教育ノススメ


「何やってんだ、この馬鹿!!!」
「・・・やったのは定春アル」
「お前にじゃれてて落としたんだから、お前のせいだろ。ちゃんと片づけろよ!」
「知らないアル」
割れた花瓶をはさんで睨み合った後、神楽はぷいと顔を背けて自分の部屋に戻ってしまった。
「可愛くない奴―」
「駄目ですよ銀さん、あんな風に頭ごなしにしかりつけたら。ちゃんと反省しているんですから」
「そうかぁ?」
「銀さんは散歩にでも行ってきてくださいよ」

箒とちりとりを持ってきた新八は、外から押し入れに向かって呼び掛ける。
「神楽ちゃん、もう銀さんいないから、出てきていいよ」
返事はなかったが、聞こえているのは確かだ。
場の空気を察してか、寂しげに見える定春の頭を撫でると、新八は箒で小さな硝子の破片を集め始める。
神楽が、襖の隙間から様子を窺っているのは何となく分かった。

 

「・・・ごめんアル」
こそこそと部屋から出てきた神楽は、新八の後ろに立つと呟くように言う。
銀時に突然怒鳴られ、謝る機会を逸してしまったのだろう。
「いいよ。神楽ちゃんが片づけたらもっといろいろ物が壊れそうだし、悪いことをしたって分かってるものね」
床も雑巾で拭いた新八は俯く神楽に笑いかけた。
「次から気を付けようね」

その後は、冷蔵庫にあったプリンを二人で食べた。
銀時が大事にしていたものだが、「体に悪いから始末した」と言えばすむことだ。
怒られたとしても、全ては日常茶飯事のことで、共犯までいればそれはあまり苦でないはずだった。


あとがき??
私が書くと新八はこういうキャラになりますという話。
私が普段書いているナルトと一緒・・・・。
ナルトは計算してやっているから腹黒なんですが新八は裏表がないので聖人になってしまう。
・・・別人ですみません。
彼みたいな人がいれば、ぐれる子供もいなくなると思います。信じてくれる人がいるのは重要。


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