのに、わざわざ狭いところで並んでいるあたり・・・・。
短気ということでは負けないねこ娘はだるまに飛び掛っていきましたが、簡単に飲み込まれてしまいましたよ。そして、尻から猫だるまになって出てきました。い、嫌な変化方法だ。
だるまは火だるまや雪だるまの攻撃をしてきました。余裕の鬼太郎が「案外憎めないやつかも」などと冷静にだるまを評価しております。
しかし、だるまの中から小さいだるまの大群が出てきて襲われたときには、さすがに鬼太郎も逃げ出しましたよ。
でも、4階から脱出することは不可能。外で遊んでいる砂かけ婆達には鬼太郎の声も届かず、絶対絶命のピンチ。
小だるま相手にあれほど怯える鬼太郎が、不思議な感じ。いつもの威勢のよさはどこへ。防戦一方ですよ。

そこへ「だるまさんが転んだ」で遊ぶ声が聞こえてきて、だるま達の動きも同時に止まりました。どうやら「だるま」の言葉に反応してしまうらしい。
じりじりと距離と縮めてくるだるま達と切羽詰った鬼太郎。なんでしょう、この緊張感は。
そんな中、鬼太郎は小だるま達の中に一つ、動きを完全に止めないものがいることに気付きました。
小さいだるま達にひっつかれる鬼太郎ですが、だるま達の中核、心臓部分を担う小だるまを掴まえました。こうなれば形成逆転です。
だるまにされた人間達を元に戻してもらって、一件落着。なんだか不思議な雰囲気の回だったなぁ。

 

 

106話 悪夢!妖怪地獄

いや、これ鬼太郎失踪事件の話の次くらいに、インパクトあったかもしれないですよ。
普段の無敵の鬼太郎を見慣れているだけに、鬼太郎がちょっとヘタレになるだけで凄い衝撃だ。
妖怪ポストに届いた手紙に触れたとたん鬼太郎が失神。邪骨婆に襲われる夢を見ました。鬼太郎の口から「おしおきですか?嫌だなぁ・・・・」なんて台詞が出てくるだけでドキドキなんですけど。おしおき!(^_^;)
眼が覚めると仲間達が鬼太郎を心配そうに見守っていました。どうやら鬼太郎は3日間も眠っていたらしい。鬼太郎が見た怪しい手紙はどこかに消えていたみたいです。
しかし、邪骨婆に襲われた悪夢は、現実の鬼太郎の体にも傷を残していました。夢の中の出来事のはずなのに!
怪我をした鬼太郎の腕にハンカチを巻くねこ娘と、手を重ねる鬼太郎が妙にラブちっくじゃないですか!!ハンカチについてるねこ娘の顔をデフォルメしたマークが可愛い!!私も欲しいぞ。
その後も鬼太郎は悪夢にうなされ続け、やがて眠りにつくことを拒むようになります。
目の下にクマを作り、ひざを抱えて震える鬼太郎が痛々しくて見ていられないです!!!
さらには、ねずみ男に掴みかかって八つ当たりですよ!!こ、これが本当に鬼太郎なのか!こっちまで倒れそうだ。

井戸仙人のところに相談に行きますが、妖怪ノイローゼのようです。今までしてきた妖怪退治の疲労がたまっていたんでしょうか?
医学書に治す方法が詳しく書かれているのですが、無くしてしまったらしい。おぼろげな記憶を辿ると、入らずのにある恐れヶ淵に勇気を出して飛び込めば治るとのこと。
鬼太郎は目玉の親父と共にさっそく入らずの山へと向かいます。
しかし、山の中で今まで倒してきた敵に追いかけられると、鬼太郎は逃げ出してしまいます。それらは鬼太郎の恐怖心が生み出した幻影のようですよ。
真相は、井戸仙人の無くした医学書を拾った百々爺が、鬼太郎に復讐するために仕組んだことだったらしい。
怯えた鬼太郎はそのまま崖から突き落とされてしまいました。
かろうじて縁に掴まった鬼太郎は、目玉の親父の言葉の数々を思い出します。そして、服の袖から見えたねこ娘のハンカチに、自分を支えてくれる仲間達を思い浮かべる鬼太郎。
ようやく勇気を取り戻した鬼太郎は、上昇気流に乗って一気に上空へ、百々爺を逆に崖から落としましたよ。
そして、恐れヶ淵に飛び込んで妖怪ノイローゼから回復した鬼太郎が、皆の所に戻って終了です。いやー、このホラーな雰囲気がたまらなかったです。

 

 

107話 山の神・穴ぐら入道

鬼太郎が泣いたーー、鬼太郎が人間を殴ったーーーー。
この巻って衝撃的な話が続きますね。後味の悪さではダントツ
NO.1の話かもしれません。
住処の山をトンネル工事のために崩されて怒った穴ぐら入道が、飼っている病虫を使って工事現場の人間達を襲わせました。
カラスから話を聞いて現場に急行する鬼太郎。
穴ぐら入道は今までも人間達に追われて住処を転々としていたようです。
そうして工事を担当する社長の方も、村から町まで1時間の距離を10分にするために、引くに引けない状況。
しかし、穴ぐら入道と話をするために鬼太郎が洞窟に入っていることを知っているのに、工事を再開して穴を埋めようとしているあたり、社長の肩をもつ気は失せますね。
結局、湖に繋がる水脈に穴を開けてしまったようで洪水が!!水から村人を守るため、自ら犠牲になる穴ぐら入道の頑張りに涙ですよ。
そうした気持ちは社長には通じなかったようで、工事はあっさりと再開。穴ぐら入道は自分達に恩を売るためにわざと演技をしたと言う社長に、鬼太郎の怒りは爆発。
でも、鬼太郎が社長を殴っても、結局工事はそのまま続行なんですよね。どうにもやるせない・・・・。

 

 

108話 不老不死!猫ショウ

若返りの方法を研究していた老人のまとめたレポートを、妖怪猫又が手に入れたところから事件が始まります。
レポートを読まずに食べたと思ったら、どうやら胃の中に入れてから知識を吸収するらしいですよ。
人間の若者から若さのエキスを吸い取り、猫又から猫ショウへとランクアップ。さらに人間を襲い続けます。
一方若さを取られた者達はシワシワの老人になって見るも哀れですよ。
そのうち、人間より寿命の長い妖怪に目を付けた猫ショウは、ついにゲゲゲの森にまで入り込みましたよ。そして次々と餌食になっていく妖怪達。
い、一反もめんがシワシワになってるーーー。一反もめんも年をとるんだ・・・・。
そういえば、ねずみ男が老人になってしまった女子高生の自殺を止めていました。普段はずるがしこいけど、いいところもあるんですよねぇ。だから憎めない。
ねずみ男も猫ショウの餌食になってしまいましたが、同じ猫妖怪ということで、ねこ娘のところに文句を言いに行ったようです。
鼻歌を歌いながら花をつむねこ娘がラブリー。後ろから蹴るなんて、なんてことを。
野良猫達から情報を集めて、若返りの研究のこと、猫ショウがゲゲゲの森に行ったことを突き止めます。
しかし、時すでに遅く、ぬりかべや子なき爺が若さを吸い取られ、鬼太郎まで餌食に!!
家に入ってきた砂かけ婆に「お前もやられたのか」と訊く目玉の親父が、なかなか楽しい。元からお婆さんだっての。

老人になった鬼太郎は上手く力を出せません。猫ショウに取り付いて若さを奪い返しましたが、若返りの方法についての知識がなかったために、赤ん坊の姿に!バブーー。
そして猫ショウに飲み込まれてしまいましたよ。
でもそれは鬼太郎の作戦で、猫ショウの胃の中で若返りの知識を身に着けるためでした。
元に戻った鬼太郎はチャンチャンコで逆に猫ショウの若さを吸い取り、猫ショウはただの猫の姿になってしまいました。
老人になった人達の体も元に戻して、終了です。その後、女子高生は少しだけ老人に優しくなったようですよ。
ねこ娘がシワシワにならなくて良かったなぁ。

 

 

109話 雪山の怪異・のびあがり

雪山に入った人々が体を赤い木に変えられるという怪事件が起こります。
春ちゃんから連絡を受けて駆けつけた鬼太郎達ですが、村長さんはどこか非協力的ですよ。
そのうち山に入った人だけでなく村全体が謎の透明な手に襲われて木に変えられていくんですが、春ちゃんは何かを知っているようです。
ねずみ男まで木にされてしまいましたが、「便所の床板にだけはしないでくれ」が最後の言葉なのか・・・・・。(^_^;)
妖怪とも生き物ともいえない謎の手の正体は、のびあがりと呼ばれるものだったらしいです。
10年前に雪山で遭難した春ちゃんのお父さん(村長さんの息子でもある)が、空から落ちてきた隕石と何やら合体した感じ。
雪崩れから村人達を守るために木に変えていたそうですよ。
春ちゃんの夢で危機を伝えていたらしいですが、もっと「雪崩れが起きるから危険だよ」等のことを言ってくれれば、もっと話が早かったんですが。
砂かけ婆の砂の結界って、お婆そんなことできたのか。凄い。

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